ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

辺野古にウミガメ。

2012年07月25日 | 感じたこと
 今朝の朝刊に、米軍普天間飛行場の県内移設を予定している名護市辺野古の海岸に、絶滅の恐れがあるウミガメが頻繁に上陸していることを、沖縄防衛局が確認していたと24日にわかったとの報道があった。

 ああ、やっぱりと私はほとんどいい加減な環境アセスという名の環境影響評価書が以前に出されていて、しかもその内容では「移設で消滅する海浜はウミガメの上陸に適していない」として、その影響は限定的と結論付けていたというアセスメントの信憑性すら疑いたくなる実態が明らかになって、移設問題への影響が出るとの見方が出ているという。

 そもそも、日本にある米軍基地の約7割近くが沖縄県にあること自体が異常な上、16年も前に米国との約束となった、非常に危険な都市部の住宅地にある宜野湾市の普天間基地の全面的な変換が申し合わされたのにも関わらず、その代替用地として名護市の辺野古海岸を最有力地として決定し、その後の政権交代で鳩山首相が「最低でも県外に!」と発言したにも関わらず、最終的には辺野古でお願いするというとんでもない結論で、沖縄県民の総スカンを食らった因縁の場所である。

 私は以前に地方議員をしていた頃に無所属市民派の議員たちの勉強会をかねて、沖縄普天間基地問題をテーマに宜野湾市に行った際、その当時の伊波市長ともお会いし、辺野古の海岸へも実際に行って、会場からも基地として予定される埋め立てされるという海をも視察した。

 このコバルトブルーに色づいた綺麗な海には「ジュゴン」というやはり絶滅危惧種と言われている大きな哺乳類も生息していて、広大な海にも関わらず、米軍基地の為にフェンスが張られ、そのフェンスに近づいただけで監視の米兵がとんで来るといった物々しい実態の中、反対派のテントが張られて地元の猟師や市民が活動していたことを明確に覚えている。

 この普天間基地の返還、代替飛行場の予定地としての辺野古案は二転三転した挙句、現在は膠着状態ながら、既定の事実の如くなっているのだが、米国の議会でも辺野古案は不要との意見も出ていて、実際に絶対に必要かどうかも定かでないプランとなっているのが現状でもある。

 そんなこう着状態の中で、出てきた今回の報道は、如何に環境影響評価と言う名のアセスメントがいい加減なもので、先に結論ありきの文面を中心としたもので、少々の課題や問題が出たとしても、影響は少ないと記したり、全く影響はないと結論付けたりするのは全く目的のためなら当たり前という代物であることが明らかなのである。

 かつても現代的には、すぐ環境アセスメントが必要だとの指摘を受けて、形ばかりのアセスはされるのだけれど、結局アセスメントの結果次第で結論が翻るという様な例はきわめて稀であり、一応形式上でのアセスをしたという実績を強調し、真の事実を評価しようとするものではないのが大半なのである。

 今回のウミガメの上陸については、2011年の5月から8月の調査で、アカウミガメやアオウミガメが上陸した跡を57件確認したというものだそうだが、なぜか産卵孵化の有無は調べていないという実態であり、本気で自然環境や生態系、野生動植物の絶滅危惧種の保護と育成などを考えてはいない防衛局の調査であることが明確であり、日本自然保護協会によれば、二年間の調査では不十分だし、今回の結果で評価書の結論は翻ると指摘しているという。

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