野へ山へ

2004年~

佐渡の山1

2023年05月17日 | 山行記

連休は佐渡島の山(大佐渡山地)へ登りに行きました。
動機は、岳人5月号の記事がきっかけです。

 
岳人5月号


P44~47に掲載の「金北山」の記事に惹かれました。

*******************************
2023.5.3(水)~5.6(土)
『大佐渡山地を縦走』

5/4(木)GPS軌跡


行程:(5/3(水)神戸空港ーFDA便ー新潟空港ー新潟駅 ビジネスホテル泊)
    5/4(木)ホテルー新潟港(佐渡汽船港)ーカーフェリーー両津港ー(ドンデンライナー《バス》)ーアオネバ登山口ードンデンロッジ泊
メンバー:夫・自分
☆今の季節、大佐渡山地は春の花が豊富に咲いており、写真を多く撮りました。
行程の時系列で載せたので、重複する種もありますが自己の記録としたい旨、ご了承下さい。

5/3(水)

新潟空港にて ターンテーブルの中心に菰樽(こもだる)!
到着の夜は街へ繰り出し、新潟のお酒や肴を楽しみました。

5月4日

翌朝、ホテルから歩いて港へ向かいました。
昔の萬代橋の橋げたが旧所名跡として残されていました。


これが信濃川に架かる、現代の萬代橋の橋げたです。
昔の信濃川は現在の川幅の3倍もあったそうです。(架橋の説明文より)


佐渡汽船(フェリー)へ乗船。


出航


懐かしい!港に係留されている新日本海フェリー(らべんだあ号)


新潟港を離れ、一路佐渡へ二時間半の船旅です。
カモメの群れが付いて来ました。


カモメ達は乗客の手からスナックをもらうのが恒例の様です。


お天気が良かったので、終始、甲板に居りました。


佐渡へ近付くと、大佐渡山地、そして金北山が見えて来ました。

**********
両津港へ到着後、季節運行のドンデンライナーという登山バスに乗り、
アオネバ登山口へ。


アオネバ登山口
佐渡の登山、スタートです。ここから花多し。


ニリンソウ(キンポウゲ科)


エンレイソウ(ユリ科)
☆既に果実になっていました。実は食べられるということを今般、
知りました。


ゴマギ(レンプクソウ科)
☆葉を揉むとゴマの良い香りがする木。宍粟の山でも多く見かけます。

 
ズダヤクシュ(ユキノシタ科)


オオバギボウシ(ユリ科)の葉
☆花はこれからでしょうか・・


オオイワカガミ(イワウメ科)
☆佐渡のイワカガミはほとんどがこの種だそうです。
葉、花とも普通のイワカガミの3倍くらいの大きさ。
大ぶりのイワカガミが山域全体に群生していました。


チゴユリ(ユリ科)


全域に渡り、ニリンソウ(キンポウゲ科)が群生。


オドリコソウ(シソ科)
☆『東日本には白花が多く、西日本には赤紫色の花が多いとされるが、
佐渡は東日本型の白色である。』(図鑑『佐渡の花』より。)


ホウチャクソウ(ユリ科)


シラネアオイ(シラネアオイ科)
突然、登山道脇に現れた、大きな美しい花はまさに今の時季を
代表する花、シラネアオイでした。


標高が上がるにつれ、シラネアオイはどんどん、目の前に。


オオバクロモジ(クスノキ科)の花
「北海道、本州東北地方の日本海側の山地のものは葉長12cm
にもなりオオバクロモジと呼ばれる。
日本海要素。5cmほどの枝をウイスキーに入れ、2ケ月後に
枝葉引きあげる。芳香のある超特級ウイスキーとなる。」
(図鑑『佐渡の花』より)

 


ウスバサイシン(ウマノスズクサ科)
☆「佐渡薬種24品のひとつ ギフチョウの食草であるがギフチョウは生息しない」
(図鑑『佐渡の花』より)


オオタネツケバナ(アブラナ科)


オオタチツボスミレ(スミレ科)
「タチツボスミレの雪国型。葉はほぼ円形で長さも幅も5cm以上と
大きく、葉脈がへこむので良く目立つ。」
(図鑑『佐渡の花』より)


ルイヨウボタン(メギ科)


ルートは谷部でもあるので、清流を数度、渡ります。


ヒトリシズカ(センリョウ科)


ニリンソウ(キンポウゲ科)


シラネアオイ(シラネアオイ科)頻繁に出現します。


落合というポイント
昔、南から上がって来る人と北から下りて来る人が落ち合った場所、
が名前の由来だそうです。


ヤマトグサ(ヤマトグサ科) 日本の固有種で希産種
すれ違った登山ツアーのガイドの方から教えていただきました。
目立つ植物では無いので、自分では絶対に探せません・・
「佐渡でのヤマトグサの発見は産地として日本で4番目であった。
新潟県下では佐渡のみ分布する隔離種・・」
(図鑑『佐渡の花』より)


サワハコベ(ナデシコ科)


ジュウニヒトエ(シソ科)


オオイワカガミ(イワウメ科)
淡い色、濃い色、場所によって様々でした。


登山道わきにシラネアオイが咲き乱れる


フデリンドウ(リンドウ科)


ヤグルマソウ(ユキノシタ科)の若葉
「林のふちで春の光を強くうける若葉は濃く赤紫変し、その群生は目をひく。」
(図鑑『佐渡の花』より)


エチゴキジムシロ(バラ科)


オオヤマザクラ(バラ科)

 
スミレサイシン(スミレ科)


ネコノメソウ(ユキノシタ科)


エンレイソウ(ユリ科)
下の方で見たエンレイソウは実になっていましたが、こちらはまだ花が。


瑞々しい新緑と溢れんばかりの花々でなかなか前へ進めませんでした。


シラネアオイロードはどこまでも続きます・・・


ナガハシスミレ(スミレ科):別名テングスミレ
「はなのうしろに飛び出た距(きょ)が2センチほどもあり、
(上写真、〇のところ)すみれの中で一番に長いのでこの名がついた。」
(図鑑『佐渡の花』より)


アマナ(ユリ科)


エゾエンゴサク(ケシ科)


エゾエンゴサクの葉


フッキソウ(ツゲ科)


カタクリ(ユリ科)
今春、本州では出会いをあきらめていたカタクリ。
大群生を成す大佐渡山地で、まさに最盛期を迎えていました。


キクザキイチゲ(キンポウゲ科)


標高が上がるにつれ、少しづつ植生が変化して行くことを感じました。


目の当りにするカタクリはいづれも花が大きく、まるでユリの如し。


キクザキイチゲ(キンポウゲ科)
白色、紫色、薄い紫色・・花弁が大きく、見応えありました。


ユキザサ(ユリ科)
花が実になりかけていました。




カタクリ(ユリ科)
佐渡のカタクリは、本州のカタクリと違い、葉に斑が入らない様です。
そしてなんと言っても、全身が大きかったです。


アオネバ十字路に近い場所にはまだ残雪も点在していました。


キクザキイチゲ(キンポウゲ科)の群落


親切な道標看板。


ミヤマカタバミ(カタバミ科)


オオミスミソウ(キンポウゲ科)


オオミスミソウ(キンポウゲ科)


ヒョウタンボク(スイカズラ科)


クロモジ(クスノキ科)の冬芽


ミズキ(ミズキ科)の新芽


キクザキイチゲ(キンポウゲ科)
☆淡い水色、淡い紫、淡いピンク色が実に美しく、
ついつい写してしまいます。


フキノトウ(キク科)


キクザキイチゲ(キンポウゲ科)






(雪解け後のお花多し)・・親切な案内通り、夏道へ。


佐渡縦貫線と出合う

 
オオキツネヤナギ(ヤナギ科)
本州中部地方以北の日本海要素植物、特に新潟県には多く生える、とのこと。


後ろを振り向くと、明日登る金北山が大きく見えました。


南の方向には両津港、加茂湖


車道脇に群生するエチゴキジムシロ(バラ科)


待望のドンデン高原ロッジに到着!


建物からは素晴らしい眺望


隣接するセントサイトも最高のロケ―ジョン。


ひとまずチェックインを済ませ、荷物を部屋に置き、サブザックで
尻立山へgo!




尻立山 940m登頂!
ロッジから片道20分くらいの行程。


あらためて金北山を望む。




北の方角、下方にドンデン避難小屋を望む


眺望を堪能し、往路を戻ります。


ロッジへの帰途、鉄塔下の三角点へ寄りました。
三等三角点
点名:三ノ平(さんのだいら)
標高:934.28m

****


連休とあって、ロッジは多くの宿泊客で賑やかでした。
両津湾の夜景を眺めた後は、明日の縦走に備え、ぐっすりと就寝しました。

***************


左:『佐渡の花』携帯版
豊かな植生の大佐渡山地の植物に特化した内容。
植物の成り立ち、歴史、名の由来、風土、関わった人物他、コンパクトながら
素晴らしい図鑑です。(ロッジで購入)

右:佐渡トレッキングマップ 
(佐渡市・佐渡トレッキング協議会作製)
各ポイント名、コースタイム、留意点などが詳細に
記載され、頼りになるルートマップです。
裏面には花・野鳥の一覧も掲載。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
« △岡ノ上三山 | トップ | 佐渡の山2 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
佐渡島 (魚屋)
2023-05-19 22:24:28
こんばんは!
素晴らしい連休を過ごされたようですね。
今年のGWはほぼ、いい天気の日が続きましたが、佐渡島に行かれていたのですか。
たくさんの花が咲く山はやはり、この辺りとは違っている雰囲気を感じます。
フェリーでのアプローチも実に楽しそう。
それでは、よい週末を!
返信する
Unknown (中山)
2023-05-25 18:09:54
魚屋さん
こんにちは。
佐渡ヶ島へ渡るのは人生初でしたが、まさか登山で訪れることになるとは思いませんでした。
今回はほんの一部の地域でしたが、次回は島全体を観て廻りたいと思っています。
束の間の乗船でしたが船も良いですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。