今日は山響のアンサンブル派遣で、山形Qで霞城セントラルへ。四重奏のコンサートイベントですが、演奏の合間には、集まってくださったお子様方に、楽器にも触れて楽しんでもらおうという盛りだくさんの内容でした。強い勢力の台風24号が来る前でしたが、幸いに曇り空で天気も持ちこたえ、気温も適度。まずは一安心です。
楽器体験では、初めて触るというような子たちばかりでしたが、皆目をキラキラさせて嬉しそう。私にもこんな時があった、、、と思います。多分。長い年月に揉まれ、なんだかくたびれてきたお年頃に突入してしまいましたが、子どもたちの笑顔に、こんなことではいかん！と、改めて我が身を反省したのでした。
最後は会場の方々との歌などもあり、イベントは盛況のうちに終了。ご来場のお客様並びにご尽力くださった関係者の方々、ありがとうございました！台風の接近はこれからになりますが、どうぞ皆様お気をつけくださいませ。
仕事でしょっちゅう旅に出ますが、旅先でなにか素敵なことをする…などという時間の余裕はなく、仕事が終わればとんぼ返り。せめてと、その土地らしさのあるものを土産に買って帰ってきます。
私が買うトップ３は、まずは言わずもがなの銘菓。そしてご当地カレー。ラストが調味料です。
どれも必ず、その土地らしさを感じさせてくれます。しかし時々、調味料に関しては、うまく使いこなせていない時があります。
その一つが、だいぶ前に山梨で買った白ワインヴィネガー。ドレッシングに何度か使ったきりお蔵入りしていたのですが、最近活用してみて、思いがけない美味に出会い、ホクホクしています。
何に使ったかといえば、ジャム代わりにヨーグルトに入れてみたのでした。酸に酸で大したものにはなるまいと思ったのですが、想像を裏切る美味しさで、正直驚きました。ただのヴィネガーではなく、ミントなどの入ったフレーバーヴィネガーだったのも良かったのかもしれません。
これにフルーツなどを入れれば、絶品デセールに早変わり。恐るべし、調味料…。これだからうまく使えないことがあっても止められないのです。
ご当地カレーシリーズ。愛媛で発酵ビール粕飼料を与えて育てた牛、伊予麦酒牛のビーフカレーです。ビール粕効果で、やわらかく甘味のある肉質に仕上がるのだとか。
ややドミグラスを思わせる洋風の味付けが合っているのはそのためかもしれませんね。ごちそうさまでした☆
最近読んだ本、原田マハ氏の「モダン」です。美術館のキュレーターという経歴の作家さんだけあって、美術品にまつわる話は非常に説得力があります。
この本は私の憧れの美術館の一つ、「ニューヨーク近代美術館(MoMA)」に関わる人々の短編集。私が今まで読んだ原田氏の著作の中では一番好きな作品でした。
その中から、大規模ピカソ展に行った時の話をしている男のセリフを 一つ。
「中に入ったら、すごい熱気でさ。まずそれに当てられちゃったのかもしれないけど、なんかこう、観なくちゃって気分になるわけ。展覧会っていうか、事件に遭遇したような感じでね。おれら、みんな、鑑賞者っていうより、目撃者っていったほうが、しっくりくるような…ピカソっていう事件。それの目撃者」
うまいことを言います。そう、我々も含め、芸術に携わる者は皆、来場者には「鑑賞者」ではなく、凄い現場に立ち会った！という「目撃者」の感覚を持ち帰ってもらいたい、そんな時間を提供したいと、常に思っているのです。
この本に収められた物語には、それぞれ英語でもタイトルがついています。単純な直訳ではないところが映画のようで、読む時はそこも一緒に楽しんで頂けたらと思います。
女優の樹木希林さんがご逝去されました。「全身ガン」を公表されてからも精力的に活動を続けられ、しかもその深さがただ事でないので、このまま元気に女優業を続けられるのではないかと、勝手に信じていただけに衝撃です。
希林さんが演じたものを見ると、希林さん以外の誰にもこの役は出来ないだろうなと思わせられる説得力があります。こんな女優さんは後にも先にもいないのではないでしょうか。早すぎる死が惜しまれてなりません。ご冥福をお祈り致します。
コーヒー通はその淹れ方一つでも、ドリップはカリタ式だ、いやコーノ式だ、ドリッパーはやはりネルに限る、、、などなど、沢山のこだわりを持った方が多いようですが、紅茶好きな私は、「良い茶葉に熱湯を注げば間違いない」というおおらかさに助けられてきました。しかしながら、それは果たして本当なのか？と、現在はいささか自信が揺らいでいます。
ことの起こりは、以前ちょっと奮発して購入した、グレードの高い紅茶の福袋で手に入れたダージリンティー、「シーヨク」の秋摘みを淹れた時のこと。ラベルの説明書きには「完熟したぶどうを思わせる深い香り立ち。繊細な甘みに秋摘みらしい旬を感じるエレガントなダージリン紅茶」と記されています。初めて飲むお茶だけに期待度高し。
ちなみに私は茶葉の量などは、その細かさなどを見て最初はあくまでも「適当に」淹れます。それで濃いとか薄いとか感じれば、次回から調整していく、、、という、極めてざっくりしたやり方で、詳しい方からはお叱りを頂戴するかもしれません。
しかし！なんとそれが今回は完璧だったのです。香りはもちろんですが、味わいも深いぶどうのそれが感じられ、「ナンダコレハ！！？？」という驚愕体験。うまい、うますぎる、、、という、その上品な味とはかけ離れた粗野な感想しか出てこない。これは凄い茶葉を知ってしまった。。。
そしてここまで読んだ方は大体予想がついているかと思いますが、実はその後、その感動的な味に再会できていないのです。勿論美味しいし、ぶどうの味と香りもするのですが、最初の衝撃とは違うと言わざるを得ません。色々試してみてもうまくいかないので、もしやあれは初めてだったから強烈に感じただけなのか？と疑心暗鬼になる始末。しかしやはり淹れ方の何かのポイントで、味はここまで変わるものなのか。だとしたら「うーん、イマイチだな」などとエラそうに思っていた茶葉たちに、私はなんと罪深いことをしてきたのか。。。
というわけで、まさに茶道さながらに「一期一会」を深く身に（舌に）刻んだ私だったのでした。
伊坂幸太郎氏の小説で、「アイネクライネナハトムジーク」というタイトルのものがあります。音楽で生計を立てているものとしてはやはり一度読んでみなければ…と思い、先日よくやくとりかかり、読みやすいのであっと言う間に終わってしまいたました。
この曲が、どのような役割を果たすのかに私の興味があったのですが、少なくともこの本は、そういう読み方をするものではなさそうです。
内容はテンポ感がよく、色々仕掛けのある展開になっています。伊坂ファンは勿論、伊坂氏の著作を初めて読む方にもおすすめです。
昨日未明に北海道を襲った大地震。被災された方々の心痛と疲労はいかばかりかと思います。一日も早く元の生活に戻れますことを心よりお祈り致します。
それにしても、ここのところの自然災害の多いこと。毎回思うのは、これが他人事ではなく、いつ我が身に起きてもおかしくないといういう事実です。自分が住んでいるところもそうですが、仕事や休暇の出先で被災するということもあり得るわけで。。。肝に銘じたいと思います。
これから芸術の秋、また演奏旅行の日々がやってきます。今年も無事に乗り切れますように。
