ガリバー通信

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高校駅伝、世羅高校の優勝。

2011年12月26日 | イベント
 第62回、全国高校駅伝競技大会が、昨日午前に女子、午後に男子と冬の京都の恒例行事として行われたのだが、女子は愛知県の豊川高校が優勝し、私も応援していた万年最下位だった沖縄県が競り合っていた香川県の選手を最後のトラックに入って抜きさって、46位でゴールインするという場面は出先のテレビで偶然にも確認することができた。

 実は息子夫婦が沖縄に住んでいるためもあって、今私が住んでいる京都と共に沖縄に対する思い入れが強いことと、息子のお嫁さんが先日初めてフルマラソンを完走したとの知らせもあったため、駅伝とはいえ私の大好きな長距離走で、沖縄県が頑張ったことをすぐにメールで息子の嫁さんに知らせたのであった。

 その後の男子レースでは、男女共沖縄県代表で出場していたコザ高校は、残念ながら最下位に終わってしまったのだったが、同じく男女共出場を果たした、広島県代表の世羅高校は、男子が見事7度目の優勝を飾ったので、私自身は世羅高校を直接的には知る由もないのだが、私が敬愛する元山口大学教授で、現在は私の住む京田辺市にお住まいがある、小野忠煕先生の最初の教壇が、この世羅高校であり、先生が戦後間もない頃の当時の世羅中学校に、駅伝の前身である長距離を走ることを提唱し、その後の学校での重要な教育のひとつとなったとされるきっかけ作りをされたとのことだったので、大変嬉しく思ったのであった。

 実は以前にも、このブログでたぶん記したと思うのだが、再度今朝、先生に電話で世羅高校の男子優勝のお祝いを伝えた後に、やはりブログで記すこととなったのだが、毎日新聞社主催ということもあって、今朝の毎日新聞朝刊による詳細報道によれば、世羅高校は1996年創立の広島県立の高校で、男子の高校駅伝大会の第一回と第二回の優勝経験を含む、史上2位になる7回優勝の古豪と紹介されていて、広島県世羅町は現在では、「駅伝の町」と呼ばれ、町民こぞっての熱い声援を受けて、2002年からはケニア人留学生を受け入れることも町民の多大な理解と協力でしているというのであった。

 実は今から60年以上も前のこととなったが、前述した小野先生が、広島県の田舎町世羅町の世羅中学に赴任された当時は、生徒はもとより先生も自分たちの学校である、世羅中学はダメな学校だと思っておられたらしく、多くの学生たちも自らに自信を持つことは愚か、劣等感の塊の様な気分の生徒が多かったという状況の中で、先生は学力も大事だが、まず体を鍛えて持久力や忍耐力を身につけることを目的に、長距離走を課題として取り組むことを提唱されたことが、始まりだったというのである。

 そこで、体育専門で陸上競技の経験のあった若い先生を招聘し、その趣旨を伝えたのだが、その教師は短距離が専門だったらしく、先生が何度も説得されて世羅中学、後の世羅高校に長距離走を取り入れた授業が定着し、現在の駅伝部の創立に繋がったというのであった。

 今大会では、世羅高校は一区では5位、そして二区では8位であったのだが、三区を走ったケニアから来た留学生選手、ディランゴ君の快走でトップに踊り出て、そのまま4区からラストの7区までは日本選手がトップを守って、二位の岡山県倉敷高校に1分23秒差をつけて堂々の優勝となったのだが、広島県の東隣の岡山県倉敷高校は、目標の8位以内を大幅に順位を上げて、初めての2位入賞という快挙を達成し、中国地方の二県が1.2ゴールし、強豪九州学院ね西脇工業、青森山田高校が3位から5位に入賞したのであった。

 前回にも記したと思うのだが、優勝した世羅高校の練習の成果と努力には敬意を表したいと思うのだが、外国人留学生としてのケニアからの外国人選手の力を借りての優勝ということについては、若干寂しいというべきか残念な思いもする部分があって、他校でも青森山田や仙台育英高校でも外国人留学生がメンバーに加わっていて現在では普通になっているのだが少し心がすっきりしない面が残ったのである。

 そんな小さいことは気にしない、プロ野球もJリーグサッカーも、ラグビー、バスケットも、いろんなスポーツ界にグローバリズムとでも言うべき、外国選手手がたくさん参加していて、それなりのルール、すなわち1チーム何人までといった規則が定められてた上での参加だと思うので、時代の趨勢とでもいうべきか現代の潮流なのだろうと理解をすれど、ニッポンの国技と称される大相撲に至っては、幕内力士の半分近くがモンゴルをはじめとする外国人力士が占めている現実を思うと、何ら気にすることはないのかも知れないとも思うのだが。

 いずれにせよ、駅伝という「たすきを繋ぐ」という日本生まれの、独特のリレースタイルで定着した「エキデン」がいまや世界的用語として通用する時代となって、全世界で「エキデン」が開催される時代となつていることを思うと、何も日本人だけの長距離走としての競技だと限定する必要もない時代に突入しているのだとも理解できる昨今となっているのだと思う。

 特に、今年の大会では、今年の一年の漢字として先ほど発表された「絆」を胸に、東北各県の高校の活躍も期待されていた中で、宮城県の仙台育英高校が同じく男女共代表校として出場し、女子では3位、男子も12位と健闘し、ついで青森山田高校も男女共出場し、男子で14位、女子は5位という立派な入賞を果たしたことは、被災地の皆さんだけでなく、全国のエキデンや長距離走、マラソンファンらも含めて、今年を締めくくる大会として、とっても強い感動と勇気と元気を与えてくれたこととなった。

 来年早々には、同じく京都で恒例の都道府県対抗女子駅伝大会が開催される予定なので、今年の大震災、大津波、原発事故と言う三大災害を乗り越えて、多くの人々の「絆」を大切に、新たな出発と元気な生活を取り戻すためのエネルギー、モチベーションを与えてくれる「走り」に期待して、高校駅伝を走りぬいた男女とも多くのランナーたちと関係者に多くの感動に対する感謝を捧げたいと思うのである。

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