屯田物語

フォレスターとα6000が
旅の仲間
さあ、カメラを持って
出かけよう!

詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<四季>

2022年12月06日 | 琴しぐれ

<四季>

私の中に 何がある
春夏秋冬
四季がある


詩集「琴しぐれ」、まだ掲載していない詩があるので随時あげていきます。


ところで、菓子袋のデザインが面白い!
「北海市場」の菓子コーナーにあったもの。
「人間失格」「走れメロス」これから有名文学作品が黒糖カステラサンドになって登場するのかしら・・
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詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<猫柳>

2022年02月21日 | 琴しぐれ
<猫柳>

雪国に東風吹かば
川辺の淡雪 雪解て
誘うに乗るか可愛げな
猫柳咲きて春来れば
河原に陽射も暖かく
水面を流るる雪片の
白く輝き去りて
早春の声のそこかしこ
二つ三つ四つ芽をし
水辺の近く湧き出づる

土恋し卯月初旬の
若土匂う雪国は
川のほとりに春の咲き
猫柳手折り頬にあて
土手を河原をとび遊ぶ
童と乙女の歌声に
陽炎立ちてゆれ動き
麗に温し芳春の
若草敷きてそこはかと
目を閉じ愁う春愉し


外は大荒れだ。
横殴りの強い風とたたきつけるような雪で札幌が悲鳴をあげているようだ。
パートナーシップの排雪がかなり遅れている。
幹線道路はともかく裏通りは走行危険だ。
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詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<一握の夢>

2022年02月19日 | 琴しぐれ
<一握の夢>

一束の手紙と日記の
心なき炎となりて
片生の美しき夢は
一握の灰と変りぬ

一握の灰を掬上げ
零れ落つ灰の白に
悲しき心は堪難く
一握の灰を握りしむ

消え果てぬ夢に
侘しさは声なくも
溢れ出づ涙となりて
一握の灰を湿らせぬ

一握の灰の飛去りて
何処にぞ散り行くも
陽炎のほのめきか
去らば一握の夢よ
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詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<路傍の石>

2022年02月15日 | 琴しぐれ
<路傍の石>

誰知らぬ路傍の石も
怒り悲しみ喜びを
憂き世の通う路傍に
身を晒して知るものを
憂き世の風の冷たさよ

路傍の石の溜息は
誰をか知らむ  一人だに
嘆く心の悲しみを
聞く人のなき路傍の
小さき声の声枯れを



拾う人なき路傍の
憂き身の石の慰めは
野路に咲いたる一輪の
春の小花の暖かき
愛の言葉に秘められし

例へ憂き世に誰一人
知る人なくも何処かに
野花一輪萠え咲かば
路傍の石の苦しみを
淡雪のごと消し去らむ
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詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<路傍の恋>

2022年02月10日 | 琴しぐれ
<路傍の恋>

流離いの路傍の人に
浮草の恋はせまじき
早乙女の身を崩せど
浮寝の旅の旅人は
心なき一人身の旅に
一夜の夢と去り行かむ

見知らぬ路傍の人に
仮初の恋はせまじき
早乙女の身を焦せど
定めなき浮草の人ゆえ
仮初の見知らぬ恋は
うたかたの夢と醒め行かむ

名も知らむ路傍の人に
一瞬の恋はせまじき
早乙女の身を狂わせど
漂う浮草は故無くも
拾った恋を惜しみなく
流離いの旅路に捨て行かむ

明日なき路傍の人に
淡雪の恋はせまじき
早乙女の身を解かせど
悲しきかな夢なるを
愛しくも恋するなかれ
浮草の路傍の人に
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詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<友情>

2022年02月09日 | 琴しぐれ
<友情>

  友ありてこそ
    吾も又楽し
うらぶれて流浪の人となるも
暖かきふるさとの友の
訪れて酌み交す美酒に
暫し心ゆく嬉しさよ

  友と語りて
    吾は幸いなり
思春の日
恋に憂き身をやつして
共に泣き共に笑いしも
今 友と語る嬉しさよ

  友の変らじと
    吾は祈るなり
故郷の友を忍びて
淋し身の一時を
慰めてはつねに
心ならずも涙す
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詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<東北の童子達>

2022年01月27日 | 琴しぐれ
<東北の童子達>

東北の童子達は
来る日も来る日も手を振るよ
北風の吹く雪路に立ちて
遠く去り行く列車に
東北の童子達は
来る日も来る日も名残を惜しむ

東北の童子達は
来る日も来る日も手を振るよ
赤いモンペに袖なしの着物
リンゴの頬も可愛げに
東北の童子達は
来る日も来る日も名残を惜しむ

東北の童子達は
来る日も来る日も手を振るよ
小さな夢をそっと託して
遠く消え行く列車に
東北の童子達は
来る日も来る日も名残を惜しむ
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詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<無題>

2022年01月26日 | 琴しぐれ
<無題>

悩み多くして
夢薄し

夢幻多くして
望み薄し

望み多くして
幸薄し

幸い多くして
行薄し

行業多くして
情薄し

情愛多くして
人は悩めり
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詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<美しきもの>

2022年01月21日 | 琴しぐれ


<美しきもの>

一瞬のはかなき恋の
解けて消えゆくさまを
悲しく見つめしも
淡雪の恋の哀れさ
されど君が心の清純の
美しきものを
吾が心に秘めて
永久に 常生に
変らじと祈るも
美しきものは幸いなり

美しきもの
 心のともしび
  輝きて つねに
吾が思い出の
    詩の墨跡を
  照すらむ


同期で歌人の西勝洋一君が今年の夏ころに新しい歌集を出版するそうだ。
彼の歌が好きだ。だから、おおいに楽しみにしている。
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詩集「琴しぐれ」夕愁白嶺<落葉の恋>

2022年01月20日 | 琴しぐれ
<落葉の恋>

淋し落葉の零れいて
吾とさ迷う君なりき
雑木林の細径を
吾と歩みし君なりき

淋し落葉を掬上ぐ
君が白き指なりき
小さき落葉首肯きて
君が愛し恋なりき

淋し落葉をよせあつめ
君と語りし吾なりき
落葉の匂うそこかしこ
君と遊びし吾なりき

淋し落葉に火をはなち
煙に泣くも二人なり
よりそい囲む落葉火も
童と乙女の恋なりき


この冬の「さっぽろ雪まつり」がほぼ中止になった。
コラージュの画像は2014年2月のスキーモーグルセッション
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