山形ロケの映画です。舞台は大石田、藤竜也が熟練のそば職人役で出演し、見事な演技を見せています。
技能実習生として来日しながら、不法滞在者に身を落とし、身分を偽って大石田の蕎麦屋で働き始める中国人青年と、蕎麦屋の主人、それを取り巻く人々との交流を描いています。とても今日的な社会問題を扱っていますが、そんな中でも、光は人とのつながりにあるという、シンプルながら尊いテーマを感じました。
藤竜也も勿論ですが、中国人青年役のルー・ユーライがまた素晴らしい。影のある表情、時折見せる無垢な笑顔など、複雑な役どころですが並々ならぬ説得力があります。実は既に相当のキャリアのある役者さんなのですが、藤竜也に憧れていてオーディションに参加したらしいです。道理で!一方監督の近浦啓氏は、今回が初の長編映画監督デビューだとか。このレヴェルで初の長編とは。。。今後が楽しみです。
大石田の有名なお団子屋さんが出てきたり、山形県民も色々楽しめますが、山形に所縁のない人も、観ればきっと「山形に行きたい!」と思うこと間違いなし。千葉の友人や家族にも是非見て欲しいと思ったのですが、残念ながら今は千葉では上映していないようで。。。上映館が広がって行くことを願います。一人でも多くの人に見ていただきたい映画です。