ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

音しかない世界!

2005年09月04日 | テレビマスコミ

 今朝の6時半頃、テレビではなく枕もとに目覚まし用にセットされているラジオから、日曜日の朝のラジオ体操全国行脚が聞こえ目が覚めたのであるが、その後の10分ほどの「音の世界」なるラジオ番組を久しぶり聞いた。

 毎週日曜日の朝に放送されているらしく、リスナーからのたくさんの葉書などによる注文というか、リクエストがあるらしいのである。

 今朝は、東北は三陸海岸の田舎漁港に生まれ育ったという、50代後半の男性からの、思い出の海辺の音がリクエストに応えて流されていた。

 太平洋の暖流と還流がぶつかる宮城県沖から岩手県にかけては、絶好の漁場であり荒波と共にカモメが漁で掬い上げられた魚を狙ってたくさん集まって来ている様子も、目を瞑らなくても、眼前に浮かぶような迫力のアル「音の世界」であった。

 次に放送されていたのは、何処かの山間の田舎の川辺の音であり郷愁を誘う、日本の原風景とも言える光景が目に浮かんだ。最後には定番の「音の世界」として希望の多い、「SL蒸気機関車」のたくましく旅情をそそる音があった。

 山口県の在来線で今も観光目的で、限られた期間だけ走っている蒸気機関車の「汽笛と蒸気起動の音」は、誰しもが何となく「人生の上り坂、下り坂」を一生懸命に走る姿とダブらせている様な、風景と共に励ましの音として聞こえるから不思議なものである。

 昨年の夏の内モンゴルツアーでも、私達は内蒙古自治区の通了から大板経由シリンホトへ走る、現在では唯一とされる長距離の営業運転の蒸気機関車に、わざわざ夕方から2時間余乗ったのである。

 外目で見て音と共にその姿にも感動する蒸気機関車だが、とっぷりと暮れたモンゴル原野を力強く走っている蒸気機関車の車中にいると、頼もしい汽笛と重量感のある蒸気起動の音が、腹にずしんと来る感じで嬉しかった。

 現在、私は京都の田舎町に住んでいるので、海の波音や激しい潮騒の音を直接聴くことは出来ないのだが、眼を瞑って静かに集中すると、昔泳いだ海岸線や、激しい台風に曝される浜辺の音なども、感じることが出来るのである。

 日曜の朝のまどろみの中で居ながらにして聞くことができる、「音の世界」は、とってもラジオならではの企画であり、人間の五感のひとつである、耳からの音を通じて多くの世界や現象を、また現実の光景を思い出させてくれる貴重な時間である。

 これからも、「何でも見ることの出来る」テレビマスコミ、インターネット時代ではあるが、あえて「音の世界」だけで、愉しませてくれる日曜の朝のNHKラジオを注目して愉しみたいと願っている。

 新しい発見や気づきが、きっとあることだろう。
コメント (1)
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