ガリバー通信

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大阪、京都の選挙

2014年03月11日 | イベント
 大阪市長選挙が告示され、橋下徹前市長とその他3人の候補者が立候補された。

 多くの市民だけでなく、全国の国民が「何で?」と不思議に感じていると思うのだが、橋下前市長当人だけは?、大義名分があると言い放っていて、他の候補者はそれぞれに、「都構想」には批判的に第一声を上げたらしいと、告示日のテレビは伝えていた。

 私も元大阪市民として、この市長選は何のために行なわれるのか甚だ疑問どころか、橋下徹前市長のお坊ちゃん的我儘としか思えないし、そのために使われる税金が5億円とか6億円とか耳にすると、益々無駄遣いの選挙だとしか思えないのである。

 ところで私の住む京都府でも、もうすぐ知事選挙が行なわれる予定で、今のところ現職の山田知事が自民、公明、民主などの推薦を受けて立候補される予定だが、対抗馬として立候補を予定されているのは共産党が推す尾崎さんというお医者さんだけという対決になりそうなのである。
 
 全国各地で行なわれる地方選挙は、47都道府県の知事を筆頭に現在ある700以上の市長と町村長選挙と共に、各都道府県議会議員、市町村議会議員とたくさんあるのだが、大抵は国会で政権を握り、与党と称されている自民党と公明党が推薦する候補と中には民主党などの野党も推薦するという統一候補がいて、それに対抗する候補者は共産党が推す候補だけという構図が圧倒的に多く、選挙という民主主義的手法がほとんど効力を発揮していないと言っても過言ではない選挙が多いのである。

 本来は、その自治体に住む誰もが被選挙権を有しているのだから、首長選挙はその地に住民票が無くても立候補できるという実態はあるが、いずれにしても選挙と言う手法が必ずしも選挙民である住民の意思の反映と言う形で首長や議員が選ばれているとは限らないのではないだろうか。

 と言うのは、政党やバックとなる組織的力量とでも言うべき力、すなわち金と応援する人たちの力によって、選挙運動の効果はてき面であり、一市民がいくら理想や夢を抱いて思い切って立候補したとしても、大半の場合は「勝利」することはあり得ないと感じている。

 東京都知事選挙が行なわれたのだが、舛添要一さんという候補者を自民党と公明党が推したが故に当選したという事実をテレビや新聞を中心とするマスメディアを通じて報道された情報などとは異なった結果だったと感じた人たちも多くいたと思うのだが、果たして選挙というのは公正正大に行なわれたと言えるのだろうか。

 例えば、原発についての国民感情は、いろんなアンケートの結果でも、原発は徐々にでも縮小してほしいとの願いを持つ国民と原発は廃止してほしいと願う国民が、約八割を占めているという現実があっても、原発推進派の舛添都知事が誕生してしまうのだし、国民、有権者の真の声や願いが必ずしも選挙結果に結びつくとは限らないのである。

 大阪市長と大阪府知事は、現在大阪維新の会、つまり日本維新の会をバックに当選した橋下徹氏と松井知事が務めていたのだが、現在の政治の風とでも言うべき、政党支持率では到底、他の政党がちゃんとした候補者を立てれば、維新の会の候補者が必ずしも当選するという土壌は既にもうないと見て間違いないだろう。

 しかし、今回の大阪市長選挙には維新の会以外の政党は、候補者を立てないという方針で市長選挙の告示を迎えてしまい、全然盛り上がりに欠く選挙戦となっていることは容易に想像できるので、来たる投票日の投票率も伸びないだろうし、低投票率でも橋下前市長の当選が自ずから決まってしまい、住民の意思とは関係ない感じで、橋下徹氏の独断的政治手法が続くだけと言う感じである。

 我が京都府知事選挙も、対抗馬としての尾崎氏を推す共産党がいくら頑張っても、現職知事を推している自民、公明、民主という政党的選挙戦と連合などの労働組合的組織のバックものを言うのは当然だとの見方が大半であり、多くの府民、有権者にとっても投票に行くというモチベーションが低い選挙であり、京都府知事選挙も低投票率となることは避けられないだろう。

 つまり、民主主
手も義という市民、国民、有権者の意思や政策選択と言う選挙の目的そのものが、とても危うい状況に瀕していると言っても過言ではない現状を、どう打開してらいいのだろうか。一人ひとりの有権者市民が真剣に考えねばならない危機の中にいる様に思うのは私だけであろうか。

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