屯田物語

フォレスターとα6000が
旅の仲間
さあ、カメラを持って
出かけよう!

「蘇我氏の正体」 「藤原氏の正体」

2010年06月13日 | 


「ザ・コーヴ」に拠るまでもなく、
日本の食文化よりもイルカの保護が大事な欧米人と理解し合うことは至難である。
彼らにとって、わんぱくフリッパーを捕獲して食べる日本人は野蛮人なのだ。

さて、イルカはイルカでも、こんかいは蘇我入鹿のことである。
「蘇我氏の正体」「藤原氏の正体」(関裕二著)の文庫本二冊を読みおえたところだが、
古代人の名前の多くは難解なのでそこそこに読み飛ばしてしまった。

中大兄皇子・中臣鎌足は山背大兄王(聖徳太子の皇子)を自殺に追い込んだ蘇我入鹿を大悪人として誅殺した。
(乙巳の変)
はたして歴史の真実はなにか--
入鹿暗殺は律令制度を推し進める蘇我氏の勢力拡大を阻む皇族派の陰謀であった。
山背大兄王の自殺に入鹿は関与していた証拠はない。

中臣鎌足は亡命中の百済王であったという説があって、
中大兄皇子は蘇我宗家滅亡のあと、
無謀な百済救援(白村江の戦い)に踏み切った理由のひとつがここにある。

藤原不比等(中臣鎌足の息子)は「日本書紀」を巧妙に仕上げ、
「大化の改新」を勝者の手柄としたのである。



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「1Q84」 

2010年03月09日 | 


村上春樹の「1Q84」のBook1を読みおわって、Book2を手にしたところ・・
「海辺のカフカ」も同じような手法であったが、
二人の主人公を登場させて、ふたつの物語が平行して語られてゆく。
そして、それが交叉したとき、どのような世界が展開されるのか楽しみである。

さて、物語は佳境にはいったが、
ようやく正体が明らかになりつつある ”宗教法人さきがけ”とは・・
いうまでもなく地下鉄サリン事件の ”オウム真理教”とイメージが重なっていかにも不気味である。

ベランダから手稲山を眺めていた。春近し、そんな風景だね。

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「銃口」 そして旭川の錦座通り

2009年11月20日 | 


「銃口」 から・・

竜太の家のすぐ傍に、錦座通りという目抜き通りがある。
錦座というのは映画館だが、時折東京からの芝居もかかる。
・・・
その錦座があるので、錦座通りという。
呉服屋、薬屋、八百屋、菓子屋、かまぼこ屋、金物屋などがずらりと並んでいて、大きな市場もある。
この通りを北に四百メートル程行ったらもう学校だ。


たぶん竜太の家は4条16丁目・・
三浦綾子さんがここで誕生されたからね。
そして、大きな市場というのは第一市場のことではないかと思っている。

わたしは4条15丁目に住んでいた。
真向かいに松竹座という映画館があって、もともとは錦座と呼んでいたそうだ。
錦座が経営上の問題から松竹に移って、その名も松竹座と改名、
通りの通称も錦座通りから松竹座通り(いまは銀座通り)と変っていったのである。

5歳になったばかりの昭和21年1月の夜であった。
母(祖母かも)に思い切りたたき起こされたことをおぼえている。
玄関に出ると松竹座から出火した炎が闇を真紅に染めていたが、不思議と怖ろしさは感じなかった。

「銃口」上巻の前半は大成小学校が主舞台となって、神楽岡公園、上川神社、聖台などがしばしば登場する、
ふるさと旭川の昭和のそのときが懐かしく思い出されるのである。



三浦綾子記念館の駐車場・・
ストローブ松の樹間からフォレスターがみえた。(笑)

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雪の神楽見本林

2009年11月19日 | 


「銃口」 を読み始めた。

昭和元年、北森竜太は旭川の大栄小学校4年生。
納豆売りをしている転校生中原芳子に対する担任坂部先生の温かい言葉に心打たれ、竜太は教師を志す。


三浦綾子の最後の長編小説であった。

昭和23年にわたしは大成小学校(小説では大栄小学校)に入学したから、
竜太の26年後輩にあたるのである。

昭和45年に大成は中央と統合し知新小学校と改称、
そして大成小学校の跡地にはイトーヨーカドーが建っている。



エゾリスに出遭うかと思って神楽見本林へ寄ってみた。
先日エゾリスを見かけたチョウセンカラマツの根元にしゃがみ込んで待ち構えていたが、
この日は姿をあらわさなかった。

日暮れにつれて三浦綾子記念館のあかりが明るくなってきた。
珈琲をいただきながら読書三昧、これぞ至高のひと時である。

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レキシントンの幽霊

2009年06月27日 | 


富士フイルムフォトサロンで写真展、
いずれも感性豊かな作品にため息をつくばかり・・
そうはいっても、無理して真似することもなく背伸びすることもないわけで、
自分は自分なりに写真を楽しめればいいなあと思っている。

とにかく六月、とにかく暑いよ。

テレビ塔の真下で汗をながしてラーメンを食べる、さあこれからどうするか。
ギャラリー大通で油絵をみて、紀伊国屋書店で本を買って、珈琲を飲もう!
百円のサービス券もあるし・・
そう思ったら元気になって大通り公園を五丁目まで歩くことにした。

一枚目の写真、背景にぼんやりとテレビ塔が写っている、
もう少しだけそれがわかったほうがよかったかもしれない。



村上春樹の「1Q84」上下巻が平積みしてあった。
驚異的な売れ行きはペースダウンして、やっと普通に戻ったので安心である。
熱病のようなブームはどこか不自然でまともでない。

”われわれの心に潜むものとの対話”そして”過去の記憶と現実のずれ”・・
そんなテーマに興味があったわけでもないが、
「レキシントンの幽霊」を買ってしまった。
短編集なので珈琲タイムには丁度いいのかもしれない。

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1Q84

2009年06月11日 | 


村上春樹の「1Q84」が驚異的なベストセラーになっている。
しばらくは手に入れるのはたいへんそうである。
どういうわけか三年くらい前から村上作品と縁が深くなって・・
まあ、共通するところ?もなきにしもあらずか、
内容は難しいというが、
表現は豊かで平易だし、頭が固くなったわたしでも素直にはいってゆけるから面白い。

いままで読んだ村上作品・・

「羊をめぐる冒険」
「ノルウェイの森」
「ダンス・ダンス・ダンス」
「ねじまき鳥クロニクル」
「海辺のカフカ」
「アフターダーク」
「スプートニクの恋人」


「ダンス・ダンス・ダンス」の中に出てくる”ドルフィン・ホテル”・・

昔、札幌出張のとき、
こんなホテルに泊まったことがあるような記憶があって、”いるか”はなかったけど、
たしか薄野にほど近い小さなホテルであった。



伏古公園の藤棚が見頃・・
新聞に紹介されていたので出かけてみた。

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ダビデとゴライアス

2009年02月13日 | 


またまた旧約聖書の物語・・

ダビデとゴライアス ←詳しくはクリック
これもイスラエルとペリシテの争い・・
ペリシテはパレスティナの名前の由来となったというから、
パレスチナ紛争が何千年も延々と続いているのである。
イスラエル民族の一貫性ある信条はどこから生まれるのか、
これはとうてい他民族が理解できることではない。

ダビデは羊飼いの少年であるが、
ペリシテ人の巨漢ゴライアスと一騎打ちをして石投げで倒してしまうのである。

昔昔この手の史劇をみたが、なんとしてもタイトルが思い出せない。
あの決闘のシーンはおぼろげに憶えているのだが、
なんとかこの映画をもう一度みたいものである。

さても、旧約聖書の物語は面白い・・
それにしてもモーセの十戒にもあるが、
イスラエルの神は不信心なものには嫉妬深くて残酷であることよ。
(こんなこと書いたら不味いかなあ)

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サムソンとデリラ

2009年02月12日 | 


旧約聖書の物語から・・

サムソンとデリラ ←詳しくはクリック
サムソンは神から与えられた怪力の持ち主で、ペリシテ人はまったく歯がたたない。
なんとかサムソンの怪力の秘密をつかもうと、ペリシテ随一の美女デリラを侍らせたところ、
彼はすっかりデリラにのぼせあがって、最高機密であるべき自分の弱点をばらしてしまう体たらく・・
それでも、二度三度は偽の情報を与えてごまかしていたが、
「わたしを愛していないの」
とデリラのセクシーな仕草に惑わされ、髪の毛のことをペラペラとしゃべってしまう。
なんだかんだいっても男は美人に弱いものである。

「サムソンとデリラ」でサムソンを演じたのはビクターマーチュア、
筋骨隆々で見栄えのする俳優であるが、
どうも、デリラの手練手管に腑抜けになって、
演技とはいえ、彼の間抜け顔がリアル過ぎて妙に納得してしまうのである。

那覇行きの航空機のなかで、サムソンのだらしなさにあきれていたのであった。

まあ、ファンにかたには申し訳ないが、
もてない男のやっかみと思ってくだされ。

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旧約聖書を知っていますか

2009年02月11日 | 


朝から間断なく雪が降っている。
そのなかをぼわっと見えるのが太陽だよ。

沖縄旅行中は「風の盆恋歌」を読むつもりであったが、
アイヤーヨッの掛け声につられて「旧約聖書を知っていますか」を開いてしまった。
旧約聖書はアブラハムの事蹟からたどるのが初心者向きといわれる。
なんせ人の名前が延々とつづくので、いい加減いやになるが、
アイヤーヨッの呪文を唱えれば・・
アブラハムの子がイサク、イサクの子がヤコブ、ヤコブの子がヨセフとつなげて憶えることは容易である。
このあとにモーセが登場し、ダビデとソロモンが威風堂々とやってくる。
憶えてしまえば旧約聖書が身近に感じてしまうから不思議である。
アイヤーヨ、モーセ、ダビデ、ソロモンと一気呵成に読むうちに那覇についてしまった。

イスラエルとパレスチナ、いつまでも続く憎しみの原点はどこにあるのか、
出来ることなら旧約聖書を読んでみたい。
わたしなりに彼らの紛争の源がわかるかもしれないと思うから。
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そうか、もう君はいないのか

2009年01月14日 | 


百合が原で冬の木の芽をみてまわるが、
一面の雪原では木の芽といっても木蓮?とツツジかな、ほとんどが裸枝ばかりであった。
二十日からラン展が開かれるので、
そのときは華やかな花の姿を撮ってみたい。



そういうわけで、しばらくはふんわりした白い花を楽しんでくださいな・・

きのうのHBCドラマ特別企画
城山三郎原作
「そうか、もう君はいないのか」

彼が初めて容子さんに出逢ったのは名古屋の図書館前である。
なんと図書館は閉館になっていて、
「おかしいな」と佇んでいると、そこにオレンジ色がかった赤いワンピースの娘がやってきた。
「くすんだ図書館の建物と不似合いな華やかさで、間違って、天から妖精が落ちてきた」
と、思い出を語る城山・・
二人の50年の愛の軌跡がここから始まった。


とても素敵なドラマであったから、原作を読んでみようかと・・

わたしたちも結婚して43年目に入ったが、
出会いは中学二年のクラス替えのとき、あれから55年も経ってしまったね。


EOS40D で遊んでみた。
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