久々の映画です。ヴィム・ヴェンダース監督による「perfect days」、ようやく観に行って参りました。
期待に違わず、素晴らしい映画でした。映像が美しく、役所広司の演技を演技と思わせない様は、至芸と言えるのではないでしょうか。映画の佇まいがそう思わせたのかもしれませんが、平山という人そのものになっている感じが、「東京物語」の笠智衆みたいだなと思ったら、ヴェンダース監督が小津映画を意識していたということを、映画を見た後に知りました。
一瞬たりとも同じ表情をしていない「木漏れ日」が、映画の重要なモチーフになっています。同じような毎日でも、全てが違って、全てが愛おしい。実家と疎遠になっていることが平山の中の「陰」としてありますが、彼のように多くを望まず、過不足なく生きている様は、羨ましいほどになんとも清々しく、美しいと感じました。
それにしても東京のトイレはアートですね!東京の公衆トイレを見てまわるツアーを企画してほしいくらい。建築好きにもオススメしたい映画です。
観られて本当によかった!
穏やかな映画なのに、見所が沢山あったね。