あぎといの鯉落ちづかず秋深む
晩秋のやわらかな日が射す部屋の窓を開け外を眺めていると、前のお宅の主人が私の二階の部屋の下に立ち「閑のようだから、お茶飲みにでも来ないかね」と声をかけてくれた。少し遠慮するように答えると、隣の建設会社の社長も来ているのでと言う。入院や病院通いで、近所付き合いが疎かになっている私ですので、諸々の街の情報に疎くなっているので、御主人達の「お茶飲み」こ快く付き合うことにした。前のお宅の二人の男のお子さんは二人とも独立して、長野へ家を構えたので、奥さんと二人だけで静かな生活をしていなさる。家の七人の大家族とは大いに違う。雪が降るせいと、職場がないせいなのか、どうも、若者は地元にいついてくれない。お茶飲の中でやはり人口問題の話しになった。御主人はすぐさまPCで調べると、1954年(昭和29年)に近隣との合併当初は、確か「46,000人」以上いた人口が、過疎化が著しく進み、今年の9月の国勢調査では21、497人のようだ。このままだと、先日の新聞報道では平成40年には、国の予想では16、000人となる模様だつたが、飯山市の「地方創成計画」では新幹線駅の有効活用で観光の推進と、定着人口を増やす施策を発表していた。それでも飯山市が計画している人口は確か16,800人のようだ。お先真っ暗な飯山市となる。勿論そんなことは関係なく、前のお宅の池の鯉は口をパクパクしなら悠々と池いっぱいに泳いでいた。