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■吉川聡子展 (2024年9月2~14日、札幌)

2024年09月11日 09時13分20秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 2021年に52歳で亡くなった札幌の吉川聡子さんの画業を振り返る展覧会が、生前に教壇に立っていた、北海道芸術デザイン専門学校の玄関横にあるギャラリーで開かれています。

 吉川さんといえば、筆者には、高い描写力で若い女性を描いた日本画がすぐに思い出されます。 
 道展の会員で、「越境する日本画」などのグループ展にも出品していました。
 
 
 今回は、イラストや、絵本とその原画も数多く展示しています。それらの仕事の幅広さ・多さには驚かされます。
 白泉社文庫の『ガラスの仮面』シリーズの表紙を描いていたことは知っていましたが、ほかにも時代小説の文庫本や、30冊を超える絵本とその装画などが並びます。

 さらに紙芝居の普及を図る札幌のグループ「カミシバイズム」のメンバーとして手がけた絵などもあります。
 写実的なだけではなく、デフォルメしたかわいい子どもの絵なども並んでおり、あらためて、その技量と、豊富な手法に脱帽させられます。
 
 
 まだ10代で、月刊誌「MOE」(モエ)の投稿欄をステップに、プロデビューを果たしています。
 当時の「MOE」も展示されていて、審査の先生が札幌までやって来て行われた、初々しいインタビューなどを読むことができました。
 若い頃から、ちょっと耽美ふうだけれどもしっかりと存在感のある少年のイラストレーションなどを描いていたのですね。背景というか小道具というか、廃車の自動車などもきちんと描かれています。
 
 日本画の大作にキャプションがないのがちょっとだけ気になりましたが、惜しまれつつ亡くなった画家・イラストレーターの仕事に触れられる貴重な機会です。足を運んではいかがでしょうか。

 
2024年9月2日(月)~14日(土)午前9時~午後5時(最終日~3時)
北海道芸術デザイン専門学校 bisen ギャラリー(札幌市北区北24西8)

bisenギャラリー【吉川聡子展】を開催|bisen Journal|bisen 北海道芸術デザイン専門学校

bisen 北海道芸術デザイン専門学校

 


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・地下鉄南北線「北24条駅」から約600メートル、徒歩8分
※北24条通りをひたすら西に向かいます

・中央バス、ジェイ・アール北海道バス「北24条西5丁目」から約500メートル、徒歩7分
※都市間高速バス「高速おたる号 北大経由」がとまります


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