クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

12-03 No.34

2012年03月31日 12時09分56秒 | Weblog
<WIGMORE HALL LIVE>
WHLIVE 0050 ¥1050
ブラームス:
(1)ヴァイオリンソナタ第1番ト長調「雨の歌」Op.78
(2)同第2番イ長調Op.100
(3)同第3番ニ短調Op.108
アンソニー・マーウッド(Vn)、アレクサンダル・マジャール(Pf)
[2010年9月19日、2011年1月9日、5月15日
ウィグモア・ホール(ロンドン)ライヴ]
長きにわたりフロレスタン・トリオのヴァイオリニストを務めたアンソニー
・マーウッドが、セルビア人ピアニスト、アレクサンダル・マジャールと組
んでブラームスのヴァイオリンソナタ全曲に挑戦しました。録音としては現
代作品や珍品の多かったマーウッドが、王道の難物ブラームスに正攻法で取
り組んでいますが、これが驚くほど感動的。ウィグモア・ホールならではの
暖かくブレンドされたサウンドで、いつまでも聴いていたくなる演奏です。
ピアノのマジャールも出しゃばらずに十分雄弁な表現を聴かせてくれます。

WHLIVE 0051 ¥1050
(1)ハイドン:弦楽四重奏曲第68番変ホ長調Op.64の6
(2)シューマン:同第1番イ短調Op.41の1
(3)ドナルド・グラント:ムルロイへの挽歌
エリアスSQ
[2010年9月12日/ウィグモア・ホール(ロンドン)ライヴ]
1998年結成のエリアスSQによる若々しいハイドンとシューマン。ハイドンの
明るい活気で爽快な気分となり、シューマンのロマンティックな歌に満ちた
世界にたっぷり浸れる贅沢な時間を楽しめます。最後の作品は同SQの第2ヴァ
イオリン奏者ドナルド・グラント(1980-)の作で、彼の故郷スコットランドの
ムルロイの丘に伝わるマクドネルの戦いを描いた挽歌で、スコットランドの
伝統調音楽となっています。ウィグモア・ホールの響きの良さも特筆です。




<Col legno>
WWE 30006 ¥2250
キャッチ=ポップ・ストリング=ストロング
(1)おばあちゃん、ここに来て(ポプルジャン) 
(2)フィルの曲(クリス・スタウト) (3)私は彼と会った(ヨシパ・リサツ) 
(4)8分の9(カチナリ) (5)クーラントBWV1007の1(バッハ-ポプルジャン編) 
(6)スカタンゴ(カチナリ) 
(7)ああ、鳩ちゃん(セルビア民謡-ポプルジャン編) 
(8)ハイランド・セット(スコットランド民謡-ポプルジャン&カチナリ編) 
(9)海賊ジェニー(ヴァイル) 
(10)クル・ハナ・デル(アルバニア民謡-カチナリ編) 
(11)ブルース&オレンジズ(ポプルジャン) 
(12)メリーゴーランド(カチナリ) 
(13)ターボフォーククイーン(シューベルス-ドミトロフ&ポプルジャン編)
キャッチ=ポップ・ストリング=ストロング【イェレーナ・ポプルジャン
(Va、声)、リナ・カチナリ(Vc、声)】
[録音:2011年9月-2012年1月/ハッピーロード・スタジオ(ウィーン)]
セルビア人ヴィオラ奏者イェレーナ・ポプルジャンと、アルバニア系コソヴォ
人チェロ奏者のリナ・カチナリの不思議なユニット「キャッチ=ポップ・スト
リング=ストロング」。バッハ作品からバルカン半島やスコットランドの伝
統音楽、さらにはポップスまでを、ヴィオラとチェロの美しいアンサンブル
にしてしまう魔術的な腕前にオーストリア中が注目。オーストリア文化省は、
彼女たちを2012-3年度のオーストリア・ワールドミュージック賞の公式団体に
認定しています。日本でも人気が出るはずのオシャレな世界、オススメです。




<ARTE DELL'ARCO JAPAN>
ADJ 031 ¥2450
ペルゴレージ:シンフォニアヘ長調
ベルトー:ソナタニ長調作品1-1、ト長調作品1-3
ランゼッティ:ソナタ嬰へ短調作品1-10
ジェミニアーニ:ソナタ作品5-2
鈴木秀美(チェロ)、山本徹(チェロ)、上尾直毅(チェンバロ)
録音:2010年7月5-7日、秩父ミューズパーク音楽堂
ストラヴィンスキー《プルチネッラ》の原曲、《サンマルティーニのソナタ》
の本当の作者、未だ多くは知られないナポリ生まれのチェリスト等々、鈴木
秀美が上尾直毅と山本徹の好サポートを得てお送りするチェロ作品の魅力の
数々を収録した「再発見の歓び」をリリース。実演、録音ともに少ない、しか
し音楽的に非常に魅力的な作品ばかりを集めた鈴木秀美、渾身の新録音です。
「古楽を専門としない多くのチェリストにとって、18世紀前半のレパートリー
は多くない。J.S.バッハの無伴奏組曲を除けば、ヴィヴァルディのソナタ集、
そしてジェミニアーニのソナタ集などは知られているだろうが、ステージで演
奏されることは殆どないだろう。しかし、そのような時代にも魅力ある音楽を
遺してくれた先達がいる。ここに録音した数曲は、その少ないレパートリー
にささやかな花を添えるものである。」(鈴木秀美~ライナーノーツより)




<Grand Slam>
GS 2076 ¥2250
モノラル
ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)、
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1952年12月7日、ベルリン、ティタニア・パラスト
使用音源:Private archive
録音方式:モノラル(ライヴ)
■制作者より
フルトヴェングラー指揮、ベルリン・フィルの「英雄」は3種類のライヴが存
在しますが、その中でも最高と言われるのが1952年12月7日のライヴです。こ
のたび復刻に使用したテープは音質が明瞭であるばかりではなく、楽章間の
インターバルをすべて含めたもので、その場の雰囲気が生々しく伝わってき
ます。
■解説書の内容
フルトヴェングラーの存命時に匿名で書かれた貴重な文献を、翻訳して掲載
しています。執筆者は楽団員、もしくは楽団の関係者のようで、フルトヴェ
ングラーの身近にいた人でなければ書けない内容です。分量は決して多くは
ありませんが、リハーサルや戦時中の回想はまことに感動的です。
(以上、平林 直哉)




<ORFEO D’OR>
ORFEOR 836112 2枚組(1枚価格) ¥2080
ステレオ
スメタナ:連作交響詩「わが祖国」全曲
ウィーン放送交響楽団(オーストリア放送交響楽団)
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)
録音:1982年1月15日ウィーン、ムジークフェライン大ホール
(ライヴ・ステレオ)[ORF収録]
巨匠マタチッチがオーストリア放送交響楽団を指揮して、スメタナの「わが祖
国」全曲を演奏したアルバムがORFEOよりリリース。
1968年のNHK交響楽団とのライヴ演奏でも知られるように、マタチッチはこの
作品にたいへん思い入れが強いようで、1982年1月のオーストリア放送響との
最後の公演曲目のひとつとして、ぜひとも「全曲演奏」でと、マタチッチたっ
ての強い希望でコンサートが実現したものです。
「黄金のホール」ウィーンのムジークフェラインザールでの収録もポイントに
挙げられる内容は、すでに国内では別のレーベルからリリースされて、19世紀
末生まれで古き良き伝統を汲むマタチッチの共感たっぷり、かたまりのような
巨大な音楽づくりが、熱心なファンから絶大な支持を得ていました。




<C major>
71 0004(Blu-ray) ¥4950
70 9908(DVD-Video) ¥3150
ワーグナー:歌劇「リエンツィ」序曲
R.シュトラウス:楽劇「サロメ」Op.54-7つのヴェールの踊り
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調Op.65
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
アンドリス・ネルソンス(指揮)
収録:2011年9月4日ルツェルン、カルチャー&コンヴェンション・センター内
コンサート・ホール(ライヴ)

71 0204(Blu-ray) ¥4950
71 0108(DVD-Video) ¥3150
ベートーヴェン:劇音楽「アテネの廃墟」Op.113‐序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
ショパン:練習曲ヘ長調Op.10-8
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」Op.35
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲変イ長調Op.46-3
イエフィム・ブロンフマン(P)
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
アンドリス・ネルソンス(指揮)
収録:2011年9月5日ルツェルン、カルチャー&コンヴェンション・センター内
コンサート・ホール(ライヴ)
ラトルに次ぐ29歳という異例の若さでバーミンガム市響の音楽監督に抜擢され
たのを皮切りに、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、コンセルトヘボウ管
といった名門オケに立て続けにデビューを果たし、ウィーン国立歌劇場やMET、
コヴェント・ガーデンにも定期的に客演してオペラでも着実に成功を収める
アンドリス・ネルソンスは、いま、国際的な舞台で活躍する若手指揮者のなか
でも引っ張りだこのひとり。
ネルソンスが客演を重ね、良好な関係を築いているコンセルトヘボウ管を率い
て、ルツェルン音楽祭2011に乗り込んだ際の、注目のコンサート映像が
C majorより一挙2タイトル同時リリースされます。
それぞれ2011年9月4日、5日と2日間の模様を収録した内容は、バーミンガム市
響との爆演でも知られる「サロメの踊り」、記念すべきベルリン・フィル・
デビューを飾った勝負演目であるショスタコーヴィチの「第8交響曲」のほか、
当代屈指のヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、ブロンフマンを迎えたベートー
ヴェンの「皇帝」、さらに得意のロシアものの王道名曲「シェエラザード」
という具合に、いずれをとっても期待度満点のプログラムが並んでいるのが
なんともうれしいところです。
今後の展開も目が離せない若手注目株ネルソンスを知る上で、またとない見
もの・聴きものといえるでしょう。




<TAHRA>
TAH 724 ¥2300
MONO
ミトロプーロス&ニューヨーク・フィル未発表音源
(1)ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58【録音:1950年1月8日(ライヴ)】
(2)チャイコフスキー:
ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23【録音:1954年11月14日(ライヴ)】
ルドルフ・ゼルキン(1)、ヴァン・クライバーン(2)(Pf)、
ディミトリ・ミトロプーロス(指)
ニューヨーク・フィル
驚愕の音源が残されていました。ミトロプーロスがニューヨーク・フィルの
首席指揮者を務めたのは1951年から57年までですが、最初の共演は1949年と
されています。ここでは1950年1月8日のライヴで、当時47歳のルドルフ・ゼ
ルキンを独奏者としたベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番と、チャイコフス
キー・コンクールで優勝して大スターになる4年前のクライバーンと共演した
超お宝ライヴがカップリング。
ゼルキンによるベートーヴェンの第4協奏曲録音は数点が入手可能ですが、ほ
とんどが老大家となってからのもので、壮年期の記録はまことに貴重。後年
の肩の力の抜けた自然な演奏と異なる、感情の起伏大きい力演で、物凄いボ
ルテージの高さ。ピアノのきらめくように美しい粒ぞろいもしびれます。
弱冠20歳のクライバーンは、まばゆいばかりの輝きと、あふれるばかりの才
気で只者ではないと確信させられるオーラに満ちています。このチャイコフ
スキーのエネルギーと推進力は、彼がコンクール優勝後に残したどの同曲録
音よりも強力と申せましょう。
その2天才をバックアップするミトロプーロスの巧さは絶品。ぴったり付けて
いながら、しっかり自己主張していて、完全にミトロプーロスの音楽となっ
ているところが流石。久々に興奮するアルバムの登場です。




<FABULA CLASSICA>
FAB 2224 ¥1350
モノラル
(1)チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35 
(2)フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 
(3)サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン0p.20 
(4)ヴィエニャフスキ:スケルツォ・タランテッラop.16 
(5)バッジーニ:妖精の踊り 
(6)サラサーテ:ザパテアードop.23-2
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)
サー・ジョン・バルビローリ(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー(1)、
アルトゥール・ルービンシュタイン(Pf)(2)
録音:1937年(1)(2)、1919年(3)、1918年(4)(5)(6)
完璧なテクニックを謳われたヴァイオリニスト、ハイフェッツのSPレコード
時代の名演を集めた1枚。チャイコフスキーのコンチェルトや小品集では胸の
すくような鮮やかな演奏、そしてフランクではハイフェッツが技巧だけの人
ではなかったことを再確認できます。フランクの第4楽章コーダの、他の演奏
では見られないハイフェッツ流の改変も興味深いところです。なおSPレコード
からの復刻につき、マスターに起因するお聴き苦しい点があることをご承知
おきください。

FAB 2233 ¥1350
モノラル
マリア・カラス パリの一夜
(1)ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」序曲 
(2)歌劇「セビリアの理髪師」より「今の歌声は」 
(3)プッチーニ:歌劇「トスカ」第2幕全曲 
(4)ベッリーニ:歌劇「ノルマ」より「反乱の声」 
(5)ベッリーニ:歌劇「ノルマ」より「清らかな女神よ」 
(6)ベッリーニ:歌劇「ノルマ」より「あの愛に満ちた日々が取り戻せるなら」
マリア・カラス(Sp)(2)-(6) アルバート・ランス(Tn)(3)、
ティト・ゴッビ(Br)(3) 他
ジョルジュ・セバスチャン(指揮)
パリ・オペラ座O&Cho
録音:1958年
絶頂期のカラスが十八番を披露したパリ・オペラ座公演のライブ録音。カラ
スの絶唱に加えてゴッビのスカルピア他共演者も魅力です。モノラル録音で
すが録音は良好で、聴いている中にみるみるカラスの歌声に引き込まれてし
まいます。

FAB 2242 ¥1350
モノラル
ワルツへの招待
(1)ウェーバー:舞踏への勧誘 
(2)シューベルト/リスト編:ウィーンの夜会S.247 
(3)ショパン:ワルツop.64-1 
(4)ショパン:ワルツop.64-2 
(5)ショパン:ワルツop.64-3 
(6)グノー/リスト編:ファウストのワルツ 
(7)A.ルビンシテイン:ワルツ・カプリッチョop.86  
(8)ブラームス:ワルツop.39-15 
(9)リスト:メフィスト・ワルツ第1番 
(10)アレンスキー:ワルツ ハ調 
(11)シュトラウス/シュルツ=エヴレル編:
「美しき青きドナウ」によるワルツ・アラベスク 
(12)サン=サーンス:ワルツ形式の練習曲op.52-6 
(13)レヴィツキ:ワルツによるアラベスクop.6 
(14)シュトラウス/グリュンフェルト編:
演奏会用パラフレーズ「ウィーンの夜会」
(1)アルトゥール・シュナーベル(Pf)、(2)モーリツ・ローゼンタール(Pf)、
(3)(4)(5)セルゲイ・ラフマニノフ(Pf)、
(6)ウィルヘルム・バックハウス(Pf)、
(7)アルトゥール・ルービンシュタイン(Pf)、
(8)パーシー・グレインジャー(Pf)、
(9)クラウディオ・アラウ(Pf)、
(10)ハロルド・バウアー、オシップ・ガブリロヴィッチ(Pf)、
(11)ヨーゼフ・レヴィン(Pf)、
(12)アルフレッド・コルトー(Pf)、
(13)ミッシャ・レヴィツキ(Pf)、(14)アルフレート・グリュンフェルト(Pf)
20世紀前半の録音を中心として集められたピアノによるワルツ・コレクショ
ン。ラフマニノフ、コルトー、ルービンシュタインらのこの時代ならではの
奔放な演奏スタイル、シュナーベルやバックハウスの重厚な演奏に加えて、
若き日のアラウの演奏も楽しめる、20世紀前半のピアノ演奏スタイルの多様
さを味わうための1枚。




<Novalis>
NOV150 197 ¥2080
モーツァルト:
交響曲第35番ニ長調「ハフナー」K.385
ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218※
コントルダンス[ハ長調K.535/ニ長調「雷雨」K.534
ト長調「いじわるな娘たち」K.610/ニ長調K.603/変ロ長調K.603
「英雄コーブルクの勝利」ハ長調K.587]
ハワード・グリフィス(指揮)、カメラータ・シュヴァイツ、
アリッサ・マルグリス(Vn,[使用楽器:1754年ガダニーニ制作])※
録音:2011年7月11-13日、ノイミュンスター教会
注目のオケ、カメラータ・シュヴァイツと2008年より当団と共演を重ねてい
るイギリス生まれのハワード・グリフィスによるモーツァルト作品集。カメ
ラータ・シュヴァイツは1999年に創設されたスイスのオーケストラで、スイ
スの若手のメンバーで構成されています。実力派揃いのこのオケはヨーロッ
パを中心に演奏活動をし、アシュケナージをはじめとした著名な演奏家との
共演もおこなっております。若手らしい溌剌した演奏ばかりでなく、曲に合
わせたそれぞれの音楽表現が抜群のオケで、このモーツァルトでもその素晴
らしさがあらわれています。この録音では収録場所のノイミュンスター教会
の残響を考え、弦楽器は効果的なノンヴィヴラートと絶妙な運弓で、そして
管楽器の音量も非常によく考えられた非常に素晴らしい響きを作り出してお
ります。ここに収録された交響曲第35番「ハフナー」、コントルダンスは文
字通りの名演です。そして、ヴァイオリン協奏曲第4番にも注目!ソリストに
迎えたのは、あのイヴリー・ギトリスも激賞する麗しきヴァイオリニスト、
アリッサ・マルグリスです。非常に発音がよく美音を聴かせてくれます。カ
デンツァで聴かせてくれるソロの歌い方、そしてオケとの対話の仕方が実に
素晴らしいです。今後ますますの活躍が期待されるヴァイオリニストです!

NOV150 196 ¥2080
(1)モーツァルト:
ピアノ連弾ソナタ ヘ長調KV.497(イグナツ・プライエル編曲)
(2)モーツァルト:
三重奏変ホ長調「ケーゲルシュタット」KV.498(イグナツ・プライエル編曲)
(3)クラウス:ウィンナー・フルート五重奏曲 Op.7
マティアス・ツィークラー(フルート)
カザル四重奏団【ダリア・ザッパ(Vn)、
ラッヘル・ロジーナ・シュペート(Vn)(3)、
マルクス・フレック(Va)、アンドレアス・フレック(Vc)】
録音:(1)(3)2010年6月、(2)2011年1月、チューリッヒ・ラジオ・スタジオ
名手マティアス・ツィークラーとカザル四重奏団による演奏でオーストリ
ア出身のイグナツ・プライエル(1757-1831)編曲によるモーツァルトの作品、
そして「スウェーデンのモーツァルト」という異名を持つ、ヨーゼフ・マル
ティン・クラウス(1756-1792)の作品を収録したアルバムの登場です。原曲
が連弾ソナタのヘ長調KV.497と、クラリネット、ヴィオラ、ピアノが原曲の
「ケーゲルシュタット」をイグナツ・プライエルがフルート四重奏曲に編曲!
モーツァルトのフルート四重奏曲第5、6番!?とも思える実に素晴らしい編曲
で、同曲の新たな一面を知ることができます。また、クラウスのフルート五
重奏曲はクラウスの異名通り、モーツァルト節炸裂でまるで新発見のモーツァ
ルトのフルート作品のような曲。クラウスは近年交響曲が人気となりました
が、この室内楽曲も見逃せない素晴らしい作品です。




<ELOQUENTIA>
EL 1233 ¥2380
マーラー(1860-1911):
(1)亡き子を偲ぶ歌(ライナー・リーンによる小オーケストラ伴奏版) 
(2)四重奏曲の断片 
(3)さすらう若人の歌(シェーンベルクによる小オーケストラ伴奏版)
(4)ブゾーニ(1866-1924):
悲歌的子守歌―母の棺に寄せる男の子守歌
(エルヴィン・シュタインによる小オーケストラ編)
ムジチ・アウレイ/ルイジ・ピオヴァーノ((2)Vc、指揮)
サラ・ミンガルド(コントラルト)
グラツィア・ライモンディ(Vn)、シルヴィオ・ディ・ロッコ(Va)、
オラフ・ラネリ(Pf)
録音:2011年7月、テアトロ・フェデーレ・フェナリーリ・ディ・ランチャーノ
マーラーとレーガーの濃密な世界を、ミンガルドの豊かな歌声と、しばしば
来日もあるチェリスト、ピオヴァーノ率いるムジチ・アウレイの演奏で堪能す
る1枚。
1876年頃、マーラーが16歳の頃に作曲されたとされるピアノ四重奏曲は、1875
年に弟エルンストが13歳で亡くなったことへの悲しみが込められているとさ
れる作品。エルンストは、グスタフが特に可愛がっていた弟だっただけに、
その悲しみは想像を絶するものがあります。ピアノ四重奏という伝統的な編
成をとっていながら、苦しみと情熱に彩られた、すでにマーラーの個性に満
ちた秀作です。
新ウィーン楽派の面々が1918年に設立した「私的演奏協会」(3年ほどしか存
続しませんでした)は、当時の作品をより広い聴衆に聴いてもらうために、
様々な作品を小編成に編み直した活動でも知られています。「さすらう若人
の歌」は、マーラーを崇拝していたシェーンベルクによって編曲されたもの。
原曲のもつ抒情やドラマティックな面がより際立つような、凝縮感のある編
曲となっています。「亡き子をしのぶ歌」は、ライナー・リーンの編曲によ
るもの。未完に終わったシェーンベルクによる「大地の歌」の編曲を完成さ
せたのもライナー・リーンです。「亡き子をしのぶ歌」の詩を書いたリュッ
ケルトが失った息子もエルンストといい、この詩に曲を書く時のマーラーの
深層心理には、自分の弟エルンストが亡くなった時の父への共感が強くあっ
たとされています。
1909年に作曲されたブゾーニの子守歌は、亡き母の思い出に捧げられた作品。
ブゾーニは始めこの作品をピアノのために書き、その後管弦楽作品に仕立て
ました。その管弦楽版からの編曲です。沈静な中での夢見るような旋律が何
とも言えない物悲しさを醸し出しています。この作品の編曲を手掛けたのは
エルヴィン・シュタイン。「私的演奏協会」の主要メンバーであり、シェー
ンベルクの助手も務めた人物でした。このブゾーニ作品の初演指揮者はほか
ならぬマーラーであり、この演奏会がマーラーにとって最後の演奏会となり
ました。
歴史的にも濃密にからみあうこれらの作品を、ピオヴァーノ率いるムジチ・
アウレイの濃密な薫り漂うアンサンブルと、ミンガルドの歌唱で堪能できる
貴重な一枚です。




<AD VITAM>
AV 110415 ¥2300
聖ヨハネ准司教座聖堂の歴史的オルガン(バレッタ)(1579年制作)
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):
『聖母マリアの無原罪の御宿り』
作者不詳:カンツォーネ
セバスティア・アギレーラ・デ・エレディア(1585-1618):
サルヴェ・デ・レンノ
ホアン・カバニリェス(1644-1712):第1旋法によるパッサカリア 第1番
フレスコバルディ:カンツォーナ集より*
ルツァスコ・ルツァスキ(1545-1607):トッカータ*
エルコーレ・パスクィーニ(c.1560-1608/1619):
カンツォーナ・フランチェーゼ*
ジローラモ・カヴァツォーニ(c.1525-1577):救い主なるキリスト*
聖パウル聖堂の歴史的オルガン(ムディナ)(1774年制作)
作者不詳:マイ・レディ・キャリーズ・ドンペ
作者不詳:アポン・ラ・ミ・レ
モーリス・グリーネ(1726-1776):ヴォランタリー変ロ長調*
ジュゼッペ・パオルッチ(1726-1776):トッカータ*
ドメニコ・ツィポーリ(1688-1726):カントーネ ヘ長調*、ト長調
聖ヨハネ准司教座聖堂の大オルガン(バレッタ)
ブクステフーデ(1637-1707):前奏曲 ニ長調BuxWV 139*
J.S.バッハ:『いざ来たれ、異邦人の救い主よ』BWV 659*
クロード=ベニーニュ・バルバトル(1727-1799):ノエル*
ジャン=フランソワ・ダンドリュー(1682-1738):ノエル
J.S.バッハ:幻想曲 ト長調 BWV 572
ピエール・メア、ジョン・アクィリナ*(オルガン)
録音:2010年10月、マルタ島
地中海のマルタ島の聖パウル聖堂(ムディナ)の歴史深いオルガン、聖ヨハネ
准司教座聖堂(バレッタ)の小オルガンと大オルガンを用いたはじめての録音
です。収録曲は16世紀から18世紀までのスペイン、イタリア、イギリス、フ
ランそしてドイツにおける傑作が集められており、バロック時代のヨーロッ
パ各地の音楽の旅を楽しめます。特に、聖パウル聖堂の歴史的オルガンによ
る、マイ・レディ・キャリーズ・ドンペやアポン・ラ・ミ・レはこの上なく
繊細で美しい旋律です。またバッハの名曲の幻想曲BWV572では、聖ヨハネ准
司教座聖堂の大オルガンの壮麗な響きを堪能できます。オルガン・ファンに
は欠かせない非常に貴重な録音と言えましょう。
ピエール・メアはライム出身のオルガニスト。1991年パリ国立高等音楽院の
オルガンと和声の部門で2つの賞を受賞し、1993年にリヨン音楽院より優秀
なオルガン演奏のディプロマを授与されました。一方、ジョン・アクィリナ
はマルタの若手実力派で2001年よりムディナ聖堂でのオルガニストを務め、
マルタの国営ラジオではその演奏が頻繁に放送されています。




<LIGIA DIGITAL>
LIDI 0103241 ¥2250
メル・ボニ(1858-1937):ピアノ作品集
1. ワルツ形式の組曲 op.35-39(ピアノ連弾)
2. クレオパトラの夢 op.180(ピアノ連弾)
3. 6つのワルツ・カプリース op 87 (ピアノ連弾)
4. パヴァーヌ op.81-2(ピアノ連弾)
5. エコー op.89(ピアノ独奏)
6. ナルキッソス op.90(ピアノ独奏)
7. アリエル op.129(ピアノ独奏)
8. アジタート op.120(ピアノ独奏)
9. 秋の想い op.19(ピアノ独奏)
10. 月の光 (ピアノ独奏)
11. 練習曲変ト調 op.136
12. 子守歌 op.23-1 (ピアノ連弾)
13. 古風な形式の組曲(ピアノ連弾)
14. 放浪者たち(スペイン風ワルツ) op.15/2(非常にリズミカルに)
(ピアノ連弾)
ロラン・マルタン(ピアノ連弾)、クロディーヌ・シモン(ピアノ連弾、ソロ)
メル・ボニ(本名はメラニーと言いましたが、作曲家として活動する際、名前
から性別が判別できないようにメルと名乗りました)は、パリの中流階級の家
に生まれました。他に音楽の道を歩んだ者はない家系で、最初は自己流でピ
アノを学んでいましたが、その熱意に押された両親は彼女に音楽の教育を受
けさせることを決意。セザール・フランクに師事し、パリ音楽院で学ぶ道の
りが整えられました。音楽院ではピエルネやドビュッシーと席を並べて学び、
和声のクラスでは一等賞を獲得して卒業しています。300ほどの作品を残し、
その作品ジャンルも声楽アリアから合唱作品、ピアノ作品、オーケストラ作
品など多岐にわたります。ここに収録された連弾作品は、彼女自身のオーケ
ストラの作品などを自身の手で4手連弾に編曲したもの。フランスのロマン派
の作品群の発掘・実演に心血を注いでいるロラン・マルタンと、エッセール
に学んだ実力派、クロディーヌ・シモンによる軽やかなリズム感と陰影と色
彩に富んだ音色による魅力のデュオが展開されています。




<WERGO>
WER 2063 ¥2180
(1)ヤニス・キリアキデス:
ドッグ・ソング(ケルベルス・セレナデス・オルフェウス)(2006)
-3つのベルをもつトランペットとツーシュピールのための
(2)アゴスチーノ・ディ・スキピオ:
Modes of interference/1(2005/2006)
-トランペットとエレクトロニクスによる自動フィードバックシステム
(3)ミシェル・ケンダース:
ヘルム&スリンガー(2001/2002)
-トランペットとコンピューター(Max/MSP)のためのコンポジション
(4)ディヴィッド・ドラム(チェインカーヴ)(2006/2007)
-3つのベルをもつトランペットとツーシュピールのための
マルコ・ブラーウ(トランペット、電子楽器)
ドミニク・ブルム(ハモンドオルガン、アナログ・シンセサイザー)
楽器の持つポテンシャルを伸ばし、それを進化させるべく活動を続けてきた
ドイツのカリスマミュージシャン、マルコ・ブラーウ。彼にとってはその意
味でコンピューターも立派な楽器の一つであり、音の持つ色彩感覚の幅を広
げてくれる可能性の宝庫でした。2000年に電子機器による実験音楽を開始し
て以来、ブラーウは様々な表現を確立し、電子音楽の最先端をいっています。
本CDでは、そんなブラーウの開発したコンピューターによる電子サウンドと、
彼の愛するトランペットのアコースティックな会話が展開されます。新鮮で
粋なモダニズムの中に、どこかひょうきんで可愛らしいものを感じさせる貴
重な一枚。トランペットの超絶技巧と電子音のピーというやや耳触りな音が
交錯するさまは印象的です。
マルコ・ブラーウは1965年生まれ。トランペット奏者であり、ケルンの新し
い音楽のためのアンサンブル、ムジーク・ファブリークの一員でトランペッ
トの技術的進展に尽力しています。1998年よりカールハインツ・シュトック
ハウゼンと集中的に組み、オペラ連作「リヒト」の初演にも貢献しました。

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