私的、０５大相撲九州場所回顧

　今年の納めの場所、九州場所が朝青龍の年６場所完全制覇・年間８４勝・７連覇で幕を閉じた。大関昇進の懸かった琴欧州は、１１勝を挙げて大関昇進を決めた。色々と問題点も浮き彫りになった九州場所を振り返ってみたい。

　よくやった力士

　朝青龍・・・今場所は、特に強かった。琴欧州戦の疑惑の敗戦以外は、ほぼ完璧。「強すぎ」「外国人だから」人気が無いとマスコミは書いているが、日本人横綱でも北の湖・大鵬は人気が無かった。というより、敵役だった。しかし彼らが引退した時に初めて、我々は彼らの偉大さと彼らがいなくなった時の空しさに気づくのだ。

　琴欧州・・・１１勝を挙げて大関昇進を決めたものの、相撲内容はここ数場所で最も悪かった。やはり、精神的に少し弱いところがありそうだ。それでも白鵬戦は、今場所の全取り組みの中でも最高の一番でした。

　白鵬・・・故障も癒えた様で、１１日目までは絶好調だったのですが・・・。１２日目の琴欧州戦に取り直しの上で負けてから、このときの怪我からか連敗・・・。９勝６敗になってしまった。しかしまだ二十歳。これからだ。しかし、ひとつだけ彼に苦言を呈したい。土俵上の態度が酷すぎるのだ。負けた時の、勝負が決まった後の態度が特に酷い。これはすぐにでも直すべきだ。

　頑張りましょう

　土佐の海・・・１１枚目で５勝はちょっと・・・。まだまだこんなものではないはずだ。しかし、相撲内容は場所ごとに酷くなってきている。どうしたものか。

　栃乃花・・・幕尻で負け越し。来場所は十両・・・。怪我さえ治れば、すぐに幕の内上位へ戻れるはず。

　高見盛・・・１０日目までに７勝３敗。今場所は楽々勝ち越しかと思われたのですが・・・。なんと５連敗で負け越し。押されると我慢できない課題は直っていない。

　私のひいき力士

　安馬・・・今場所は一遍に持っていかれるとどうしようもないが、組み止めれば粘り強いという特性が少なかったように思う。ちょっと今場所は、見るべきところが少なかったように思う。

　琴の若・・・１３日目で佐渡が嶽親方の定年。全勝であったとしても、この日で引退しなければならないのがせつない。子供が誕生日で土曜日に九州に来た日に、長い相撲で勝ったのは感動しました。本人的には、まだまだ本気を出したら勝てるぞと思っていたでしょう。しかし、脚がこれ以上無理できない状態なので仕方ない。本当にご苦労様でした。

　嘉風・・・先々場所の楽日に大怪我をしたが、今場所はかなり治ったようでいい内容の１０勝５敗。今場所は無理だが、来場所こそは初入幕だ。

　言いたいこと

　地方場所は客の入りが悪いのですが、九州場所は特に悪い。その所為なのか、相撲内容もここ数場所では一番悪いように感じました。本当ならば九州場所をやめて、両国でやるか北海道と隔年でやるかとかを考えるべき時にきているように感じます。（まあ北海道と隔年だと宿舎や稽古土俵の確保なんかの問題が大きいようなのですが。）

　それと、１３日目「朝青龍－琴欧州」戦と千秋楽の「琴欧州－魁皇」戦は、昔の日本人的な決着でガッカリした。１３日目の横綱戦は、佐渡が嶽親方の定年の日であって横綱は２差つけていたので負けても良かった。それに楽日の魁皇戦は既に１１勝で大関を決めた後で、勝とうが負けようがどちらでも良かった。「こんな見え見えのことをやっていたら・・・」なんて野暮なことは言うつもりは無い。これも日本人の美徳だからだ。でも、もうやめてね。