クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

06-08 No.27

2006年08月29日 13時27分34秒 | Weblog
<MD+G>
3048822 \2080
ヘンツェ 室内楽作品集 Vol.2
新しい民謡と羊飼いの音楽 (1983/1996)
ファゴット、ギターと弦楽三重奏のための
テルレスの青春 (1965) 
弦楽六重奏のための
キャリロン、レチタティーフ、マスク (1974)
マンドリン、ギターとハープのための
独白と会話 (1984/1985)
ヴィオラ、ギターとオルガンのための三重奏
秋 (1977)  5人の管楽器奏者のための音楽
アンサンブル・ヴィラ・ムジカ
今年、80歳を迎えるハンス・ウェルナー・ヘンツェ。今回のこの室内楽作品集
Vol.2はそれを記念するに相応しい、ヴィルトゥオーゾ集団として知られるアン
サンブル・ヴィラ・ムジカによる5作品の収録です。現代音楽界において最重要
な地位を占めてきたヘンツェですが、音楽だけでなく、音楽に付随する「言葉」
に並々ならぬ思い入れを示してきました。自身の文学的才能も特筆すべきもの。
そういった感性が、彼の音楽語法にもフィード・バックされており、言葉を持
たないそれぞれの楽器が雄弁に語りだすのが、ヘンツェ作品の魅力でもありま
す。

30114152 \2080
フィリッポ・グラグナーニ 室内楽曲集
四重奏曲 イ長調 作品8 ヴァイオリン、
クラリネットと2つのギターのための
三重奏曲 ニ長調 作品13 フルート、
ヴァイオリンとギターのための
ギターのための二重奏曲 ニ長調
六重奏曲 イ長調 
フルート、クラリネット、ヴァイオリン、2つのギターとチェロのための
コンソルティウム・クラシクム
ディエター・クレッカーとそのチームの新たな試み、1767年生まれのイタリア
の作曲家フィリッポ・グラグナーニの作品の再評価がここに完成しました。音
楽理論の発展に大いに寄与し、ヴァイオリニストとしても活躍したグラグナー
ニでしたが、特筆すべきは彼のギター音楽へ残した功績。イタリア芸術の情熱
を保ちつつも、ドイツ、ロシア、フランス(彼は生涯の大半をパリで過ごしま
した)と、ヨーロッパ全土で活躍したグラグナーニでしたが、現存する作品は
わずか数作だとか。しかし、このCDを一聴するだけで、その輝くばかりの才能
を感じとるのは容易です。

32013372 2枚組 \2080
J.S.バッハと巡るキリスト教典礼の一年
Disc1 降臨節/クリスマス/受難節/復活祭
前奏曲とフーガ ハ長調 BWV547
いざ来れ、異教徒の救い主よ BWV659
わが魂は主をあがめ BWV733
高き天よりわれは来れり BWV701
ベツレヘムに生まれ幼な子 BWV603
全能の神をたたえん BWV604
かくも喜びあふるる日 BWV605
いざ来れ、異教徒の救い主よ BWV659
幻想曲 ハ短調 BWV562
われらを救いたもうキリスト BWV620
イエス十字架にかけられしとき BWV621
おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆け BWV622
おお汚れなき神の子羊 BWV656
キリストは死の絆につきたまえり BWV625
キリストは甦り BWV627
来れ、創り主にして聖霊なる神よ BWV630
トッカータとフーガ ニ短調 BWV538
Disc2 聖霊降臨祭/三位一体の祝日
前奏曲 変ホ長調 BWV552
われらみな唯一の神を信ず BWV740
われらみな唯一の神を信ず BWV680
これぞ聖なる十誠 BWV678
来れ聖霊、主なる神 BWV652
来れ聖霊、主なる神 BWV651
来れ、創り主にして聖霊なる神よ BWV67
バビロン川のほとりで BWV653
いざ来れ、異教徒の救い主よ BWV659
おお愛する魂よ、汝を飾れ BWV654
ただ神の摂理にまかす者 BWV647
フーガ 変ホ長調 BWV552
エリザベス・ロロフ(Org)
エルサレム レダーマー教会のカール=シュケ・オルガン
昨年、「ベツレヘムのクリスマス音楽」(320 13452)をリリースして一躍注目を
浴びたエリザベス・ロロフ。クリスマス作品集は、まさにクリスマスの日のミサ
が全世界に中継される聖カトリーネ・ベツレヘム教会のオルガンを使用していま
したが、今回は同じエルサレムながら別の教会のオルガンを使用しての興味深い
バッハ作品集です。
キリスト教における主要な典礼をバッハの作品とともに巡る構造となっている
2枚組。もちろん言葉を持たないオルガン作品ですが、そこには折々の祈りの言
葉が秘められており、宗教的儀式だけでなく大自然が織り成す四季すらも感じ
させるものです。もちろん、MDGが誇る録音技術だからこそ再現できるオルガン
の響きにも注目です。

60113952 \2080
90113956(SACD-Hybrid) \2950
ヨーゼフ&ミヒャエル・ハイドン トランペット協奏曲集
ヨーゼフ・ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調
ミヒャエル・ハイドン:トランペット協奏曲 ハ長調
同:セレナード 変ロ長調、ファゴット協奏曲、クラリーノ協奏曲
ヨーゼフ・ハイドン:交響曲 第83番 ト短調 「雌鳥」
ヴォルフガング・バウアー(Tp)
ハイルブロン・ヴュルテンベルグ室内管弦楽団
指揮:ルーベン・ガザリアン
鍵式トランペットを考案したアントン・ヴァイディンガーとヨーゼフ・ハイド
ンが出会ったのは、偶然だったのかはたまた神の思し召しだったのか?それま
で単純な倍音で構成されたフレーズしか演奏できなかったトランペットが、一
躍ソロ楽器として重用されることになる歴史的瞬間でした。その後、変ホ長調
の協奏曲を完成させたハイドン。もちろんこの作品は、ヴァイディンガーのた
めに書かれたものです。この後、鍵式トランペットは姿を消し、現在見られる
トランペットへと変遷するのですが、それらは19世紀中ごろ、ハイドン兄弟が
亡くなってずっと後のことでした。
ミヒャエルのセレナードはその第3,4楽章がトランペット協奏曲ニ長調として
認識されているもの。ザルツブルグの伝統にのっとって、この盤でもセレナー
ドの途中にファゴット協奏曲とクラリーノ協奏曲が挿入されています。

33712052 \2080
93712056(SACD-Hybrid) \2950
ショスタコーヴィチ:交響曲全集 Vol.5
交響曲 第13番 変ロ短調 作品113 「バビ・ヤール」
タラス・シュトンダ(Bs)
チェコ・フィルハーモニー合唱団
ボン・ベートーヴェン管弦楽団
指揮:ローマン・コフマン
毎回ご好評を頂いてきたコフマンのショスタコーヴィチ全集ですが、アニヴァ
ーサリー・イヤーが盛り上がりを見せる只中に「バビ・ヤール」の登場となれ
ば注目度も一段と高まります。ナチによるユダヤ人大量虐殺がなされたとされ
る地名、キエフの「バビ・ヤール」。キエフ生まれのコフマンにとってそれが
どれだけ思いいれの強い作品かは想像に難くありません。年内全集が完成され
ることはなさそうですが、ここに第13番をリリースするには様々な思惑が交差
してのことと思われます。しかしながらコフマンのアプローチはいつもながら
の緻密なスコア・リーディングに裏づけされたもの。熱く燃える心中を冷静な
分析で表出した聴き逃せない13番です。




<Ambitus>
AMB96894 \2180
カール・ヘラー 作品集 Vol.2-オルガン作品
コラール「おお汝ら信仰厚き者は、いかに幸いなるか」によるパルティータ作品1
コラール変奏曲 「神の恵みをともにたたえん」 作品22-1
コラール変奏曲 「イエス、我が喜び」 作品22-2
シャコンヌ 作品54
「太陽はその輝きによりて」によるコラール・パッサカリア 作品61
コラール-コラール前奏曲 「ベツレヘムに生まれ」
エドガー・クラップ(Org)
今年5月に発売となった第1巻の表記をここに訂正させていただきます。前作を
「ヘラー:室内楽曲集 Vol.1」とご案内したのですが、正しくは「ヘラー:作
品集 Vol.1-室内楽」ということだったらしいです。つまり、Ambitusはカール・
ヘラーの作品全集を完成させる野望を秘めているようです。
と、いうことで、今回はオルガン作品集。ミュンヘン音大の学長を務めながら
も、自身がオルガニストとしても活躍した作曲家ですので、オルガン作品は彼
の作品群の中でも特別なものです。ヒンデミットとの親交が厚く、作風にも共通
点が多いとされるヘラーですので、さながらヒンデミットのヴィオラ作品集的
なアルバムといえるかもしれません。

ヘラー:作品集 Vol.1-室内楽 AMB 96893 \2180

AMB96899 \2180
パガニーニ 弦楽とギターのための作品集 Vol.2
四重奏曲 第1番 イ短調 作品4 
(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとギターのための)
三重奏曲 ニ長調 (ヴァイオリン、チェロとギターのための)
四重奏曲 第15番 イ短調 
(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとギターのための)
オッフェンブルグ弦楽トリオ
ジーグベルト・レンブレーガー(Gt)
パガニーニのバイオグラフィーの中でも、彼のギタリストとしての一面を注視
した表記は極端に少ないのですが、残された作品における技巧を吟味するに、
ヴァイオリニストとしてと同様にギターにおいても「悪魔的」とまでいわれる
超絶技巧の持ち主であったことにほぼ間違いはありません。今回はギターを含
んだ四重奏の最初と最後の作を含んだ作品集。パガニーニは実に、ギターと弦
楽トリオのための四重奏を15曲も残しているのです。
第2巻といわれても、1巻目がいつ出たかちょっと思い出せないのではないでしょ
うか?一巻目は5年前(!)、同じメンツで入れたトリプル・コンチェルタンテ
などだと思われます。(発売当初、Vol.1等の表記もなく、続きが出るとも思っ
てませんでした・・・)

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06-08 No.26

2006年08月29日 11時40分10秒 | Weblog
<SYNNARA>
NSC 083 \2080
子供を亡くした兵士
妻を亡くした兵士
ご飯のバラード
乞食の歌 
ナムウェオンに向かう警官
牢獄のチュンハン
インダン川への旅
水夫の嘆き 他全13曲
ジョン・ジョンレル、イム・ヒョンビン、ジョン・ユンヘ、
ジャン・ミュンイ、ナム・サンギル(歌)
ハン・ソンジュン、ソン・ジェウォン(太鼓)
クリス・モンロー(Perc),クラッグ・フローリー(Sax),
エヴェン・ビューラー(Vib),ダグ・ミラー(Keyboard),
ジョシュ・スチュワート(Tr)
おしゃれで豪華な装丁のケースを開けて、CDをトレイにのせて音楽が流れてく
るとのけぞること疑いなし!強烈にえぐい。ただ聴き込むうちのそのえぐさが
妙に懐かしく思われてくる。おしゃれなヨン様に代表される韓流のルーツも実
はパンソリの底に流れるこの「恨(ハン)」であり、朝鮮半島を渡って日本で
は浄瑠璃や演歌になって日本人の血の中に行き続けているのでしょう。Jazzと
のコラボレーションで聴きやすくはなっていますが、パンソリに圧倒されるこ
と疑いなし!

NSC 158 \2080
無伴奏ヴァイオリン独奏による「アリラン変奏曲」
ヴァイオリン独奏による「故郷への道」「朝鮮民謡を主題とした小品」
「歓喜」「故郷の村」
ヴァイオリン協奏曲 掘削工
ヴァイオリン協奏曲 溶鉱炉が見える海辺にて
白高山(Vn)、ピアノ伴奏、オーケストラ、指揮不明
韓国戦争の渦中だった1951年、ロシア・モスクワのチャイコフスキー音楽院で
開かれた校内コンサート。黒い髪の毛のある東洋人研究生の聞いたことのない
激情的な演奏が終わると、当時、チャイコフスキー音楽院教授だった世界的な
バイオリニスト、ダヴィッド・オイストラフ(1908?1974)は、直接彼を教える
と進み出た。彼は北朝鮮から特別研究生として招かれたバイオリニスト白高山
(1930-1997)。彼の演奏した曲は「アリラン、アリラン、アラリヨ」で始まる
本調アリランを変奏した無伴奏「アリラン変奏曲」だった。 国を失った悲しみ
が消え去る前に、ふたたび分断と同族戦争で苦しむ民族の悲しみを悽絶なメロ
ディーで表現した同曲は今も、白高山だけがまともに演奏できるという評価の
ある彼の代表作だ。
白高山はオイストラフの弟子としてたゆまず実力を伸ばし、1957年、ロシア・
モスクワで開かれた第1回チャイコフスキー国際音楽コンクールで入賞し、1978
年にはチャイコフスキー・コンクールのバイオリン部門審査委員に委嘱され、
終身審査委員を勤めた。平壌(ピョンヤン)音楽舞踊大学などに在職し、北朝
鮮はもちろん、中国、モンゴルなどから来た留学生たちを育てた。
本格的な作曲家活動をしたのではないが、白高山は西洋楽器であるバイオリン
を利用し、民族的メロディーを盛り込んだ曲を創作し演奏することも楽しんだ。
「アリラン変奏曲」のほかに、民謡を土台にした「民謡を主題にした小品」が
それだ。今回のアルバムにはこのほか「故郷への道」「歓喜」「熔鉱炉が見え
る海辺で」など創作曲が収録され、彼の直筆楽譜写真もブックレットに載せら
れた。同アルバムは日本新世界レコード社でオープンリールの形態で保有して
いた北朝鮮の音楽の中で、白高山の演奏音源のみを再整理して作ったものだ。
東亜日報 2006年6月27日の記事より
音の状態はあまりよくありませんが貴重な録音です。ご了承ください。




<WAON Records>
WAONCD 060 \2080
(DSD録音)
櫻田亨・リュート愛奏曲集-やすらぎのガット 
7つの響き-「7台の総ガット弦リュートによる名曲集」
フランチェスコ・ダ・ミラノ(1497?1543):ファンタジア40、33
ハンス・ノイジドラー(1508?1563):お気に召すまま
ラテン舞曲「ヴァシャ・メーザ(パッサメッツォ)とフップフ・アウフ」
作者不詳&フランシス・カティング:グリーンスリーヴズ(1600ca.)
ジョン・ダウランド(1562?1626):
ラクリメ(涙のパバーヌ)、メランコリー・ガリアード
ニコラス・ヴァレット(1585?1650):菩提樹の下で、デカパン道化師
ピエトロ・パオロ・メリイ(17世紀):
カプリッチョ「偉大なマティアス」、コレンテ「王妃」
エネモン・ゴーティエ(老ゴーティエ)(1575?1651):
メッサンジョーに捧げるトンボー、カナリー、メッサンジョーの遺言
ロベール・ド・ヴィゼ(c.1650-c.1725):
リュリ氏の序曲「ヴェルサイユの洞窟」、パッサカイェ(パッサカリア)
J.S.バッハ(1685?1750):プレリュード(ド短調)
ヴァイス(1686?1750):ファンタジー(ド短調)、チャコーナ(ソ短調)
櫻田亨【(使用楽器)6コース・ルネッサンスリュート、8コース・ルネッサン
スリュート、10コース・ルネッサンスリュート、13コース・アーチリュート、
11コース・バロックリュート、14コース・テオルボ、14コース・バロックリュ
ート】
「オランダバロックの愉悦」(WAONCD 040)で妙なるアンサンブルを繰り広げ
ていたルストフォッファースのメンバーにして日本のリュート界のホープ、櫻
田亨のソロ・アルバムです。7種類のリュートを、曲の時代やイメージに合わせ
て巧みに選択し、それぞれの曲でやすらぎと深い瞑想のような世界を繰り広げ
ています。DSD録音による、ガットの振動の最後の余韻から櫻田の息遣いまです
べてをとらえ尽したクリアにしてあたたかみのある音色も特筆に価します。
櫻田亨は、日本ギター専門学校、オランダのデン・ハーグ王立音楽院を卒業。
ギターを(故)高久慶三郎、リュートを佐藤豊彦に師事しました。滞欧中は、
フランス・ブリュッヘン、トン・コープマンらの指揮によるオペラ等に参加す
る他オランダをはじめヨーロッパ各地でコンサート、CD録音に活躍。帰国後は、
レパートリーに応じて中世・ルネッサンス・バロックの各リュート、テオルボ、
ビウエラ、バロックギター、19世紀ギターと各種の楽器を使い分け、ソリスト
および通奏低音奏者として活躍しています。後進の指導にもあたりながら、
日々やすらぎの音色を私達に届けてくれています。

WAONCD 050 \2080
月の光に魅せられて-名曲集
ドビュッシー:月の光 
J.B.カルドン(1760-1803):ソナタ へ短調 
グリンカ:夜想曲 
M.トゥルニエ(1879-1951):妖精=序奏と舞曲 
D.スカルラッティ(1685-1757)(摩寿意英子編):
〈K.466/L.118〉アンダンテ・モデラート、〈K.132/L.457〉カンタービレ 
ドビュッシー:アラベスク第1番 
ピエルネ(1863-1937):即興綺想曲 
サルツェード(1885-1961):夜の歌 
林晶彦(1955-):光の竪琴 
林晶彦:平和を求める祈り(ささやかな祈り)
摩寿意英子(グランドハープ)
摩寿意英子は東京生まれ、父はイタリア美術史教授の摩寿意善郎。5歳のとき、
画家である母から琴の手ほどきを受けました。東京芸術大学日本画家卒業後、
絵筆をハープに持ちかえ、東京藝術大学(ハープ専攻)の大学院を修了してい
るという異彩ハーピストです。空間に絵を描いていくかのようなその音楽は、
聴く者の眼前に様々な情景を思い起こさせるイマジネーションに富んだものと
なっており、聴く者をあたたかく包み込む魅力に満ちています。ドビュッシー
のピアノのための名曲をハープで演奏しているほか、グリンカの名曲「夜想曲」、
スカルラッティのチェンバロのためのソナタをハープに編曲したもの、さらに
委嘱の新曲まで収録した意欲的なアルバムとなっています。なお、このディス
クは以前にルーチェ・レコードからLUCE-1010として発売されていたものと同一
原盤です。




<FARAO classics>
S 108048(SACD-Hybrid) \2150
モーツァルト:レクイエム
アンナ・コロンディ(S) ゲルヒルト・ロンベルガー(Ms)
イェルク・デュルミュラー(T) ヨッヒェン・クプファー(Bs)
エノッホ・ツー・グッテンベルク(指)
クラング・フェアヴァルトゥング管弦楽団
ノイボイエルン合唱協会
録音:2005年10月
バッハ「マタイ受難曲」で高い評価を得た、グッテンベルクとクラング・フェ
アヴァルトゥング管弦楽団によるFARAO録音、第2弾はモーツァルトのレクイエ
ム!このレクイエムは、ピリオド楽器を使用して、アンサンブルも強固、そし
て積極的に個性的な表現も取り入れていれながらも、心のこもった優しさと、
人肌のぬくもりが常に宿っていて、安心して身を委ねられる包容力の感じられ
る大変に優れた演奏です。ノイボイエルンの合唱も大変充実。モーツァルトの
レクイエムは星の数ほどCDがありますが、その中にあっても存在意義の大きい
演奏でしょう。ジュースマイアー版を使用。




<haenssler>
98 203 \2080
ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全集 Vol.3
ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調op.7 
ピアノ・ソナタ第9番 ホ長調op.14-1 
ピアノ・ソナタ第10番 ト長調op.14-2 
ピアノ・ソナタ第19番ト短調op.49-1 
ピアノ・ソナタ第20番 ト長調op.49-2
ゲルハルト・オピッツ(P)
初めの数フレーズを聴くだけで別次元の演奏に圧倒される、そんなまさしく稀
有の名演だと言ったら褒め過ぎでしょうか?。
「ケンプの流れをひくドイツ正統派」という文脈で語られるオピッツですが、い
わゆるローカリズムとは無縁です。ここでは「独特でありながら同時に普遍的」
というまさに巨匠の名にふさわしい演奏を繰り広げています。音色の美しさ、
テンポの妥当さ、絶妙のフレージングなど個々の美点は言うに及ばず、どの一
節にも心が通っているのはさすがというほかありません。
心・技・体が最良の状態にあるアーティストのみが成し得る旬な名演です。

98 235 \2080
シューマン:リーダークライスop.39
ヴォルフ:アイヒェンドルフの詩による歌曲
〔追悼の辞、見知らぬ土地で その1&2&6、帰還、夜、友人、音楽師、絶望
した恋人、セレナード、兵士その2、郷愁〕
プレガルディエン(T)、ミヒャエル・ギース(Pf)
齢50歳を迎え、ますますその叙情性に磨きがかかっているプレガルディエン。
若い頃からリリングとのバッハ演奏で活躍しており、知性と熟考に裏打ちされ
た歌唱はリート演奏にもうってつけ。今やドイツを代表するリート歌いとして
おしもおされぬ存在となっています。今回は直球勝負、シューマンの名曲リー
ダークライス。曲の美しさはもちろん、ドイツ語の発音の美しさも際立ってい
ます。ヴォルフの作品も、リーダークライスの詩人と同じアイヒェンドルフの
詩によるものを集めており、選曲も心憎いものばかり。プレガルディエンのド
イツ詩に対する深い理解がうかがわれる一枚となっています。

98 175 \2080
インプレッションズ-フルート、ハープと弦楽三重奏のためのフランス音楽
フォーレ:子守歌op.16 
フォーレ:シチリアーナop.78 
ジョリベ:クリスマスのパストラール 
クラ:フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとハープのための五重奏曲 
トゥルニエ:フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとハープのための組曲 
ロパルツ:前奏曲と海景と歌
リノスハープ五重奏団
ソフィー・ハリンク(Harp)、ガビ・パ=ヴァン・リエ(Fl)、
アネッテ・シェファー(Vl)、グンター・トロイフェル(Va)、
ヤン・パシュ(Vc)
フルートとハープの涼しげな響きでフランス近代の詩情豊かなメロディをたっ
ぷりと楽しめるフランス音楽ファンにはたまらない絶品の1枚です。おなじみ
フォーレのメロディに始まり、アンドレ・ジョリベの高雅な気品に満ちた作品、
海軍軍人として生涯を送る傍らデュパルクの薫陶を受けたジャン・クラの民
謡テイストを取り入れた作品、そしてマルセル・トゥルニエの忘れがたいアル
カイックな響きの作品など知られざる名作ばかりです。演奏者の存在を忘れさ
せるほどに作品の魅力を描き尽くしているリノス・ハープ五重奏団のすばらし
い演奏も特筆ものと申せましょう。

98 242 \2080
J.S.バッハ・聖霊降誕祭アリア集
もっとも聖なる三位一体-「鳴りひびけ、汝らの歌声」BWV.172より 
われを愛するものは、わが言葉を守らん-「われを愛するものは、わが言葉を
守らん」BWV.59より
おいで下さい、私の心はあなたへと開いています-「われを愛するものは、わが
言葉を守らん」BWV.74 
清められた心は-「高められし血と肉よ」BWV.173 
わが信仰厚き心よ、歓呼して歌い、戯れよ-「かくのごとく神は世を愛したま
えり」BWV.68 
おお、魂のパラダイス-「鳴りひびけ、汝らの歌声」BWV.172より 
すべての王国をもつ世も-「われを愛するものは、わが言葉を守らん」BWV.59より
あなたは私を赦すために生まれてきた-「げに神はかくまで世を愛して」BWV.68
つかみとれ-「わたしは至高者を心を尽くして愛します」BWV.174
幸福と祝福が用意され-「待ち望みたる喜びの光よ」BWV.184
これほどに神は世を愛した-「高められし血と肉よ」BWV.173
お前たちは幸せです、選び出された魂よ-「おお永遠の炎、おお愛のみなもと」
BWV.34 
わたしは去っていくが-「われを愛するものは、わが言葉を守らん」BWV.74
来なさい、急いで、合わせなさい、弦と歌よ-「われを愛するものは、わが言葉
を守らん」 BWV.74
来たりてわれを導きたまえ-「彼は羊らの名を呼びたもう」BWV.175
何もわたしを救うことはできない-「われを愛するものは、わが言葉を守らん」
BWV.74
開け、両耳よ-「彼は羊らの名を呼びたもう」BWV.175
ヘルムート・リリンク(指)
ヘレン・ドナート(Sp)、ウォルフガング・シェーネ(Bs) 他
ゲッヒンガー・カントライ、バッハ・コレギウム・シュトゥットガルト
イエスの復活と昇天から10日後、祈る使徒たちに神からの聖霊が降ったという
エピソードを記念する祝祭のために書かれた教会カンタータからアリアを集め
た1枚です。定評あるリリンク・チームの名演で喜ばしい気分に溢れたアリア集
を聴けば、誰だって晴れやかな気分になってしまいます!




<RCO live>
RCO 06003(SACD-Hybrid) \1950
プーランク(1899?1963):グローリア
〔グローリア[2'21"]、ラウダムス・テ[3'09"]、ドミネ・デウス[4'06"]、
ドミネ・フィーリ[1'23"]、ドミネ・デウス、アニュス・デイ[5'27"]、
クィ・セデス・アド・デクストラム・パトリス[6'32"]〕
オネゲル:交響曲第3番「典礼風」
第1楽章 アレグロ・マルカート「怒りの日」[7'14"]
第2楽章 アダージョ「深き淵より」[11'30"]
第3楽章 アンダンテ「我らに平和を」[10'29"]
マリス・ヤンソンス(指)ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
ルーバ・オルゴナゾヴァ(S)、オランダ放送合唱団
録音:2005年12月22,23,25日 2004年9月4,6日
あの許光俊氏も「この世界でもっともまともな指揮者のひとり」「21世紀のショ
ルティ」と一目おいているヤンソンス。コンセルトヘボウ管との次なる新譜は
プーランクの大作「グローリア」とオネゲルの交響曲第3番です。プーランクの
「グローリア」冒頭は、ぶ厚い弦の響きの上に鳴り響く管楽器パートの絢爛豪華
で華やかな音色で聴くものの耳と心に直球で迫ってきます。5曲目のドミネ・デ
ウスの冒頭、繊細な色彩で移ろいゆく管のかけあいも、名人集団コンセルトヘ
ボウの本領発揮といったところです。1961年生まれのオルゴナゾヴァは、アー
ノンクールやメスト、ガーディナーらとの共演も多い、ブラチスラヴァ(グル
ベローヴァと同郷)出身。今最もあぶらののったソプラノ歌手として、ヨーロ
ッパを中心に活躍しています。ケント・ナガノ指揮「ベートーヴェン:オリー
ブ山上のキリスト」(HMC 901802)の録音にも参加していました。
オネゲルの交響曲第3番は、オネゲルの戦争に対する罪の意識と平和への希求を
テーマとした作品で、ヤンソンスの得意演目のひとつです。2004年9月に開かれ
た、首席指揮者就任記念コンサートで「ドヴォルザーク:交響曲第9番
(RCO 04002)」と一緒に演奏されており、かねてからファンの方々の間でもオネ
ゲル待望論があったものです。第1楽章の冒頭からのただならぬ焦燥感、不安感
からヤンソンスもオケもエネルギー全開、ものすごい迫力です。第3楽章の終結
部の祈りの音楽の部分は、ヴァイオリン・ソロの美しさも際立った、神がかり
ともいえる演奏です。

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