「朝に」立原道造

立原道造詩集
「優しき歌」から序の歌　「朝に」


「五月の風をゼリーにして持って来て..」
結核で死の間際にある詩人・立原道造が恋人の水戸部アサイにかけた最期の言葉となった。


わたしの古いアルバムには立原道造「朝に」の詩が書き込んでいる。

　おまへの心が　明るい花の
　ひとむれのやうに　いつも
　目覚めた僕の心に　はなしかける
　・・・

”おまへ”とはアサイさんのことだ。
立原道造の「優しき歌」は十一編の詩から成るソヌットで、アサイさんに優しく語り掛けるようなフレーズから始まる。
だから、最初の一行ですっと詩の世界に引き込まれていくのである。
コロナ恐慌が世界を震撼させているなか、立原道造の詩に触れて穏やかな気持ちで過ごしたい。

「天竺牡丹」の花にも似て

大原菊子は同人仲間では大輪の花を咲かせる「ダリア」のような存在であったような気がする。
いや、「ダリア」というよりは和名の「天竺牡丹」の呼称が似合う人だったのかもしれない。

摂津国の怪人

藤の花の季節です

近所の藤棚の藤の花も色付いてきました。
毎年思い出すのは丹波氷上にある「白毫寺」にある「九尺藤」『花房が九尺（約270cm、ややオーバー表現）』の異名を持つ見事な藤の花です。
今年は外出自粛の折柄、見ることは出来ないのではと、それがちょっぴり残念です。

摂津国の怪人

大村先生の心象はいずこに

　　詩集　望郷
　　著者　宮崎健三

O先生とは旭川東高校の生物担当教諭・大村正次のことである。
大村は生国富山で詩誌「日本海詩人」を主宰し、詩集「春を呼ぶ朝」を発表するなど詩才溢れる抒情詩人と評価されていたが突然断筆した。
富山を出て旭川東高校の教師になったが、詩人としての足跡は母校の逍遥歌にその詩才を残しただけである。
そして退官と同時期に離婚して再婚した。
晩年、故郷に帰っての孤独な暮らしは、見る人にとってうらぶれた感じを与えたのかもしれない。
一体この「詩人の魂」は何処に在ったのだろうか。

摂津国の怪人

大正時代には既にその花の名があったか・ゼラニューム

大正から昭和にかけて発行された北陸富山の詩誌「日本海詩人」の主宰者は「大村正次」である。
正次の妻キクは家庭人ながら教師でもあった。また、詩誌「日本海詩人」に「大原菊子」のペンネームで詩を発表している。
この時期にしては進歩的な女性だったに違いない。

摂津国の怪人

　　ゼラニューム
　　　（少女達におくる）
　　　　　　　　大原菊子

　そのまろやかな緑葉のむらがりに
　繊細な一條の花軸が伸び
　やがて咲きいづるであらう薄紅い
　幾房の蕾をささげ
　ひたすらに柔和なくびをたれてゐる。
　あなたはゼラニューム。

　あはたゞしく咲きみだれた燎乱の花園に
　あなたは素直なたしかなあしどりで
　ひとつひとつの眞紅の純情を
　あなたのほそい運命の糸の上に
　静かに美しく開花するであらう
　あなたはゼラニューム。

コロナ死者数一日２９人 過去最大

4月24日午前10時30分現在
感染確認　12472人（前日比+449人）
重症　　　　259人
死亡　　　　328人（前日比+29人）
退院　　　 2408人（前日比+９８４人）

ニセコへ行きたいけどね

今頃の羊蹄山
そろそろニセコ駅前のサイレン坂のカタクリが咲くころだね。

4月23日午前10時30分現在
感染確認　12023人
重症　　　　241
死亡　　　　299（前日比+16人）
退院　　　 1424

4月24日午前10時30分現在(NHKコロナ感染者数）が発表されしだい新情報と差し替えます。

水戸第一高校 吹奏楽部「sing sing sing」びっくりするほど上手いソロに大盛り上がり

Yukiさんの動画です。
オーパの文化祭～秋の陣～
水戸OPA 5F ARTcityHall

外出自粛、そのうえ昨日は気温が低くて手稲山にうっすらと雪が積もっていた。
ユーチューブで上念司チャンネルを視聴してから、なんとなく水戸第一高校 吹奏楽部の「sing sing sing」を聴いて驚いた。
動画タイトルが「びっくりするほど上手いソロに大盛り上がり」とあるが、たしかにそのとおりだ。クラリネットのソロのおふたり、リズムにのって軽快で楽しくナイスな演奏であった。
若いって素晴らしい！
コロナ鬱が吹き飛んだよ。

夢みたものは

大月フェリーチェさんの動画をお借りしました。
コロナ鬱におちいりがちな今、このような綺麗な歌声に癒されています。

立原道造の詩が好きで、詩編「優しき歌」はこれまで何度も読み返した。
「夢みたものは・・・」は序の歌の第Ⅹ編にあって、
作曲家の木下牧子さんが親しい方の結婚式お祝いのためこの詩に曲をつけたそうである。

立原道造は２４歳で急逝した。彼の恋人は水戸部アサイさん。
堀多恵子（堀辰雄の妻）は”優しき歌の世界”の序文にこう述べている。

私はその夏の日、初めてアサイさんに出会った。
立原と同じ事務所に働く女性と聞いていたが、いかにも立原さんの好きそうな楚々とした高原に咲く花のような感じを受けた記憶がある。
立原さんの没後、立原さんの周囲にいた友人たちはアサイさんの悲しみを汲み、静かにそっとしておくのが一番だと思っていたようだ。
・・・
十年ほど前、追分にわざわざ訪ねて来られた時も私は留守をしていて会えなかった。
そのことをずっと残念に思っている。
アサイさんも今はもういない

「夢みたものは…」は、道造が恋人アサイにプロポーズした日の幸せを描いた詩であった。

夢みたものは　ひとつの幸福
ねがつたものは　ひとつの愛
山なみのあちらにも　しづかな村がある
明るい日曜日の　青い空がある

日傘をさした　田舎の娘らが
着かざつて　唄をうたつてゐる
大きなまるい輪をかいて
田舎の娘らが　踊りををどつてゐる

告げて　うたつてゐるのは
青い翼の一羽の小鳥
低い枝で　うたつてゐる

夢みたものは　ひとつの愛
ねがつたものは　ひとつの幸福
それらはすべてここに　ある　と

８０代、感染すれば１０人に1人が死ぬ！

4月21日午前10時30分現在
感染確認　11154人
重症　　　　231
死亡　　　　263
退院　　　 1239　

死者数は前日比+25人です。
19日現在の感染者の年代別死亡率のデーターです。
80代以上感染した人の11.1％が死亡し、70代では5.2％、60代では1.7％が死亡しています。
わたしは80歳のほんの少しだけ手前ですが、特に高齢者は罹患しないように厳重な注意が必要です。
マスク買うために朝早く並ぶくらいなら、家から出ないようにしてください。