「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

光と影が作る美

2011年06月28日 | 日記

物が一番きれいに見える瞬間を演出するもの
それは光だということに気がついてから、
物を置く場所にこだわってしまうようになりました。
でも悲しいかな、外の光の差し込む方向は変えるわけにもいかず、
室内の照明も簡単には動かせないし。

それでも、一日のうちにちょっとだけ、
ベランダや和室に素敵に光が差し込むときがあります。
そんな時はしばらくそこに坐って、
つかの間の光の演出に浸っていたりします。
これは晴れの日に限りますが。

なぜ光が物を美しく見せるかというと、
それは影を作るからだということは納得しますね。
それはぼんやりでも、くっきりでも、
それぞれに思いを呼びさましますね。


     冬の山荘の窓の夕刻(2010.12.4)

木々の姿も、すべてをあからさまに見せる昼よりも、
朝夕の光の落とす影とのコントラストがいいですね。

茶室に見られる、光と影の演出に、
美の追求の極意を見る思いもします。
残されている名茶室は、光を絶妙な量で取り入れているといいます。
消して明るくは無い、むしろ暗い茶室の中。
それは時間とともに移ろいながら、
刻々とその美しさを変化させているのでしょう。

そんな空間に、一度くらい我が身を置いてみたいという夢などを思い描きながら
リビングのスタンドのそばで、
夕食後のうたた寝をする私なのでした。




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