クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

06-06 No.3

2006年06月03日 23時06分44秒 | Weblog
<LSO Live>
LSO 0083 2枚組 \2100
LSO 0583(SACD-Hybrid) 2枚組 \2850
エルガー:「ジェロンティアスの夢」Op.38
デイヴィッド・レンドール(T:ジェロンティアス)
アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(Ms:天使)
アラステア・マイルズ(Bs)
サー・コリン・デイヴィス(指)ロンドンSO.& Cho.
録音:2005年12月11日& 13日ロンドン、バービカンセンター(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニア:ニール・ハッチンソン&ジョナサン・ストークス
LSO Live最新録音はエルガーの「ジェロンティアスの夢」。交響曲全集を経て、
新たに円熟の巨匠デイヴィスが手兵とともに取り組んだ意欲的プロジェクトで
す。この壮大なオラトリオ風の声楽曲は、由緒あるバーミンガム音楽祭の委嘱
を受けて1900年に完成初演されました。前年に初演を果たしたばかりの「エニ
グマ変奏曲」と並んでエルガーが国際的名声を得るきっかけとなった代表作で
あり、また、本国では重要な節目でしばしば取り上げられ英国オラトリオの最
高峰とも云われるほどの人気を誇っています。
ジョン・ヘンリー・ニューマン枢機卿のテクストによる内容は、ジェロンティ
アスが死の淵で魂の救済について天使や神と問答を繰り広げるというもの。デイ
ヴィスは公演前のインタヴューで作品について次のように述べています。
「死についての音楽を書こうとすると、ふつうならレクイエムあるいは名の通
った歴史上の人物の死を描くところですが、ここでは死そのものにまつわる実
際のプロセスを扱っている点で独創的。まさに過去に例のないまったく新しい
タイプの、真に偉大な作品なのです。」
実際、この言葉通りに厚い共感を寄せるデイヴィスのドラマ作りは最高!二部
構成演奏時間一時間半を超える長丁場を完璧にまとめ上げています。加えてソ
リストの健闘も光ります。病気のため降板したベン・ヘップナーの代役を立派
にこなしたレンドール。後半に向け尻上がりに調子を上げてゆくオッターに、
深みある役どころを演じきったマイルズ。そして、最後のカギを握る“合唱”
のとてつもないテンションの高さは圧巻。清澄かつ深遠に、エルガーらしい気
高くもやさしくせつない音楽を歌い上げます。クライマックスの、天上の合唱
による「いと高きところでは、聖なる方をほめたたえよ」に至っては震えが止
まらぬばかりの感銘に心を打たれます。
バービカンセンターの屋根がいまにも吹飛ぶばかりの迫力と重厚なサウンドも
オーディオ的魅力満点で、モニュメンタルな作品にふさわしい仕上がりとなっ
ています。




<HUNGAROTON>
HCD 32352 \1980
モーツァルト:
フルート五重奏曲 ト短調(原曲 弦楽五重奏曲第4番 ト短調 K.516)
フルート五重奏曲 ニ長調(原曲 弦楽五重奏曲第5番 ニ長調 K.593)
アンサンブル・カンパニレ〔イルディコー・ケルテース(Fl),ハーヨ・ベス
(Vn),イザベル・シャウ(Va),トーマス・アーヴィン(Va),グイド・ラリシュ
(Vc)〕
2005年1月3-5日
このCDに収録されているのは、モーツァルトの弦楽五重奏曲2曲を、フルートと
ヴァイオリン、ヴィオラ×2、チェロという編成に編曲したもの。ウィーンの音
楽商、ヨハン・トレークが扱った筆者譜(現在はザルツブルクのモーツァルト
資料館に収蔵)をトーマス・アーヴィンが校訂したものです。実際に編曲した
人物は分かりませんが、1792年頃、つまりモーツァルトの死の前後の時期の、
同時代の編曲です。出来ばえは上々で、原曲の良さを損なうことなく、フルー
トの哀愁が浮かび上がっています。特に明記がないのですが、はっきりピリオ
ド楽器による演奏。ケルテースのトラヴェルソのスラリとした音色が映えてい
ます。ハーヨ・ベスは、ムジカ・アンティクヮ・ケルンでラインハルト・ゲー
ベルの片腕として活躍したヴァイオリニスト。

HCD 32356 \1980
シュポア:2つのヴァイオリンのための二重奏曲集
二重奏曲 ハ長調 Op.9-1
二重奏曲 イ長調 Op.9-2
二重奏曲 ハ長調 Op.153
ペーテル・チャバ(Vn) ヴィルモシュ・サバディ(Vn)
録音:2002年2月7-10日,2005年12月21日
ベートーヴェンより一世代下のドイツの作曲家、ルイス・シュポア(1784-1859)
の、ヴァイオリンとヴィオラの二重奏曲を3曲。作品番号から分かる通り、シュ
ポアの作曲活動の初期と晩期の作品で、印象もかなり違います。可愛げなOp.9
の2曲に対して、Op.153の充実した音楽は、とてもヴァイオリン2つで演奏され
ているとは思えない豊かさがあります。25分もかかるこの作品は、シュポアの
代表作に数えられてもおかしくない名作です。ペーテル・チャバは1952年ルー
マニア生まれのハンガリー系ヴァイオリニスト、現在はリヨン在住、さすがハ
ンガリーの弦の美しさに満ちています。

HCD 32400 \1980
エレ:ピアノ作品集
ポロネーズ Op.132-1,Op.132-2,即興曲 Op.129-1,Op.129-2,
バラード Op.121-1,Op.121-2,物語 Op.121-2,ゴンドラの夢 Op.121-3,
協奏的間奏曲 Op.135-1,Op.135-2,舟歌 Op.141-1,Op.141-2,
セレナード Op.56
イローナ・プルーニ(P)
録音:2005年8月22-25日
ステファン・エレ(Stephen Heller)は、1813年にペストに生まれたユダヤ系
ハンガリー人ヘレル・イシュトヴァーンです。12歳でウィーンに出てツェルニ
ーやアントン・ハルムの弟子となり、1828年にデビューするや瞬く間に人気ピ
アニストになりました。数年間ドイツでシュテファン・ヘラーとして活躍した
後、1838年、25歳の時にパリに移住、1888年に亡くなるまでの半世紀を過ごし
ています。ショパンやリストとほぼ同世代の人ですが、ショパンほど情熱的で
はなく、リストほど超絶技巧でもない、そのかわり彼らにない独特の温かみの
ある柔らかい味わいがあり、当時エレが大人気だったことが良くわかります。
名手プルーニのピアノも万全。

HCD 32402 \1980
フス:歌曲集
6つの新しい歌 Op.6,友情から愛への道 Op.24,歌曲集 Op.16,夢 Op.21,
歌曲集 Op.22,歌曲集 Op.23,ほか
マーリア・ザードリ(S) ティモシー・ベンチュ(T)
アニコー・ホルヴァート(フォルテピアノ)
録音:2005年10月4-10日
ヤーノシュ・フス(1777-1819)は、ドイツ系ですが、ハンガリーで生まれハン
ガリーで没した作曲家。ウィーンにも度々滞在して、作品を出版しています。
ここに収録されているのはいずれもドイツリート、楚々とした美しさが光りま
す。ハンガリーの誇る名古楽ソプラノ、マーリア・ザードリをメインに、フォ
ルテピアノで伴奏するなど、こだわりの世界初録音です。

HCD 32339 \1980
17世紀から18世紀のハンガリーの舞曲(全30曲)
チャバ・ナジ(ターロガトー) ペーテル・エラ(Cemb)
ヴィクトーリア・ヘレンツァール(ツィンバロン) 
イシュトヴァーン・ネーメト(Cl)
録音:2005年4月16-19日
これは民族音楽とクラシックのちょうど境界線にあるようなアルバム。17世紀
から18世紀にかけてのハンガリー舞曲を、ターロガトーで奏でた演奏です。タ
ーロガトーはハンガリー伝統の管楽器で、いくつかのタイプがありますが、こ
こではクラリネットに近い楽器を使用、しかし音色は、クラリネット的でもあ
り、ソプラノサックス風でもあり、時にはオーボエっぽくもあり、でもいずれ
と比べてもずっと素朴です。とにかく聞いているとホッとできる和みのある音
楽です。

HCD 32301 \1980
ヴラディゲロフ:室内楽作品集
ブルガリア狂詩曲「ヴァルダル」,2つの即興曲 Op.7,2つの小品 Op.20,
ラチェニツァ Op.18-2,ピアノ三重奏曲 Op.4
エードゥア・アマリラ・ザードリ(Vn) ルドルフ・レオポルド(Vc)
ラルカ・スティルバト(P) 他
録音:2005年12月3-11日,2006年1月11日
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978)は、20世紀のブルガリア音楽に多大な
影響を残した人物。チューリヒに生まれベルリンで学んでいます。ナチスの台
頭を嫌ってブルガリアに移り、亡くなる直前まで作曲に教育に活躍していまし
た。1922年に作曲された「ヴァルダル」がことに有名で、多くのヴァイオリニ
ストが取り上げています。ヴラディゲロフは、当然ブルガリアの音楽素材を用
いているものの、強烈に前面に出すというわけではなく、伝統とうまく融合さ
せているところに優れた手腕が感じられます。

HCD 32183 \1980
サボー:室内楽&声楽作品集
3つのトランシルヴァニアの民謡
チェロとピアノのためのソナティーナ ハ長調 「振り返って」
ラテン語の古いトランシルヴァニアの詩による5つのマドリガル
ほか
ラウラ・ファラゴー(S),マールタ・ガール(P)          
ペーテル・サボー(Vc),デーネス・ヴァーリョン(P)          
ジェルジ・セルメツィ(指)カメラータ・トランシルヴァニカ
ヨーゼフ・マクラーリ(指),ラーヨシュ・ヴァス(指)
ハンガリー放送合唱団,他
録音:1972-1993年
ルーマニア生まれの作曲家、音楽学者、チャバ・サボー(1936-2003)の室内楽と
声楽作品集。1961年から1987年までハンガリーで暮らし、ルーマニア、ハンガ
リー双方の影響が見られる。一部モノラル録音。





<NOVALIS>
NOV150 180 3枚組 \3780
J.S.バッハ:オルガン作品集
CD1 
前奏曲とフーガ ハ短調BWV.549 
コラール「おお愛する魂よ、汝を飾れ」BWV.654
トリオ・ソナタ ハ長調BWV.529 
協奏曲 イ短調BWV.593(ヴィヴァルディの作品op3-8による) 
コラール「バビロンの流れのほとりにて」BWV.653 
プレリュードとフーガ ハ短調BWV546
CD2 
トッカータとフーガ ニ短調「ドリア旋法」BWV.538 
パルティータ「恵み深きイエスよ、よくぞ来ませリ」BWV.768 
幻想曲 ト長調BWV.572 
トリオ・ソナタ ト長調BWV.530  
コラール「天にいますわれらが父よ」BWV.682 
コラール「われらの救い主イエス・キリスト」BWV.688 
前奏曲とフーガ イ短調BWV.543 
CD3 
前奏曲とフーガ ト長調BWV.541 
コラール「最愛のイエス、われらここにあり」BWV.730/731 
フーガ ト短調BWV.578 
コラール「われらみな唯一の神を信ず」BWV.740
パストラーレ へ長調BWV.590 
コラール「おお汚れなき神の小羊」BWV.656 
幻想曲 ハ短調BWV.562 
コラール「主イエス・キリスト、われらを顧みたまえ」BWV.655 
パッサカリアとフーガ ハ短調BWV.582
トン・コープマン(Org)
録音:1987年/1988年/1989年
コープマンはバッハのオルガン作品を都合3回集中的に録音していますが、これ
はそのうちの2回目に行われたものでやや早めのテンポで作品の本質に切り込ん
でいく彼の個性がもっとも好ましく出ているとされる演奏です。1枚目がヴァイ
ンガルテンのガプラーオルガン、2枚目がレーウワルデンのクリスチャン・ミュ
ラーオルガン、3枚目がオットーボイレンの「三位一体」オルガンと、3種の歴
史的名オルガンの響きを聴き較べられるのも魅力です。

NOV150 249 2枚組 \3380
聖なるロシア-東方正教会の典礼歌集
CD1 永い年月 ほか全16曲
CD2 神代、汝に栄光あれ ほか全18曲
クリスト・アラヴァジェフ(指)フィリッポポリスCho.
録音:1999年
ブルガリアの男声合唱団フィリッポポリスが贈るア・カペラの東方正教会典礼
歌です。フィリッポポリスという名はアレクサンダー大王の父フィリッポ2世
が建設した都市から採ったもので、近年精力的に東方正教会の宗教曲紹介に努
めている団体です。ここでは合唱のみ、または合唱と男声独唱の編成で普段聞
く機会の少ない貴重な東方正教会の典礼歌を敬虔に歌い上げています。





<AD VITAM>
AVAC 040901(SACD-Hybrid) \2450
「アルメニアのクリスマス」
クリスマスイヴの賛美歌 
創造の日々への賛美歌 
処女マリアの祝日の歌 
降誕とマリアの祝祭のために 
クリスマスイヴとクリスマスを讃える賛美歌 
クリスマスの日のための祖先の賛美歌-父なる神のために 
天にいます主を讃える賛美歌 
降誕の第4日の歌
マニフィカート 
水の祝福の歌 
水についてのもうひとつの歌 
降誕の第8日を讃える賛美歌
グッサン・アルヤニアン(Ten)
録音:2004年7月
451年のカルケドン公会議の後、一般のキリスト教会の三位一体説と異なる単
性論の立場を堅持して506年に分離独立したアルメニア教会の貴重なクリスマ
ス音楽です。リリック・テノールの独唱のみで歌われるクリスマス賛美歌は現
代とは全く違う時間が流れていた中世以前の世界へと確かに誘ってくれること
でしょう。





<PML>
PML 23636 \1250
オペレッタ「白馬亭にて」
リュク・バルネ(レオポルト)、コレッテ・リーデインガー(ヨゼーファ)、
フェルナン・サルドゥ(ビスターニュ)他
フェリックス・ヌボローネ指揮による管弦楽団と合唱団
録音:1954年
エリック・シャレルとハンス・ムラーの台本による2幕のオペレッタのリュシア
ン・べナールによるフランス語版。ロベルト・シュトルツ他の甘く美しい歌曲
が次々と登場し、題名の白馬亭の女主人ヨゼーファと給仕頭レオポルトの恋物
語をいやがうえにも盛り上げています。オリジナルはチェコの作曲家べナツキ
ー作曲、台本ブルーメンタールの3幕ものオペレッタと思われますが、こちら
は1930年の初演以来ドイツ語圏ではレハールを凌ぐほどの大人気作品です。





<IPPNW-CONCERTS>
IPPNW 51 \1880
言葉と音楽-「広島」から60年
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲よりアリア 
朗読 戦争の初期 
ショスタコーヴィッチ:
弦楽四重奏曲第8番 ハ短調op.110 ラルゴ・アタッカ 
朗読 空中での大いなる戦闘 
ショスタコーヴィッチ:弦楽四重奏曲第8番 アレグロ・モルト・アタッカ 
朗読 マンハッタン計画 
ショスタコーヴィッチ:弦楽四重奏曲第8番 アレグレット・アタッカ 
朗読 ニューメキシコ、1945年7月16日 
ショスタコーヴィッチ:弦楽四重奏曲第8番 ラルゴ・アタッカ 
朗読 広島、1945年8月6日 
朗読 わたしが広島について思うとき 
朗読 50年が過ぎて
朗読 広島からの緑 
朗読 折鶴 
ショスタコーヴィッチ:弦楽四重奏曲第8番 ラルゴ 
1945-2005の年代記 
シューベルト:弦楽四重奏曲第12番 ハ短調「四重奏断章」
アンサンブル・インセンド
ナカタ・チホコ、ガブリエラ・クリスピーノ、
トーマス・フォン・フラクシュタイン(朗読)
録音:2005年3月11日
原爆投下から60年を経た2005年3月に行われた核戦争阻止を目的とした慈善コン
サートのライブ盤です。20世紀の苦悩が音として結晶したかのようなショスタ
コーヴィッチの傑作四重奏曲と、広島の悲劇と希望を語った朗読(ドイツ語、
日本語)とが恐ろしいほどマッチしていて心が揺さぶられます。






<PRAGA DIGITALS>
PRDDSD 250227(SACD-Hybrid) \2300
ブラームス:
弦楽四重奏曲第1番Op.51-1 ハ短調
クラリネット五重奏曲 Op.115 変ロ短調
パスカル・モラゲス(Cl) プラジャーク四重奏団
ソロ、室内楽、両分野で高い評価を受けているクラリネット奏者パスカル・モ
ラゲス。双子のフルート奏者ミッシェル・モラゲス、兄のホルン奏者ピエール
・モラゲスらと結成したモラゲス木管五重奏曲でも多彩な才能をみせています。
そのパスカル・モラゲスとプラジャーク四重奏団によるブラームスのクラリネ
ット五重奏。悲しみと喜び、相反する要素を持つ作品。プラジャーク四重奏団
の落ち着いた渋さも手伝って、静かな情熱を秘めたモラゲスの柔らかな演奏が
より一層哀愁を増します。弦楽四重奏曲第1番はハ短調の交響曲第1番同様ドラ
マティックな構成の作品。プラジャーク四重奏団が歌い上げる大きなフレーズ、
滑らかな音質、全員が凄腕の持ち主の彼らならでは極上の演奏です。

PRDDSD 250223(SACD-Hybrid) \2300
ドホナーニ:ヴァイオリン・ソナタOp.21
イェネー・フバイ:ロマンティック・ソナタOp.22
カール・ゴルトマルク:ヴァイオリン・ソナタOp.25
ペーテル・チャバ(Vn) ペーター・フランクル(P)
ハンガリー出身のヴァイオリニスト、ペーテル・チャバ。数多くの名手を輩出
しているハンガリー、彼の繊細な陰影を湛えたクリアな音色はさすが。
ブラームスと同じ頃ウィーンで活躍した作曲家カール・ゴルトマルク。ヴァイ
オリン協奏曲が有名ですが、独学で作曲を学びオペラなどの作品も高く評価さ
れています。自身もヴァイオリニストであったため、このソナタは独創性に溢
れた作品となっています。演奏される機会は少ないですが、ペーテル・チャバ
の美しい演奏で珠玉の作品に仕上がっています。





<TAHRA>
TAH 592 3枚組 \6240
シューベルト:交響曲第8番 ロ短調 D.759「未完成」
ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調
ブラームス:ドイツ・レクイエム
カール・シューリヒト(指)NDR交響楽団
エリーザベト・グリュンマー(S),オットー・ヴィーナー(Br),NDR合唱団
録音:1954年10月4日(シューベルト),1955年10月23、24日(ブルックナー)
1955年10月27日(ブラームス)
TAHRAからシューリヒトとNDR交響楽団の秘蔵音源がまた登場!まずはシューベ
ルトの未完成交響曲。DECCA録音でも定評高いシューリヒトのお得意ながら、
濃厚さではさすがライヴがずっと上。従来音の悪い海賊CDやCD-Rでしか発売さ
れたことがなかったもので、クリアな音で甦っています。ブルックナーの第8
交響曲は、既に他社からも発売されているもので、シューリヒトの残したこの
曲の録音の中でも筆頭に挙げられることの多い、白熱した名演、もちろん完全
収録。そしてブラームスのドイツ・レクイエムはおそらく海賊盤でも出回った
ことのない完全初出のようです。
ブックレットにシューリヒトのディスコグラフィも収録。





<スリーシェルズ・レーベル>
3SCD-0002 \2800
「3人の会 2006ライヴ」
團伊玖磨/管絃楽組曲「シルクロード」(1955)※世界初CD化
芥川也寸志/エローラ交響曲(1958)
黛敏郎/饗宴(1954)
本名徹次(指揮)東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
録音:2006.2.8 東京オペラシティコンサートホールにてライヴ収録
「3人の会」は、團伊玖磨、芥川也寸志、黛敏郎の3人が“割り勘”で自作品
発表のための演奏会を開催する目的で、1953年に結成されました。この会は経
済的な理由で結成されたことが特徴で、芸術感も作品の傾向も異なる3人の個
性が歩み寄ることなくぶつかり合い、それはむしろ3人の個性を強烈に際立た
せることになりました。演奏会は1954年の第1回から1962年の第5回まで開か
れ、当時、社会現象と言ってもいい程の大きな反響がありました。
「シルクロード」は、東アジアという広い視野に立って日本文化を捉えよう
としていた團が、日本がシルクロードの東の終点であることを意識して書い
た初期の傑作です。過去にレコード盤の録音がありましたが、CD化は今回が
世界初です。「エローラ交響曲」は、芥川がインドのエローラ石窟寺院を訪
れたときの圧倒的な感銘をもとに書かれました。東洋の空間、原始芸術を足
掛かりに、芥川が新しい音構成を実現しています。「饗宴」は、黛がオーケ
ストラという音響媒体そのものをインスピレーションの根源として書いた作
品で、従来のクラシック音楽を逸脱した爆発的音響と、ダイナミズムに圧倒
されるでしょう。
演奏は、本名徹次指揮による東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団。本
名の熱い内にも常に的確さを保持したタクトのもと、東京シティ・フィルが
美しくもアグレッシブな演奏を披露しています。この秀逸な演奏で「3人の会」
の音楽を改めて楽しめることは、大いなる喜びと言えましょう。
(2006.2.8東京オペラシティコンサートホールにてライヴ収録)

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