或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

もみじ饅頭

2007-11-28 06:31:17 | 600 グルメ
今日は安芸の宮島シリーズの第2弾。何かお土産をと思いながら歩いていると、フェリー乗り場のすぐ近くのお店の行列に眼が止まって。看板をみると「ミヤトヨ本店」と書いてある。聞いたことがない名前だなあと思いつつ、これだけ行列ができているなら美味しいのだろうと勝手に想像して列の後ろへ。店内を覗くと、饅頭を作る人も接客をする人も、とても忙しそう。

チーズ入りの元祖という張り紙はあるし、メニューをみるとアップルとか抹茶つぶあんとか、いわゆる定番のこしあんじゃないバリエーション物を中心に扱っている。しかも饅頭の在庫はほとんどなくて、注文を受けながらその場で臨機応変に種類を変えて作っている。つまり限りなく受注生産に近い手焼きの店頭販売。どうやら出来たてを目当てに来ている客が多そうだった。

家に帰って調べると、この店は老舗でしかもバリエーション物の元祖。宮島にあるお店だけで販売。ついでに自分の疑問を解消するのにピッタリのサイトを発見。名前は「もみまん通」。見てもらえば分かるけど、こりゃすごい。まさにもみじ饅頭の百科事典やあー、なんてギャグが出そう。管理人は世にある種類は全て食べて知っているって感じ。それにしてもこんなに種類があったのか。

特に勉強になったのが由来。なんでも明治40年頃、かの伊藤博文が紅葉谷を散策していた時、老舗旅館“岩惣”の茶店に立ち寄り、そこの娘さんの手を見て、「紅葉のようにカワイイ」なんて言ったとか言わないとか。これってひょっとして今で言うナンパ?先生に限ってそんなことはないだろうけど。話の真偽はともかくとして、当時の岩惣の女将が近所の菓子店に製作を頼んだのは間違いないらしく、それがきっかけで元祖「もみじ饅頭」が誕生。もみじは広島県の“県木”だった。知らなかったなあ。

家で食べてみたけど、外側のスポンジの部分はごくフツー。ただしバリエーション物としてのお味は新鮮。従来のもみじ饅頭のイメージはなく、新しい洋菓子といった感じ。特にチーズ入りをレンジで温めて食べたけど美味しかった。アリでしたね。