屯田物語

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野菊の如き君なりき 

2005年12月01日 | 映画
「わたし、野菊は身震いするほど好き」
「民ちゃんは野菊のようだ。ぼくも野菊は好きだ」
「政夫さんはリンドウの花のよう」
・・・
「わたしはこうして死ぬ方がよかったのよ」
臨終のあとに、祖母が政夫に語る。
「民子は、政夫の手紙とリンドウの花を隠し持っていた」




木下恵介監督作品がBSで放映されている。
きのう、「野菊の如き君なりき」をみて胸が熱くなった。
信州のとある村、60年後に村を訪れた政夫の回想シーンから、若き日の
忘れられない初恋の思い出がはじまる。
古い道徳観に引き裂かれた二人の純愛は哀れである。
しかし、まわりの人たちはほんとうはみなやさしい人ばかり、
それが救いであった。
民子の祖母が民子の胸中を察して語る。
「私は、おじいちゃんと一緒になれたことが、他のなによりも、
一番うれしいことだった」

民子の墓に野菊を手向ける現在の政夫、
すばらしくきれいなラストシーンである。



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