ガリバー通信

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日本より楽。

2009年09月07日 | プロスポーツ
 鈴木一朗が米国大リーグに移籍して9年目のシーズンで、メジャー通算2000本安打の偉業を達成した。

 今シーズンは開幕時に胃潰瘍のために8試合を欠場し、つい先だっては足のふくらはぎの怪我でやはり8試合を欠場したにも関わらず、なんと驚異的な安打製造、つまり一試合に1.6本というペースで打ちまくり、メジャー史上2番目の速さと言うおまけまでついての「2000本安打」達成であった。

 その上、あと5本のヒットを打てば、メジャー史上初の9年連続200本以上の安打を記録するという、とてつもない記録をつくることになるのである。

 2001年に26歳の若さでオリックス・ブルーウェーブからポスティングシステムで米国球界に移籍したイチローだったが、開幕最初のゲームの第四打席にヒットを放ったのが始まりで、2004年には年間262本という大リーグ史上最多安打の記録を84年ぶりに塗り替えたりもした。

 この九年間に、二回の首位打者、MVPなど、多くの賞や栄冠を勝ち得て、連続3割以上の打率もキープしてきた「イチロー」だが、2000本安打を記録した、今朝のアスレチックス戦ですら、チームは負けていて、ワールドシリーズへの出場経験はないのだ。

 そんな「イチロー」だが、今回の2000本安打達成について、なんと「日本より楽」だとインタビューに答えていて、一つの節目ではあるが、たどり着いたと言う感じではなく、メジャーリーグは日本のプロ野球より一年の試合数が20試合程度多い、つまり年間162試合もあるので、日本での2000本安打達成よりも「楽」だといい切ったのである。

 たいした男である。今までもふてぶてしい程に、自分のバットから生み出される「ヒットの量産」について、「まだまだ完成度に達していない」という意味のコメントを発することが多く、まだまだ「やれる」、もっと上を目指しているとの印象を強く感じさせて、自分を鼓舞している感じである。

 今季のはじめ、4月16日に、日本のプロ野球通算安打記録を持つ、張本勲氏の3085本の大記録をあっさりと更新し、ただいま日本人としての「日米通算」の安打数の最多を日々更新しているのだが、米メジャーリーグの大記録、ピート・ローズ氏の持つ4192以上の記録には、まだ5年以上かかるとみられている。

 現在、35歳のイチローが、いつまで現役選手としてメジャー・リーグでの活躍をするかは全く予想がつかないところだが、怪我もなく順調の、今のバットコントロールの天才的技術と、常に自分の体を鍛えて、精神的にも「魅せる野球」を試みているスピリットを絶やさずにやれれば、きっと史上稀なる偉大な記録が、今後も次々と誕生することとなろう。

 ニッポンの野球少年が世界の野球ファンの「大ヒーロー」として、日米両国民の脳裏に鮮明に記憶される、全く稀なる「鈴木一朗」の今後も注目していたいと、野球ファンのひとりとして、うれしく今日のニュースを観たのである。
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