クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

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08-12 No.1-1

2008年12月01日 19時36分15秒 | Weblog
<claves>
50 2810 \2180
ファリャ:
(1)バレエ「三角帽子」第1組曲、第2組曲
(2)「きつね火」-ショパンの主題による管弦楽組曲
(編曲;アントニ・ロス・マルバ)
(1)マリサ・マルティンス(Ms)
アントニ・ロス・マルバ(指)
ガリシア王立フィルハーモニー(レアル・フィルハモニア・デ・ガリシア)
録音:2007年9月15-18日スペイン、サンチャゴ・デ・コンポステッラ、
アウディトリオ・デ・ガリシア
1918-1919年にファリャが手掛けた3幕のコミック・オペラ「きつね火」。内
容はファリャが幼い頃からあこがれていたショパンの音楽にもとづくもので
したが、上演されないまま未出版に終わっています。ようやくこの幻の作品
に光が当てられるのは半世紀以上も過ぎた1976年のこと。9曲からなる組曲と
して復活初演されています。そのときにオーケストラ編曲と初演を務めたの
が、ほかならぬマルバでした。
ショパンの甘く切ないメロディが、ファリャのあざやかな色彩で描かれるの
はたいへん魅力的。カップリングの「三角帽子」と合わせて、ファリャの地
元スペインのオケによる演奏ということで申し分ありません。

50 2801 \2180
(1)ヴュータン:ヴァイオリン協奏曲第5番イ短調Op.37
(2)ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調Op.22
(3)同:グノーの「ファウスト」の主題による華麗なる幻想曲Op.20
コーリー・セロヴシェク(Vn)
ハンヌ・リントゥ(指)ローザンヌ室内管弦楽団
録音:2008年6月13-15日ローザンヌ、サル・メトロポル
デビュー盤、ベートーヴェンのソナタ全集(50.2610/12)がカンヌ・クラシカ
ル・アワード2008室内楽部門に輝き、一躍大きな期待を集めるセロヴシェク。
第2弾は協奏曲、それも19世紀のほぼ同じ時代を生きたヴァイオリン・ヴィ
ルトゥオーゾふたり、ヴュータンとヴィエニャフスキによる代表作という、
その腕前を披露するのに絶好の一枚となっています。
旋律の美しさと独創性によりベルリオーズが絶賛したヴュータンの第5番に、
こちらも第2楽章ロマンスが単独で演奏されるほど、美中の美とでもいうべ
き内容が魅力のヴィエニャフスキの第2番。名器1728年製作ストラディヴァ
リウス“ミラノッロ”を駆るセロヴシェクは、イザイ門下にあたる看板に偽
りなし。絶品のリリシズムとともに速いパッセージの技巧も完璧で、これは
ヴァイオリン好きを興奮させずにはおかないものといえるでしょう。ちなみ
にこのアルバムは師ギンゴールドに捧げられています。

50 2811 \2180
(1)ブゾーニ:ヴァイオリン・ソナタ第2番ホ短調Op.36a
(2)エネスコ:
ヴァイオリン・ソナタ第3番イ短調Op.25「ルーマニアの民俗風に」
ヌリット・スターク(Vn)
セドリク・ペシャ(P)
録音:2008年3月22日、6月25日ベルリン、テルデックス・スタジオ
大ヴァイオリニストであったエネスコと、すぐれたピアニストとして活躍し
たブゾーニが書いたヴァイオリン・ソナタを収めたアルバム。なかでも、エ
ネスコの第3番はヴァイオリンにハーモニクスとポルタメントが多用され、
時おり民俗楽器ツィンバロンを思わせるピアノの扱いなど、副題の示す通り、
異国情緒満点の力作として知られます。
ここでの演奏は実演でもデュオを組むふたり、「ゴルトベルク変奏曲」以降、
意欲的なリリースを続けるペシャと、1979年テル・アヴィヴ生まれのスター
ク。彼女はジュリアード音楽院でロバート・マンに師事、さらにケルン音楽
大学でアルバン・ベルク四重奏団にも師事したのち、いくつものコンクール
で優秀な成績を収めています。また、ソリストとして活動するいっぽうで、
ローザンヌ室内管の客演コンミスにも就任。使用楽器はミラノの製作者カル
ロ・アントニオ・テストーレ(1688or1693-c.1765)のもの。

50 2904 \2180
(1)クララ・シューマン:
くらい夢のなかにいた / 海岸で / ああ、この別れの痛みはあの人のせい
/ 美しさのために愛するなら / ワルツ / 民謡 / 穏やかな蓮の花が /
愛の魔法 / なぜ、ほかの人にたずねるのか / おやすみの言葉を
(2)リリ・ブーランジェ:反映 / 夢想 / 限りなき悲しみ / 帰路
(3)アルマ・マーラー:
頌歌 / わたしは花の下をさすらう / なま暖かい夏の夜を待ちわびて /
収穫の歌 / あなたの傍らでは心おきなく / 激情 / 静かな街 / 見分ける
/ わたしの夜を知っていますか
マリア・リッカルダ・ヴェッセリング(Ms) ナタリー・ダン(P)
録音:2008年5月2-6日ジュネーヴ、エルネスト・アンセルメ・スタジオ
スイスのグラウビュンデン出身のメッゾ、ヴェッセリングによるソロ・アル
バム。音楽史上名高い3人の女性作曲家による歌曲を取り上げています。才
気あふれロマンティックな作風のアルマ・マーラー。ドビュッシーの強烈な
影響を感じさせる夭折のリリ・ブーランジェ。女性らしい繊細なニュアンス
のクララ・シューマン。濃やかな表現で三者三様の世界を歌い分けます。

50 2803 \2180
マルチヌー:
(1)チェロ・ソナタ第1番H.277(1939)
(2)チェロ・ソナタ第2番H.286(1941)
(3)チェロ・ソナタ第3番H.340(1952)
マッティア・ザッパ(Vc)
マッシミリアーノ・マイノルフィ(P)
来年2009年はマルチヌーが世を去ってちょうど50年。チェロをこよなく愛し
たマルチヌーは、政治的緊張と社会の激変が著しかった15年間に、この楽器
のために3曲のソナタを書いています。1940年にパリで作曲された最初のソナ
タは、ナチス・ドイツによる母国チェコスロバキアの解体を認めたミュンヘ
ン協定に対する彼なりの反応でした。ソナタ第2番はアメリカ亡命中に書か
れた最初の作品のうちのひとつ。そして最後のソナタは、まず1952年の夏、
フランスのヴュー・ムーランでの休暇の間に着想され、同年の秋にニューヨ
ークで完成されています。1973年スイス・ロカルノ出身のザッパはチューリ
ヒ・トーンハレ管のメンバー。イタリア生まれのマイノルフィとデュオを組
んで、ほかに5枚のアルバムをリリースしており、2001年には殿堂カーネギ
ーホールにおけるデビューを果たしています。



<harmonia mundi>
HMC 901996 \2450
ジョヴァンニ・ベネデット・プラッティ(1697-1763):
(1)コレッリに基づく合奏協奏曲第10番ヘ長調(544)
(2)チェロ・オブリガートをともなう合奏曲(VIII)ニ長調
(3)コレッリに基づく合奏協奏曲第4番ヘ長調(540)
(4)「オーボエのための」協奏曲ト短調(644)
(5)コレッリに基づく合奏協奏曲第5番ト短調(541)
ベルリン古楽アカデミー
シェニア・レッフラー(Ob)、セバスティアン・ヘス(Vc)
ゲオルク・カルヴァイト(コンサートマスター、独奏Vn)
録音:2007年11月
プラッティは、イタリアに生まれ、ドイツのヴュルツブルクの宮廷に仕えた
作曲家。自身、オーボエのとてつもない名手であったため、最初はオーボエ
奏者として雇われたそうですが、ほどなくして作曲家としても才覚を発揮し
た人物です。オススメはトラック6から始まる(2)のチェロ・オブリガートを
伴う協奏曲。痛快なテンポで刻まれる弦楽器による前奏を経て、チェロが上
下にめまぐるしく動く旋律を奏でてゆきます。ベルリン古楽アカデミーの面
々の一糸乱れぬアンサンブルは見事。そしてオーボエ協奏曲は、多感様式を
思わせるような雰囲気を漂わせる豊かな表情が印象的です。

HMC 901986 \2450
グリーグ:
チェロ・ソナタ イ短調op.36/叙情小品集よりop.12-1, op.43-5,
op.54-3, op.68-3, op.43-4, op.62-5, op.57-4, op.54-2, op.57-6,
op.57-1, op.71-7/アレグレット ホ長調/インテルメッツォ イ短調
エマニュエル・ベルトラン(チェロ)
パスカル・アモワイヤル(ピアノ)
録音:2007年7月
たまらなく濃密なグリーグ作品集の登場。2001年にコンクールで優勝して以
来、徐々に人気上昇中のチェリスト、ベルトラン。デュティユーにも一目お
かれた彼女は、ベリオの作品の世界初演を手がけたこともある実力者です。
彼女をささえるアモワイヤルもフランスの実力派ピアニスト。ソナタで見せ
る二人の熱い掛け合い、二人で奏でるクライマックスは、思わずクラクラし
てしまうような歌に満ちています。

HMC 901997 \2450
ユーゴーの詩による歌曲集
リスト:わが子よ、私が王ならば/おお!僕がまどろむ時
フォーレ:五月/君なくて
アーン:星のない夜は/私の歌に翼があったなら/Viens!
サン=サーンス:朝/エクスタシー/鐘/ジャン王の軍隊の行進
ほか(全19曲)
コンスタンティン・ヴォルフ(バリトン=バス)
トゥルング・サム(ピアノ)
録音:2007年11月
ユーゴーの詩は、激しく荒れ狂う波を連想させたかと思えば、どこまでもは
てしなく続く大地を感じさせるものなど、そのスケールがあまりにも大きい
ものが多い。個人的な感情を歌うものが多い歌曲のジャンルの詩にしては
「破天荒」とすら言えます。それでも作曲家たちはユーゴーの詩を愛し、こ
れらの優れた曲が生み出されたのです。詩とメロディーの両方の世界を見事
に制したバリトン、ヴォルフは1978年生まれのホープ。カールスルーエに学
び、ヨーロッパの歌劇場で活躍の場を広げており、徐々に人気を博しつつあ
ります。

HMC 901991 \2450
シューベルト:歌曲集
(1)シラーの「ギリシアの神々」の一節D677 (2)音楽に寄すD547 
(3)ガニュメートD544 (4)ミニョンの歌op.64-4 
(5)糸を紡ぐグレートヒェンD118 (6)悲しみの喜びD260 
(7)たゆみなき愛D138 (8)湖上でD543b (9)愛はいたるところにD239/6 
(10)シルヴィアにD891 (11)ナイチンゲールに寄すD196 (12)月に寄すD193
(13)はなだいこんD752 (14)子守歌D527 (15)星の世界D307 
(16)ロマンツェop.26 (17)若い尼僧D828 (18)リーゼン山頂に立ってD611
(19)春にD882 (20)挨拶を送ろうD741 (21)それらがここにいたことはD775
(22)君こそわが憩いD776 (23)笑いと涙D777
(24)沈みゆく太陽に寄せてD457 (25)夕映えの中でD799
ベルナルダ・フィンク(メゾ・ソプラノ)
ゲルハルト・フーバー(ピアノ)
録音:2007年9月
女性らしい深い優しさ、そして同時に力強さをたたえた歌声のフィンクによ
るシューベルト。彼の天才の煌きというよりも、心の闇がそこかしこにフッ
と翳る演奏。何も足さない、何も引かない、シューベルトの世界がここに見
事に存在しています。

HMU 807490(SACD-Hybrid) \2500
ターリック・オレガン(1978-):作品集
(1)私は太陽を永らく見ていない (2)エクスタシーの上にあるもの 
(3)夜の入口 (4)Tal vez tenemos tiempo (5)Care Charminge Sleepe 
(6)3枚つづきの絵画 (7)憎む暇などない
コンスピラーレ
録音:2007年10月
声によるプリズムや万華鏡を思わせる、独特の声楽作品を得意とするオレガ
ンの最新盤。近未来的宇宙を思わせるような、星と星の間で不思議に停滞し
ながら響き合う声のような作品が続きます。

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