東の散歩道

B型ヴァイオリニストのマイペースライフ

思い出を胸に

2020年10月30日 22時48分59秒 | 山形交響楽団

 大型オペラ公演「トゥーランドット」のリハーサル期間中、山響の大きな柱であったフルートの首席奏者、足達祥治さんが胃がんのため亡くなられたとの訃報が届きました。今でも信じられない気持ちです。頭がさがるほど練習熱心な一方で、いつも面白いことを言っては皆を笑わせ、周囲に対してピリピリしたところが全くない、あたたかい方でした。病気を完治して現場に戻ってきてくださるものとばかり思っていただけに、言葉がありません。

 思い出されるのは足達さんの美しいフルートの音色と、笑顔ばかりです。沢山の素敵な演奏と思い出を本当にありがとうございました! 

 明日の本番は、きっと足達さんも見守って下さることでしょう。自分に厳しかった足達さんに恥ずかしくない演奏をしたいと思います。

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贅沢な時間を

2020年10月27日 22時00分51秒 | 山形交響楽団

 プッチーニの代表作にして遺作であるオペラ、トゥーランドットのリハーサルが始まっています。

 コロナ禍で様々なエンターテイメントが大打撃を受けていますが、中でも大人数で歌うものの被害は一際甚大です。それだけに、今回山形でオペラ公演の開催にこぎつけられた喜びは大きく、皆一丸となって取り組んでいます。今日は歌との初合わせでしたが、何か全員の強い思いのようなものが感じられました。良い舞台になりそうです。

 オペラは総合芸術とよく言われますが、それだけに多くの人が関わってきます。それが可能なホールが出来たことと同時に、この状況下で、お客様を含む沢山の人々とこの舞台を共有できる贅沢。しみじみありがたいことです。贅沢な世界、贅沢な時間をお客様に存分に楽しんでいただけるよう、本番に向かいたいと思います。

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読書週間

2020年10月24日 23時24分17秒 | 

 この一週間は読書週間でした。意識したわけではないのですが、たまたま全て女性の手による本ばかり。原田マハの『太陽の棘』、辻村深月の『朝が来る』、植田いつ子の『布・人・出会い』。最後のだけがエッセイで、美智子さまが皇后でいらっしゃった時のデザイナーをつとめられた方によるものなのですが、これがしみじみした味わいのある文章でした。

 来週はのんびり読書の時間はほとんどなさそうなオペラ週間です。トゥーランドット、なかなか山響ではなかなかやるチャンスのない大作にして名作。貴重な機会、是非楽しみたいと思います。

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観客席から

2020年10月15日 21時46分20秒 | 音楽

先日、古巣の山形弦楽四重奏団の定期演奏家に行って参りました。

コロナ禍以降既に二回目で、しっかり定期のペースを維持していること自体すごいことだと思いますが、ややマニアックなとも言える「隠れた名曲」を含めたプログラムなど、音楽にかける妥協のない姿勢は相変わらずです。ありがたいことに、この秋山響は忙しくさせて頂いていますが、それを身をもって知っているだけに、メンバーの衰えることのない情熱には頭が下がります。

しかし、聴衆の一人として参加してみて、この団体のお客様が、演奏者と同じくらい音楽を愛しているのだなということが感じられ、演奏に勝るとも劣らない感動を覚えました。知らない難解そうな音楽も、耳馴染みの良い音楽も、おなじような集中力を発揮するお客様というのはそうはいないものですが、ここでは皆ぐっと聞き入っている空気感が肌で感じられました。インターネット配信ではこうはいきませんね。

山形は文化都市だと、改めて感じられた一夜でした。次回も楽しみです。

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週末雑感

2020年10月11日 21時28分06秒 | 山形交響楽団

 やまがた芸術の森音楽祭2020が終了しました。充実した内容ゆえなかなかハードな公演でしたが、やっただけの充実感のある音楽祭になったと思います。中でも小曽根真さんとの共演は、深く胸に刻まれた時間でした。今回の公演を実現するため、奔走してくださった皆様には心から感謝申し上げます。そして勿論、会場にいらしてくださった沢山のお客様にも!

 さて、今回は映画音楽以外にも、NHKの大河ドラマの音楽も登場しました。今時一年もかけて放送するドラマといえばこれ以外になく、NHKも威信をかけて制作している気概が伝わる力作ぞろいですので、私も楽しみに日曜夜を迎えています。音楽もですが、役者さん、舞台セット、衣装等々、手を抜いたところが一切ないのも素晴らしい。

 ちなみに「麒麟がくる」では、先日出番が終わってしまいましたが、向井理さんの足利義輝がとても魅力的で、良い役者さんだなぁ再発見しました。それだけにもうちょっと長生きして欲しかった(そうなると歴史も違ってしまったかもしれませんが)、、、と悔やまれます。武士と言うより公家?と思うくらい雅でたおやかな姿も見せた向井さんの義輝でしたが(それだけに討死の際の戦いぶりが際立っていました)、塚原卜伝の教えを受けた指折りの剣豪だったようです。卜伝の教えの中には「兵法の最善は戦わずして勝つ」というものがあったとのことですが、その難しさはいつの世も同じのようで。。。。歴史は色々教えてくれますね。

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当たったものは

2020年10月09日 21時31分13秒 | 雑記

 昔から、小さなものに対する懸賞運がわりと良い私。豪華なものは当たった試しがありませんが、お年玉切手とか、ちょっとしたものはポツポツと当選しています。

 つい先日もそんな当選品が送られてきました。それは、、、、ヨーグルトのギフトカード!豪華商品の大型懸賞が外れた人の中から選ばれる、いわゆるWチャンス賞です。

 懸賞自体完全に運ですから(デコラティブにすると当選しやすいとか、技もあるとは聞いていますが)、私は「当たったものはその人に必要なものに違いない」と思い込むことにしています。きっと今の私には腸活が必要なんだ!というわけで、早速ヨーグルトを手に入れて参りました。快調(腸)に本番を迎えたいと思います。

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今週末は

2020年10月06日 23時15分03秒 | 山形交響楽団

 今週末の山響は「やまがた芸術の森音楽祭」。3月末に演奏の叶わなかった小曽根真氏とのピアノ協奏曲「もがみ」は、我々もずっと待ち望んでいたものだけに、今からワクワクしています。

 そしてもう一つのプログラムは映像も一緒にお届けする映画音楽。今日はそのリハーサルでした。 

 名曲と言われる映画音楽は、映画の世界観を本当によく表しているものです。モリコーネやデイズニーの映画音楽はまさにそれで、それだけに演奏機会も少なくはありませんが、何度聞いても良いなぁと思えるだけの魅力があります。肩の力を抜いて楽しめる演奏会、是非多くの方に聞いて頂けたらと思います。

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ようこそ映画音響の世界へ

2020年10月03日 22時51分30秒 | 映画

 いよいよ芸術の秋も深まってきましたね。というわけで、先日それにふさわしい映画を見てきました。「ようこそ映画音響の世界へ」。映画の音響にスポットを当てたドキュメンタリーフィルムです。

 映画というと、迫力ある大画面を真っ先に連想するかもしれませんが、実は音の果たす役割はそれと同等、時にそれ以上のものがあります。この映画は、いわゆる映画音楽、俳優の声、そして効果音のそれぞれについて、過去の名画の音響担当者の回想に基づいて語られる構成となっています。

 興味深いエピソードが次々と出てきますが、中でも面白かったのは、「トップガン」の音響担当者の話です。戦闘機の音を録りに行ったら、思いの外退屈な音だったというのです。そこで、動物の声などを混ぜて、迫力のある音を作ったのだとか。実際の音ではなく、よりイメージに近い音を求めた結果でしょう。「現実を越えるリアルを創造する」ということですね。

 コロナで打撃を受けたのは映画産業もですが、あの音響は映画館でこそ成立するもの。4K8Kテレビも素晴らしいですが、音の力を肌で感じることのできる映画館、ぜひこれからも足を運びたいと思います。

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