吉永小百合主演、山田洋次監督の映画「おとうと」を観た。
正月明けから宣伝していたので、いつか時間が出来たら観に行こうと思っていたが、どうも吉永小百合主演に文句は全くないのだが、「鶴瓶」が吉永小百合の弟役というのが引っかかって、どうもすっきりしない気持ちだった。
決して「サユリスト」まではいかないが、吉永小百合出演映画は大抵観ていて、楽しんで観れるのだが、今回の映画だけは観終わって、「笑福亭鶴瓶」の配役が不満であった。
日本映画界では、今回の「おとうと」の「鶴瓶」の演技も評価されて、各映画賞の助演男優賞にもノミネートされるということだが、私にはさっぱり彼の演技というより、彼のキャラがしっくりとは来ないのである。
今回の吉永小百合演ずる未亡人の姉の実弟としての「役柄」が、いろいろと問題を起こす、出来の悪い弟という設定なのだから、しょうがないのかもしれないが、蒼井優演ずる吉永の一人娘に「小春」という名をつけた「名付け親」としての鶴瓶演ずる弟の結婚式披露宴での泥酔ぶち壊し事件のシーンなどは、何とも見てはいられないほど、「いい加減にしろや!」という気にさえなってしまった。
ということは、「名演技」なのかもしれないが、どうも「素人役者」が演じているという感じが抜けきらない雰囲気が残っていて、何とも割り切れない、すっきりしない感じなのであった。
後半の大阪で路上で倒れて世話になっている「みどりの家」と呼ばれる民間の終末医療と生活の場を提供している施設でのシーンでも、どうもすっきりとしない気持ちで観続けている自分に気づいた。
大阪西成、通天閣の見える「みどりの家」という設定のシーンは、映画の終わりのエンドロールで、協力「希望の家」と出ていたので、私も学生時代に行ったことのある施設だったので、余計に親切かついい人たちに囲まれて、最期を迎えた「おとうと」の臨終シーンなどが、映画とは言え、合点がいかない部分もあり、鶴瓶のいくら痩せたとはいえ、太った体と共にミスキャストだという感が強かった。
やっぱり何と言っても、結局「吉永小百合」という美人女優を姉として、あんな「鶴瓶」みたいな「おとうと」がいるはずがないとのミスマッチが根底にあるための、違和感がどうも離れなかったからだと思った。
しかし、吉永小百合の娘役のかわいい蒼井優自身との再婚相手、長田工務店の青年、加瀬亮の若いカップルのお似合いさがあって、何とかこの映画のリアリティが最低限保たれたと言っても過言ではない印象であった。
ついでに言えば、稔持さんの演技もバタくさくていただけなかったと思うのであった。
暗い「おとうと」の臨終シーンのあと、認知症となった吉永の亡くなった夫の老母を演じた「加藤治子」の蒼井優の再婚の身内の結婚式に「あの人は来ないの?」と語って、母と娘が「呼ぼう!」と返答したラストシーンだけは、上出来だったと評価しよう。
正月明けから宣伝していたので、いつか時間が出来たら観に行こうと思っていたが、どうも吉永小百合主演に文句は全くないのだが、「鶴瓶」が吉永小百合の弟役というのが引っかかって、どうもすっきりしない気持ちだった。
決して「サユリスト」まではいかないが、吉永小百合出演映画は大抵観ていて、楽しんで観れるのだが、今回の映画だけは観終わって、「笑福亭鶴瓶」の配役が不満であった。
日本映画界では、今回の「おとうと」の「鶴瓶」の演技も評価されて、各映画賞の助演男優賞にもノミネートされるということだが、私にはさっぱり彼の演技というより、彼のキャラがしっくりとは来ないのである。
今回の吉永小百合演ずる未亡人の姉の実弟としての「役柄」が、いろいろと問題を起こす、出来の悪い弟という設定なのだから、しょうがないのかもしれないが、蒼井優演ずる吉永の一人娘に「小春」という名をつけた「名付け親」としての鶴瓶演ずる弟の結婚式披露宴での泥酔ぶち壊し事件のシーンなどは、何とも見てはいられないほど、「いい加減にしろや!」という気にさえなってしまった。
ということは、「名演技」なのかもしれないが、どうも「素人役者」が演じているという感じが抜けきらない雰囲気が残っていて、何とも割り切れない、すっきりしない感じなのであった。
後半の大阪で路上で倒れて世話になっている「みどりの家」と呼ばれる民間の終末医療と生活の場を提供している施設でのシーンでも、どうもすっきりとしない気持ちで観続けている自分に気づいた。
大阪西成、通天閣の見える「みどりの家」という設定のシーンは、映画の終わりのエンドロールで、協力「希望の家」と出ていたので、私も学生時代に行ったことのある施設だったので、余計に親切かついい人たちに囲まれて、最期を迎えた「おとうと」の臨終シーンなどが、映画とは言え、合点がいかない部分もあり、鶴瓶のいくら痩せたとはいえ、太った体と共にミスキャストだという感が強かった。
やっぱり何と言っても、結局「吉永小百合」という美人女優を姉として、あんな「鶴瓶」みたいな「おとうと」がいるはずがないとのミスマッチが根底にあるための、違和感がどうも離れなかったからだと思った。
しかし、吉永小百合の娘役のかわいい蒼井優自身との再婚相手、長田工務店の青年、加瀬亮の若いカップルのお似合いさがあって、何とかこの映画のリアリティが最低限保たれたと言っても過言ではない印象であった。
ついでに言えば、稔持さんの演技もバタくさくていただけなかったと思うのであった。
暗い「おとうと」の臨終シーンのあと、認知症となった吉永の亡くなった夫の老母を演じた「加藤治子」の蒼井優の再婚の身内の結婚式に「あの人は来ないの?」と語って、母と娘が「呼ぼう!」と返答したラストシーンだけは、上出来だったと評価しよう。