或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

竹宝堂

2014-03-09 07:50:38 | 520 アンティーク
倉敷に行って良かったのが備前焼に出会えたこと。誰がいつ買ったのか全く憶えていないけど、家には備前焼がけっこうあって。コーヒーカップ、皿や徳利とか。自分の中では、白っぽい生地に茶色の模様が書いてある、あるいは全体が茶色っぽい、そんなのが従来の備前焼に対するイメージだった。だけどどうもそんなに単純ではなく、もっと奥深いことが分かってきて。

倉敷には数多く備前焼の店舗があって、店構え、店の中の陳列、主人の性格等、とにかく様々で面白い。ある店なんかは、入るとすぐに講釈が始まり、何も聞いていないのに、値打ちがあるものとないものとの見分け方等をいろいろと教えてくれたりして。肌のきめ細かさや、重さといった気にも止めなかった観点で説明してくれるものだから、かなり知識が増えたかな。

それで実際に買ったのは、最初に徳利と猪口を2つ、次回が別の徳利と猪口を1つ。なんだかんだで同じ店で購入。それが竹宝堂。仕込んだ知識をベースにすれば、おそらくあまり高級品を置いていないんじゃないかと素人ながらに推測するのだけど、自分好みの色味であったり模様の品揃えが良くて。結局のところ、共に同じような感じのものを選んだ。

ウケたのが店にいた主人とそのお母さん。常ににこやかな主人の隣で、お母さんがそれに輪をかけたように明るくてよく喋ること。おそらく一般的には自分がそんなに良い趣味じゃないと思うのだけど、「お客さん、なかなか目利きだね」とか、見え透いた褒め言葉をかけてきて。最後にいつも出てくる言葉が、「消費税はまけておくからね」という商売言葉。いや、面白かった。

自分的に選ぶ時にこだわったのがお猪口の大きさ。大抵のものが自分的にはちょっと大きめ。ところがこの店には微妙なサイズ違いがたくさん置いてあって。その中で選んだのが最も小さめの写真のもの。実際に使って日本酒を飲んでいるのだけど、このサイズが妙に手に馴染み心地良くて。徳利の模様である窯変の感じも雰囲気があり、とても気に入っている。


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