<PentaTone>
PTC 5186 333(SACD-Hybrid) \2850
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54
ドヴォルザーク:ピアノ協奏曲ト短調Op.33
マーティン・ヘルムヘン(ピアノ)、
マルク・アルブレヒト(指揮)、
ストラスブール・フィルハーモニー管弦楽団
ユリア・フィッシャーとのデュオによるシューベルト(PTC 5186 347)でも次代を
担う若き巨匠、ドイツ・ピアニズムの正当な継承者としての存在感を存分に発揮
してくれたマーティン・ヘルムヘン。
テツラフやタメスティと組んだ強力アンサンブルでのシューベルトの「ます」
(PTC 5186 334)がクラシック・トゥディ(Classic Today)で最高点の10点満点を
獲得するなど、驚異的なペースで実績と名声を築いているヘルムヘンのコンチェ
ルト・アルバムはシューマンとドヴォルザークのカップリング!
モーツァルト、シューベルトと続いてきたヘルムヘンの新レパートリーを支える
のは、創設から150年以上という歴史を持つフランスの名門ストラスブール・
フィル。
PTC 5186 363(SACD-Hybrid) \2850
ベルク:
管弦楽のための3つの小品Op.6、アルテンベルク歌曲集Op.4、初期の7つの歌
J・シュトラウスII世(ベルク編):ワルツ《酒、女、歌》Op.333
クリスティアーネ・イヴェン(ソプラノ)、
マルク・アルブレヒト(指揮)、
ストラスブール・フィルハーモニー管弦楽団
R・シュトラウスの「交響詩集」(PTC 5186 310)から続く、フランスの古豪スト
ラスブール・フィルと現音楽監督マルク・アルブレヒトのペンタトーン第2弾は、
新ウィーン楽派の三大巨頭の1人アルバン・ベルクに捧げる作品集。
ベルクの代表作「ヴォツェック」へと連なる「初期の7つの歌」、「アルテンベ
ルク歌曲集」、「3つの小品」。徐々に徐々に、しかし確実に十二音技法に傾倒
してゆくベルクの作風が表現された絶妙のプログラミングである。
ベルクの手によってピアノ、ハーモニウム、弦楽四重奏のために編曲されたシュ
トラウスの「酒、女、歌」を加えた粋な遊び心も嬉しい。
<Timpani>
1C 1166 \2300
ジャン・ユレ:室内楽作品集 ――
ヴァイオリン・ソナタ/ピアノ五重奏曲
マリー=ジョゼフ・ジュデ(ピアノ)、フィリップ・コッシュ(ヴァイオリン)、
ルーヴィニュイ四重奏団
知られざる近代フランス音楽の開拓者"ティンパニ(Timpani)"初登場のジャン・
ユレ(1877-1930)は、アンジェーからパリに移住後も敢えて名門パリ音楽院へは
進まず、フランスのサントギュスタン教会のオルガニスト就任、エコール・ノル
マル・ド・ミュージックやモーツァルト教会の設立など、独自の路線を歩み続け
たフランスの音楽家である。
ドビュッシーも称賛の声を寄せられながらも、オルガニストとしての名声が先行
したということもあり、これまで作品が脚光を浴びる機会に恵まれてこなかった
ユレ。優美な旋律と巧みな和声進行、また幻想的で濃厚なオーラを漂わせるユレ
の室内楽作品集。
1C 1160 \2300
ジャン・クラ:管弦楽伴奏付き歌曲集 ――
エレジー/3つのメロディ/歌の捧げもの/映像/泉/3つのノエル
イングリット・ペリューシュ(ソプラノ)、フィリップ・ド(テノール)、
ライオネル・ペイントル(バリトン)、
クロード・シュニッツァー(指揮)、ブルターニュ管弦楽団
ロパルツやピエルネ、ダンディと同じく"ティンパニ(Timpani)"が積極的に復興
に取り組んでいるジャン・クラ(1879-1932)の作品集もこれで8枚目!
恩師デュパルクと出会うまでは独学で作曲を学び続けたジャン・クラの音楽に
は、ドビュッシー的な印象派の香り、師であるデュパルクからの影響、古典的な
要素が同居している。
"海軍司令官"と"作曲家"を両立させるという世にも稀な経歴を持つジャン・ク
ラ。既にオペラ「ポリフェーモ」や歌曲集(1C 1085)が高く評価されており、
管弦楽伴奏、弦楽四重奏伴奏付き歌曲集への再評価の機運も高まることだろう。
<VMS>
VMS 202 \2300
弦楽四重奏のための作品集 ――
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番《クロイツェル・ソナタ》
クラーサ:弦楽四重奏曲
ウルマン:弦楽四重奏曲第3番Op.46
シュールホフ弦楽四重奏団
シュールホフ弦楽四重奏団は、ウィーン・フィルの第1ヴァイオリン奏者ミラン
・セテナと第2ヴァイオリン奏者ミカル・コスタカを中心としたチェコ人演奏家
たちによって結成されたアンサンブル。
モラヴィア地方の大作曲家ヤナーチェク、ナチスから迫害を受けアウシュヴィッ
ツで命を落としたウルマンとクラーサの音楽を、同郷の演奏家たちならではの彫
りの深い演奏で聴くことができる貴重な録音。
VMS 203 \2300
フルートとファゴットのための作品集 ――
ベートーヴェン/ケーラー:二重奏曲第1番ハ長調WoO.27
J・S・バッハ:ブーレI&II
コリア:フルート、ファゴットとピアノのための三重奏曲
ケニーG:エスター、ウェディング・ソング
ドニゼッティ:フルート、ファゴットとピアノのための三重奏曲
スッペ:牧歌《初恋》
ガングルベルガー:
演奏会用牧歌《ティノリ》、演奏会用ポルカ《私のテディベア》
クリング:象と蚊-おかしなインテルメッツォ
ルドルフ・フーバー(フルート)、ヴォルフガング・クットナー(ファゴット)、
オットー・プロブスト(ピアノ)、ウルリケ・マタノヴィッチ(ハープ)、
オスカー・モーザー(コントラバス)
オーストリアの名門ウィーン交響楽団のフルート奏者ルドルフ・フーバーと、同
じくウィーン交響楽団のファゴット奏者ヴォルフガング・クットナーのデュオ・
アルバム。
バッハからベートーヴェン、ドニゼッティ、近現代に移りチック・コリア、ケニ
ーGなどプログラムの多彩さと美しいデュオの演奏には耳を傾けずにいられない。
VMS 201 \2300
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタOp.147(シャフラン編/チェロ版)
ブロッホ:ユダヤの生活より、ヘブライ瞑想曲、ニグン
ブラームス:メロディのようにOp.105-1(ゲリンガス編/チェロ版)
アレクサンダー・ヒュルスホフ(チェロ)、
アンドレアス・フレーリッヒ(ピアノ)
ショスタコーヴィチ最後の作品「ヴィオラ・ソナタOp.47」をソ連の伝説的チェ
リスト、ダニール・シャフランがにアレンジを施した"チェロ版"を、エッセン・
フォルクヴァング音楽大学教授のアレクサンダー・ヒュルスホフがジョヴァンニ
・グランチーノ1691年製の銘器で弾きこなす。
カップリングのブロッホやゲリンガス編曲のブラームスの演奏も秀逸。
VMS 637 \1880
バロックのサウンド ――
シュピーグラー:2声のカンツォーナ
カステッロ:ソナタ第7番
ベッデッカー:ソナタ・ソプラ《ラ・モニカ》
フレスコバルディ:カンツォーナ第5番
ヴァレンタイン:ソナタ ニ短調
ヴァルター:協奏曲ト短調
プレンツェル:2声のソナタ
フレスコバルディ:カンツォーナ第5番
ペーツェル:ソナタ ハ長調
ローゼンミュラー:ソナタ第3番ニ短調
ヴォルフガング・バッシュ(トランペット)、ジェシー・リード(ファゴット)、
ドレーン・オーケ(オルガン&チェンバロ)、
ナン・マッキー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
バロック時代初期に流行を見せたスティル・モデルノ様式のソナタやカンツォー
ナを輝かしいトランペットと瑞々しいファゴットの演奏で。
フランクフルト州立歌劇場管の首席トランペット奏者ヴォルフガング・バッシュ、
バンクーバー歌劇場管の首席ファゴット奏者リードの演奏が、管楽器のレパート
リーにおけるバロック音楽の重要度を教えてくれる。1996年の録音。
<Musiques Suisses>
MGBCTS-M 119 \2300
リコーダーのためのスイスの新しい音楽 ――
レーマン:モノディー
ワイレンマン:沈黙の空間
モーザー:曼荼羅華
マルティ:オンブラ
デルングス:コローリ
マティアス・ワイレンマン(リコーダー)
マティアス・ワイレンマンは、シュタインマン、ブッケ、ハウヴェからリコーダ
ーを学び、チューリッヒ芸術大学の古楽学科長という要職にあるスイスのリコー
ダー奏者。
現在も現役で活躍するスイスの作曲家たち作品の中には、かつてブリュッヘンが
録音したローランド・モーザー(1943-)の曼荼羅華も。現代作品独特の世界をし
っかりと構築できるワイレンマンの技術、音楽性は相当なもの。
MGBCTS-M 121 \2300
打楽器のための新しい音楽 ――
ザンスタグ:...u vremenu rata...
ロート:アルベルト・ジャコメッティの3つの頭
ラドゥレスク:オリジン
ニードヘーファー:AU
ウリヴェリ:エオマ
ミルセア・アルデレアヌ(打楽器)、ルガーノ・パーカッション・グループ
ブカレスト国際コンクールやロッテルダムのガウデーマス国際コンクールでの優
勝、ルガーノ音楽院での指導、ルガーノ・パーカッション・グループの創設など、
スイスで活躍するルーマニア人パーカッショニスト。
打楽器のサウンドと静寂のコントラストが生み出す空間が、現代の打楽器作品の
奥深さを感じさせてくれる。ジャケットの演奏風景もインパクト大。
MGBCTS-M 120 2枚組 \2300
グラモント・コレクションII ――
スカルタッツィーニ:シーゲル
シュムキ:ヒョウと肌
ブランク:トレース
ロート:ペッソア
クヌーセル:immitten
フラー:ピアノ協奏曲
ケルターボーン:室内交響曲第3番
ヴィルト:Yholl
フランク:レスポンソリウム
バーゼル・シンフォニエッタ、ヌーヴェル・アンサンブル・コントンポラン、
アンサンブル・ラボラトリウム、他
2008年に世界初演が行われたスイスの新しい作品集。若手-中堅作曲家たちの自
由なスタイル、発想による作品が取り上げられている。
<QUERSTAND>
VKJK 0831 \1680
「メンデルスゾーン・アンソロジー第4巻」
「メンデルスゾーンと彼の時代3」
(1)メンデルスゾーン(1809-47):「おお、いますぐ私のもとを去れ」
-バスと管弦楽のためのレチタティーヴォとアリア(断片)
(2)ユリウス・リエツ(1812-77):大管弦楽のための演奏会用序曲
(3)モシェレス(1794-1870):ピアノのための子供の行進曲
(4)メンデルスゾーン:4つの男声合唱曲Op.76より「勇敢な男の歌」「護衛」
(5)フェルディナンド・ダヴィッド(1810-73):六重奏曲
(6)N.W.ガーデ(1817-90):ゴンドラ乗り
(7)シューマン(1810-56):北方の歌
(8)N.W.ガーデ:ヴァイオリン・ソナタ第2番
(9)シューマン:さようなら(ガーデの綴りを低音にしたアルバムより)
(1)(2)ブルーノ・ワイル指揮MDR交響楽団、
(5)ハルトマン四重奏団&ゲスト
(3)(7)(9)アルブレヒト・ハルトマン(Pf)、
(1)グン・ウク・リー(Bass)
(4)(6)ライプツィヒ・マイスター六重唱団員
(8)アンドレアス・ハルトマン(Vn)
(8)ロルフ=ディーター・アレンス(Pf)
(9)マニヤ・エッケルト(A)
録音:録音:2008-09年
メンデルスゾーン生誕200年記念企画。メンデルスゾーンの作品の他、彼と同時
代の作曲家の珍しい作品が収められており、宝探しにも似た、わくわくした感覚
が味わえる。リエツの演奏会用序曲は清冽なアルプスの大気を感じさせるような
抒情的な作品。ダヴィッドの六重奏曲は後のブラームスを予感させる重厚な作品。
ガーデの憂いに満ちたヴァイオリン・ソナタ第2番もブラームスのソナタを思わ
せ、時代の共通した空気を感じさせる。
VKJK 0832 \1680
「メンデルスゾーン・アンソロジー第5巻」
「メンデルスゾーンと彼の時代4」
(1)メンデルスゾーン:葬送行進曲Op.103(N.ブルグミュラー葬送のための)
(2)ユリウス・リエツ:「主なる神よ、あなたは私たちの住家」
(3)ユリウス・リエツ:序曲「英雄と指導者」
(4)ユリウス・リエツ:「主に帰せよ、汝ら権力者よ」
(5)シューマン:「露にぬれた薔薇」
(6)N.W.ガーデ:「私が呼びかける埋葬地から」
(7)フェルディナンド・ダヴィッド:ソプラノのための二重唱
(8)イグナツ・モシェレス:「夜・感覚」
(9)モリッツ・ハウプトマン:
ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ第1番、第2番、第3番
(1)(3)ブルーノ・ワイル指揮MDR交響楽団、
(2)(7)マニヤ・エッケルト(A,MS)
(2)(7)クリスティン・ヘンネベルク(Pf)
(4)イ・グンウク(B)、キム・ユンジョン(Pf)
(5)ライプツィヒ・マイスター六重唱団員
(6)(7)ウルリケ・フルデ(S)
(6)ベルンハルト・ミュラー(Org)
(8)アルブレヒト・ハルトマン&ディルク・フィッシュベック(Pf)、
(9)アンドレアス・ハルトマン(Vn)
(9)ロルフ=ディーター・アレンス(Pf)
録音:2008-2009年
メンデルスゾーン生誕200年記念企画。メンデルスゾーンの葬送行進曲は堂々と
した中にメンデルスゾーンらしい旋律と繊細なハーモニーが際立つ名品。ガーデ
のオルガン伴奏つき歌曲、ハウプトマンの端正な3つのヴァイオリンとピアノの
ためのソナチネなどは特に美しい。
VKJK 0910 \1680
「メンデルスゾーン・アンソロジー第9巻」
「ディアローグ-フェルディナンド・ダヴィッド編曲ヴァイオリンによるメンデ
ルスゾーン作品集」
チェロ・ソナタ 変ロ長調Op.45(ヴァイオリン版)
チェロ・ソナタ ニ長調Op.58(ヴァイオリン版)
無言歌Op.38-1、Op.53-1、Op.30-1(ヴァイオリンとピアノによる)
アンドレアス・ハルトマン(Vn)
ロルフ=ディーター・アレンス(Pf)
録音:録音:2009年6月、7月
メンデルスゾーン生誕200年記念企画シリーズでも変り種の一枚。曲目を見ての
通り、オリジナルはチェロ・ソナタであるのをヴァイオリン・ソナタに改変した
版を収録。ヴァイオリン・ソナタとして全く遜色なく、チェロの大地に根を生や
したような旋律はヴァイオリンによって羽が生えた天使のごとく軽やかに天に舞
い上がる。そしてピアノのための有名な《無言歌》のヴァイオリンとピアノ・
ヴァージョンも聴きもの。ヴァイオリンで演奏されることにより旋律はより伸び
やかに、艶やかに生まれ変わる。編曲者のダヴィッドはメンデルスゾーンの終生
の友人でアンソロジー2-5巻に彼の作品が収録されている。
VKJK 0829 \1680
「ランデ・ヴー」-ジャンゴ・ラインハルトとともに
ジャンゴ・タイガー、スウィング39、ホット・クラブ・ジャム、
マイナー・ファンク、コンストラクション、スウィング・デ・パリほか全17曲
ドイツ・ホット・クラブ(Hot Club d'Allemagne,Vn、G×2、Cb)
T.モルゲンシュテルン(アコーディオン)、
C.ドウアーレ(Vo)
録音:2009年
ドイツ・ホット・クラブはヴァイオリン、2つのギター、ベースからなるバンド
で本作にはゲストとしてヴォーカルとアコーディオンが入っている。2010年は
ジャズ・ミュージシャン、ジャンゴ・ラインハルトの生誕100年であり彼の作品
をカバーしている。ラインハルトはいわゆるジプシー出身で、ジプシー音楽とス
ウィング・ジャズを融合した独自の世界を築いた。大人のカフェ・ムジークと
いった趣き。
VKJK 0912 \1680
「ドレスデンのイタリア人」
(スカンデッロ、ピネッロ、ファリーナ、シュッツ、シャイン)
C.ファリーナ(1600-1639):パヴァーナ第1番-4
H.シュッツ(1585-1672):パラトゥム・コル・メウム
A.スカンデッロ(1517-1580):我らは太陽の光であるあなたを愛し
G.B.ピネッロ(1544-1587):聖職者のパストレッロ
J.H.シャイン(1586-1630):おいらは陽気な炭鉱夫
ほか全22曲
インストゥルメンタ・ムジカ(古楽アンサンブル)
録音:2009年
16世紀後半から17世紀にかけてのドレスデンはドイツのフィレンツェと言われる
ほどルネッサンス文化が花開いた文化都市であった。イタリアからはたくさんの
芸術家が訪れドイツ文化に多大な影響を与えた。音楽も例外でなく、ドイツとイ
タリアの音楽上の相互交流がさかんに行われた。このディスクでは同時代を同じ
場所で過ごした独伊の作曲家の作品を併置することで往時を偲ぶもの。イタリア
の作曲家のカンタービレにあふれる曲とややひなびた、無骨そうなドイツ音楽に
国民性の違いが表れていて面白い。
PTC 5186 333(SACD-Hybrid) \2850
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54
ドヴォルザーク:ピアノ協奏曲ト短調Op.33
マーティン・ヘルムヘン(ピアノ)、
マルク・アルブレヒト(指揮)、
ストラスブール・フィルハーモニー管弦楽団
ユリア・フィッシャーとのデュオによるシューベルト(PTC 5186 347)でも次代を
担う若き巨匠、ドイツ・ピアニズムの正当な継承者としての存在感を存分に発揮
してくれたマーティン・ヘルムヘン。
テツラフやタメスティと組んだ強力アンサンブルでのシューベルトの「ます」
(PTC 5186 334)がクラシック・トゥディ(Classic Today)で最高点の10点満点を
獲得するなど、驚異的なペースで実績と名声を築いているヘルムヘンのコンチェ
ルト・アルバムはシューマンとドヴォルザークのカップリング!
モーツァルト、シューベルトと続いてきたヘルムヘンの新レパートリーを支える
のは、創設から150年以上という歴史を持つフランスの名門ストラスブール・
フィル。
PTC 5186 363(SACD-Hybrid) \2850
ベルク:
管弦楽のための3つの小品Op.6、アルテンベルク歌曲集Op.4、初期の7つの歌
J・シュトラウスII世(ベルク編):ワルツ《酒、女、歌》Op.333
クリスティアーネ・イヴェン(ソプラノ)、
マルク・アルブレヒト(指揮)、
ストラスブール・フィルハーモニー管弦楽団
R・シュトラウスの「交響詩集」(PTC 5186 310)から続く、フランスの古豪スト
ラスブール・フィルと現音楽監督マルク・アルブレヒトのペンタトーン第2弾は、
新ウィーン楽派の三大巨頭の1人アルバン・ベルクに捧げる作品集。
ベルクの代表作「ヴォツェック」へと連なる「初期の7つの歌」、「アルテンベ
ルク歌曲集」、「3つの小品」。徐々に徐々に、しかし確実に十二音技法に傾倒
してゆくベルクの作風が表現された絶妙のプログラミングである。
ベルクの手によってピアノ、ハーモニウム、弦楽四重奏のために編曲されたシュ
トラウスの「酒、女、歌」を加えた粋な遊び心も嬉しい。
<Timpani>
1C 1166 \2300
ジャン・ユレ:室内楽作品集 ――
ヴァイオリン・ソナタ/ピアノ五重奏曲
マリー=ジョゼフ・ジュデ(ピアノ)、フィリップ・コッシュ(ヴァイオリン)、
ルーヴィニュイ四重奏団
知られざる近代フランス音楽の開拓者"ティンパニ(Timpani)"初登場のジャン・
ユレ(1877-1930)は、アンジェーからパリに移住後も敢えて名門パリ音楽院へは
進まず、フランスのサントギュスタン教会のオルガニスト就任、エコール・ノル
マル・ド・ミュージックやモーツァルト教会の設立など、独自の路線を歩み続け
たフランスの音楽家である。
ドビュッシーも称賛の声を寄せられながらも、オルガニストとしての名声が先行
したということもあり、これまで作品が脚光を浴びる機会に恵まれてこなかった
ユレ。優美な旋律と巧みな和声進行、また幻想的で濃厚なオーラを漂わせるユレ
の室内楽作品集。
1C 1160 \2300
ジャン・クラ:管弦楽伴奏付き歌曲集 ――
エレジー/3つのメロディ/歌の捧げもの/映像/泉/3つのノエル
イングリット・ペリューシュ(ソプラノ)、フィリップ・ド(テノール)、
ライオネル・ペイントル(バリトン)、
クロード・シュニッツァー(指揮)、ブルターニュ管弦楽団
ロパルツやピエルネ、ダンディと同じく"ティンパニ(Timpani)"が積極的に復興
に取り組んでいるジャン・クラ(1879-1932)の作品集もこれで8枚目!
恩師デュパルクと出会うまでは独学で作曲を学び続けたジャン・クラの音楽に
は、ドビュッシー的な印象派の香り、師であるデュパルクからの影響、古典的な
要素が同居している。
"海軍司令官"と"作曲家"を両立させるという世にも稀な経歴を持つジャン・ク
ラ。既にオペラ「ポリフェーモ」や歌曲集(1C 1085)が高く評価されており、
管弦楽伴奏、弦楽四重奏伴奏付き歌曲集への再評価の機運も高まることだろう。
<VMS>
VMS 202 \2300
弦楽四重奏のための作品集 ――
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番《クロイツェル・ソナタ》
クラーサ:弦楽四重奏曲
ウルマン:弦楽四重奏曲第3番Op.46
シュールホフ弦楽四重奏団
シュールホフ弦楽四重奏団は、ウィーン・フィルの第1ヴァイオリン奏者ミラン
・セテナと第2ヴァイオリン奏者ミカル・コスタカを中心としたチェコ人演奏家
たちによって結成されたアンサンブル。
モラヴィア地方の大作曲家ヤナーチェク、ナチスから迫害を受けアウシュヴィッ
ツで命を落としたウルマンとクラーサの音楽を、同郷の演奏家たちならではの彫
りの深い演奏で聴くことができる貴重な録音。
VMS 203 \2300
フルートとファゴットのための作品集 ――
ベートーヴェン/ケーラー:二重奏曲第1番ハ長調WoO.27
J・S・バッハ:ブーレI&II
コリア:フルート、ファゴットとピアノのための三重奏曲
ケニーG:エスター、ウェディング・ソング
ドニゼッティ:フルート、ファゴットとピアノのための三重奏曲
スッペ:牧歌《初恋》
ガングルベルガー:
演奏会用牧歌《ティノリ》、演奏会用ポルカ《私のテディベア》
クリング:象と蚊-おかしなインテルメッツォ
ルドルフ・フーバー(フルート)、ヴォルフガング・クットナー(ファゴット)、
オットー・プロブスト(ピアノ)、ウルリケ・マタノヴィッチ(ハープ)、
オスカー・モーザー(コントラバス)
オーストリアの名門ウィーン交響楽団のフルート奏者ルドルフ・フーバーと、同
じくウィーン交響楽団のファゴット奏者ヴォルフガング・クットナーのデュオ・
アルバム。
バッハからベートーヴェン、ドニゼッティ、近現代に移りチック・コリア、ケニ
ーGなどプログラムの多彩さと美しいデュオの演奏には耳を傾けずにいられない。
VMS 201 \2300
ショスタコーヴィチ:ヴィオラ・ソナタOp.147(シャフラン編/チェロ版)
ブロッホ:ユダヤの生活より、ヘブライ瞑想曲、ニグン
ブラームス:メロディのようにOp.105-1(ゲリンガス編/チェロ版)
アレクサンダー・ヒュルスホフ(チェロ)、
アンドレアス・フレーリッヒ(ピアノ)
ショスタコーヴィチ最後の作品「ヴィオラ・ソナタOp.47」をソ連の伝説的チェ
リスト、ダニール・シャフランがにアレンジを施した"チェロ版"を、エッセン・
フォルクヴァング音楽大学教授のアレクサンダー・ヒュルスホフがジョヴァンニ
・グランチーノ1691年製の銘器で弾きこなす。
カップリングのブロッホやゲリンガス編曲のブラームスの演奏も秀逸。
VMS 637 \1880
バロックのサウンド ――
シュピーグラー:2声のカンツォーナ
カステッロ:ソナタ第7番
ベッデッカー:ソナタ・ソプラ《ラ・モニカ》
フレスコバルディ:カンツォーナ第5番
ヴァレンタイン:ソナタ ニ短調
ヴァルター:協奏曲ト短調
プレンツェル:2声のソナタ
フレスコバルディ:カンツォーナ第5番
ペーツェル:ソナタ ハ長調
ローゼンミュラー:ソナタ第3番ニ短調
ヴォルフガング・バッシュ(トランペット)、ジェシー・リード(ファゴット)、
ドレーン・オーケ(オルガン&チェンバロ)、
ナン・マッキー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
バロック時代初期に流行を見せたスティル・モデルノ様式のソナタやカンツォー
ナを輝かしいトランペットと瑞々しいファゴットの演奏で。
フランクフルト州立歌劇場管の首席トランペット奏者ヴォルフガング・バッシュ、
バンクーバー歌劇場管の首席ファゴット奏者リードの演奏が、管楽器のレパート
リーにおけるバロック音楽の重要度を教えてくれる。1996年の録音。
<Musiques Suisses>
MGBCTS-M 119 \2300
リコーダーのためのスイスの新しい音楽 ――
レーマン:モノディー
ワイレンマン:沈黙の空間
モーザー:曼荼羅華
マルティ:オンブラ
デルングス:コローリ
マティアス・ワイレンマン(リコーダー)
マティアス・ワイレンマンは、シュタインマン、ブッケ、ハウヴェからリコーダ
ーを学び、チューリッヒ芸術大学の古楽学科長という要職にあるスイスのリコー
ダー奏者。
現在も現役で活躍するスイスの作曲家たち作品の中には、かつてブリュッヘンが
録音したローランド・モーザー(1943-)の曼荼羅華も。現代作品独特の世界をし
っかりと構築できるワイレンマンの技術、音楽性は相当なもの。
MGBCTS-M 121 \2300
打楽器のための新しい音楽 ――
ザンスタグ:...u vremenu rata...
ロート:アルベルト・ジャコメッティの3つの頭
ラドゥレスク:オリジン
ニードヘーファー:AU
ウリヴェリ:エオマ
ミルセア・アルデレアヌ(打楽器)、ルガーノ・パーカッション・グループ
ブカレスト国際コンクールやロッテルダムのガウデーマス国際コンクールでの優
勝、ルガーノ音楽院での指導、ルガーノ・パーカッション・グループの創設など、
スイスで活躍するルーマニア人パーカッショニスト。
打楽器のサウンドと静寂のコントラストが生み出す空間が、現代の打楽器作品の
奥深さを感じさせてくれる。ジャケットの演奏風景もインパクト大。
MGBCTS-M 120 2枚組 \2300
グラモント・コレクションII ――
スカルタッツィーニ:シーゲル
シュムキ:ヒョウと肌
ブランク:トレース
ロート:ペッソア
クヌーセル:immitten
フラー:ピアノ協奏曲
ケルターボーン:室内交響曲第3番
ヴィルト:Yholl
フランク:レスポンソリウム
バーゼル・シンフォニエッタ、ヌーヴェル・アンサンブル・コントンポラン、
アンサンブル・ラボラトリウム、他
2008年に世界初演が行われたスイスの新しい作品集。若手-中堅作曲家たちの自
由なスタイル、発想による作品が取り上げられている。
<QUERSTAND>
VKJK 0831 \1680
「メンデルスゾーン・アンソロジー第4巻」
「メンデルスゾーンと彼の時代3」
(1)メンデルスゾーン(1809-47):「おお、いますぐ私のもとを去れ」
-バスと管弦楽のためのレチタティーヴォとアリア(断片)
(2)ユリウス・リエツ(1812-77):大管弦楽のための演奏会用序曲
(3)モシェレス(1794-1870):ピアノのための子供の行進曲
(4)メンデルスゾーン:4つの男声合唱曲Op.76より「勇敢な男の歌」「護衛」
(5)フェルディナンド・ダヴィッド(1810-73):六重奏曲
(6)N.W.ガーデ(1817-90):ゴンドラ乗り
(7)シューマン(1810-56):北方の歌
(8)N.W.ガーデ:ヴァイオリン・ソナタ第2番
(9)シューマン:さようなら(ガーデの綴りを低音にしたアルバムより)
(1)(2)ブルーノ・ワイル指揮MDR交響楽団、
(5)ハルトマン四重奏団&ゲスト
(3)(7)(9)アルブレヒト・ハルトマン(Pf)、
(1)グン・ウク・リー(Bass)
(4)(6)ライプツィヒ・マイスター六重唱団員
(8)アンドレアス・ハルトマン(Vn)
(8)ロルフ=ディーター・アレンス(Pf)
(9)マニヤ・エッケルト(A)
録音:録音:2008-09年
メンデルスゾーン生誕200年記念企画。メンデルスゾーンの作品の他、彼と同時
代の作曲家の珍しい作品が収められており、宝探しにも似た、わくわくした感覚
が味わえる。リエツの演奏会用序曲は清冽なアルプスの大気を感じさせるような
抒情的な作品。ダヴィッドの六重奏曲は後のブラームスを予感させる重厚な作品。
ガーデの憂いに満ちたヴァイオリン・ソナタ第2番もブラームスのソナタを思わ
せ、時代の共通した空気を感じさせる。
VKJK 0832 \1680
「メンデルスゾーン・アンソロジー第5巻」
「メンデルスゾーンと彼の時代4」
(1)メンデルスゾーン:葬送行進曲Op.103(N.ブルグミュラー葬送のための)
(2)ユリウス・リエツ:「主なる神よ、あなたは私たちの住家」
(3)ユリウス・リエツ:序曲「英雄と指導者」
(4)ユリウス・リエツ:「主に帰せよ、汝ら権力者よ」
(5)シューマン:「露にぬれた薔薇」
(6)N.W.ガーデ:「私が呼びかける埋葬地から」
(7)フェルディナンド・ダヴィッド:ソプラノのための二重唱
(8)イグナツ・モシェレス:「夜・感覚」
(9)モリッツ・ハウプトマン:
ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ第1番、第2番、第3番
(1)(3)ブルーノ・ワイル指揮MDR交響楽団、
(2)(7)マニヤ・エッケルト(A,MS)
(2)(7)クリスティン・ヘンネベルク(Pf)
(4)イ・グンウク(B)、キム・ユンジョン(Pf)
(5)ライプツィヒ・マイスター六重唱団員
(6)(7)ウルリケ・フルデ(S)
(6)ベルンハルト・ミュラー(Org)
(8)アルブレヒト・ハルトマン&ディルク・フィッシュベック(Pf)、
(9)アンドレアス・ハルトマン(Vn)
(9)ロルフ=ディーター・アレンス(Pf)
録音:2008-2009年
メンデルスゾーン生誕200年記念企画。メンデルスゾーンの葬送行進曲は堂々と
した中にメンデルスゾーンらしい旋律と繊細なハーモニーが際立つ名品。ガーデ
のオルガン伴奏つき歌曲、ハウプトマンの端正な3つのヴァイオリンとピアノの
ためのソナチネなどは特に美しい。
VKJK 0910 \1680
「メンデルスゾーン・アンソロジー第9巻」
「ディアローグ-フェルディナンド・ダヴィッド編曲ヴァイオリンによるメンデ
ルスゾーン作品集」
チェロ・ソナタ 変ロ長調Op.45(ヴァイオリン版)
チェロ・ソナタ ニ長調Op.58(ヴァイオリン版)
無言歌Op.38-1、Op.53-1、Op.30-1(ヴァイオリンとピアノによる)
アンドレアス・ハルトマン(Vn)
ロルフ=ディーター・アレンス(Pf)
録音:録音:2009年6月、7月
メンデルスゾーン生誕200年記念企画シリーズでも変り種の一枚。曲目を見ての
通り、オリジナルはチェロ・ソナタであるのをヴァイオリン・ソナタに改変した
版を収録。ヴァイオリン・ソナタとして全く遜色なく、チェロの大地に根を生や
したような旋律はヴァイオリンによって羽が生えた天使のごとく軽やかに天に舞
い上がる。そしてピアノのための有名な《無言歌》のヴァイオリンとピアノ・
ヴァージョンも聴きもの。ヴァイオリンで演奏されることにより旋律はより伸び
やかに、艶やかに生まれ変わる。編曲者のダヴィッドはメンデルスゾーンの終生
の友人でアンソロジー2-5巻に彼の作品が収録されている。
VKJK 0829 \1680
「ランデ・ヴー」-ジャンゴ・ラインハルトとともに
ジャンゴ・タイガー、スウィング39、ホット・クラブ・ジャム、
マイナー・ファンク、コンストラクション、スウィング・デ・パリほか全17曲
ドイツ・ホット・クラブ(Hot Club d'Allemagne,Vn、G×2、Cb)
T.モルゲンシュテルン(アコーディオン)、
C.ドウアーレ(Vo)
録音:2009年
ドイツ・ホット・クラブはヴァイオリン、2つのギター、ベースからなるバンド
で本作にはゲストとしてヴォーカルとアコーディオンが入っている。2010年は
ジャズ・ミュージシャン、ジャンゴ・ラインハルトの生誕100年であり彼の作品
をカバーしている。ラインハルトはいわゆるジプシー出身で、ジプシー音楽とス
ウィング・ジャズを融合した独自の世界を築いた。大人のカフェ・ムジークと
いった趣き。
VKJK 0912 \1680
「ドレスデンのイタリア人」
(スカンデッロ、ピネッロ、ファリーナ、シュッツ、シャイン)
C.ファリーナ(1600-1639):パヴァーナ第1番-4
H.シュッツ(1585-1672):パラトゥム・コル・メウム
A.スカンデッロ(1517-1580):我らは太陽の光であるあなたを愛し
G.B.ピネッロ(1544-1587):聖職者のパストレッロ
J.H.シャイン(1586-1630):おいらは陽気な炭鉱夫
ほか全22曲
インストゥルメンタ・ムジカ(古楽アンサンブル)
録音:2009年
16世紀後半から17世紀にかけてのドレスデンはドイツのフィレンツェと言われる
ほどルネッサンス文化が花開いた文化都市であった。イタリアからはたくさんの
芸術家が訪れドイツ文化に多大な影響を与えた。音楽も例外でなく、ドイツとイ
タリアの音楽上の相互交流がさかんに行われた。このディスクでは同時代を同じ
場所で過ごした独伊の作曲家の作品を併置することで往時を偲ぶもの。イタリア
の作曲家のカンタービレにあふれる曲とややひなびた、無骨そうなドイツ音楽に
国民性の違いが表れていて面白い。