マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

自宅適役、いや、テキ焼く

2011-07-09 15:40:30 | 

うちの近隣のステーキハウスなど、一人前90グラムとかそんなんですよ。
たまに「肉食いたい!」という時は、そんなんぢゃ駄目なのだ。
というわけで、買ってきた和牛の肉を焼くことにする。

うちのおばあちゃんなどはテキと言うてたような。 
今のようなステーキなどとは言わずビフテキ。それ以前は、ビステキと言ってたようである。

佐賀牛か宮崎牛か忘れてしまった。いずれ九州。
上がフィレ、下はロース。
グラム数は300を切るぐらい。たまに食うんだから、それぐらいは食いたい。

ステーキはほとんどが素材で決まるだろう。 あとは早めに冷蔵庫から出して、
室温に戻してやること。そうすると、小豆色から、赤くきれいに発色して来る。
九州産はサシがキツい。これでも僕には多いぐらいだ。





肉の旨さを引き出すのは塩のあて方だと思うので、
ちょっと強めに塩をする。胡椒もしっかり効かせる。


油はサラダ油+牛脂。 冷たいうちにニンニクのスライスを入れて、
香りを出し、適宜取り出し、ニンニクチップとする。


表面はしっかり目に焼く。 メイラード反応により焦げ自体が調味料となる。





家人のためのフィレは、さらにウェルダンに。





ふむ…旨い! これを上出来と言っちゃあ、ステーキ屋のコックさんに悪いが
誤解を恐れずに言うと、塩胡椒して焼きゃあ、なんとか食えるものにはなる。

でも、  そこそこ食えるぞ!!

完全に焼肉に持っていかれているが、たまには肉にかぶりつくダイナミズムを!
といったって、ナイフで一口サイズに切るんだがな。
コリアンバーベキュー、つまりは韓国風焼肉ばかりに牛耳られてたまるか。

ビフテキの逆襲を!!

海外のようにビーフやターキーを切り分けるのは家長のつとめ。
日本も親爺がビフテキを焼くぞ!!という日を作るのはどうだろう。
すき焼きの団らんも遠くなってしまったが。





ワインはスペインのアゴストン。
イノシシのラベルがご愛敬。
グルナッシュ&シラーのしっかりタイプ。
サーロインの油をすっと流してくれる。 やっぱ肉にゃ赤だな。

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ご近所コリアン

2011-07-03 15:02:20 | 

堺の実家に帰った時、「あれー、こんな近所にキムチ屋さんができたんだ…」と思っていた。
キムチは好きな方だが、提げて帰って親が食べるでもなし、目視で確認してそのままになっていた。

この場所は後輩の一人が中華料理店をやってた場所で、
やっぱりそこも近過ぎて寄ったことがなかった。

某日、ここで一夜のめし会。 友人を偲んで集まった10人。




前菜  トトリムッ (どんぐりこんにゃくの和えもの) イカムチム(いかの和えもの) 昆布の素揚げ

おやま、健康にはよさそうだが、ずいぶんとシンプルなこと。

ムッはそば・緑豆・どんぐりなどを粉にし、でんぷん質を固めたもので、食感はういろう程度。
もの自体は味がなく、薬味・醤油などで食べる。 もともとは救荒食だったとかで、高知にも「かし豆腐」というどんぐりのムッがあり、豊臣の朝鮮出兵の頃、連れ帰った朝鮮民族が伝えたの説も。高知だけにニンニクが伝わるのも、この時期の民族の移動があったからとか。

ま、あたしは似て非なる、ごま豆腐の方が全然好きだけどね。




キムパッ 韓国式海苔巻。すっかりキンパなんつう名前で、標準化してるけど、
キムが海苔で、パプがごはん。三遊亭キンパなんて師匠が。(怒られるぞ)

これはたぶん日本から韓国へ渡った食文化かと。
味付け海苔が嫌いな人間にとって、韓国海苔はある時期まで天敵だったが、
スライスチーズと一緒にやったりすると、この海苔、そこそこ旨い。

ご飯は酢飯にあらず。でも、はなから出てるのはドッテ?
 




チャプチェ  
陰陽五行の考え方が暮らしに根付く韓国のこと、
使われる食材も五色のそれぞれに意味をもった取り合わせが多い。
もっと具が入ったらステキ。

ああ、おっかさん、ナムルなんかがあってもよかった。




白菜キムチ  ぺチュキムチもなんか上品だった。

ビールから、マッコリに切り替える者、アタシはにごりを飲むと
加速的に酔うので、韓国焼酎に。 ジンロ製、ちょっと甘いので、よく見たら加糖。
欲をいえば、日本製の甘くない焼酎もほしい。




マンドゥ (韓国式餃子)

これも韓国料理屋では珍しい。 韓国で饅頭といえば水餃子、中国で饅頭と
いうと、中に何も入らない、主食用の蒸しパン。日本では甘いものになる不思議。

でもこんなのが韓国料理屋で出てきたから、妙な感じがした。
しかしな、中国とは陸続きであり、日本より隣人。食文化の交流も長いのは当たり前で。
客も頭を切り替えねばなりまへん。





野菜のチヂミ
  
ネギを使った、正確にはパジョンなのかな。
むろんビールにも合う。





別のチヂミも出てきた。
こっちはキムチの漬け汁を使ってあるのかな。ちょいピリカラの生地に白ネギ入り。

お好み焼きのルーツをひも解くと、利休の麩の焼きになってしまうのだが、それも時代的には
朝鮮の人民が伝えた可能性はなくはない。だれかハッキリ証明してくんねぇかな。




たらのチョン 

配ってもらった「本日のメニュー」にはチョン、とあるが、ジョン(煎)と紹介される場合が多い。
粉を打ち、とき卵をくぐらせたつけ焼き。 ピカタのようなもんですな。
伝統的な料理らしい。




トマトのキムチ

目を見張ったのはこれ。トマキム。 初めて出会った。




見た目ほど辛くなく、あっさりとしていける。

そんなに漬けこんだ形跡はなく、ヤンニョンをまぶして、そのまんま冷蔵庫で一日程度かな?



プルコギ (韓国式すきやき)

何度か韓国でも食べたが、一度も感心したことござんせん。今回もまた。
そりゃ肉を食うことにおいちゃ、おたくら、500年もの先輩でありんすよ。
だが、こうも甘口の煮物みたいにされては、牛肉も可哀想つうもの。大きなお世話か。

すき焼きと名乗られた日にゃ、ちょい待ち草。心を平らかにしていっぺん騙されたと思って、浅草「ちんや」でも「今半」でも、道頓堀「はり重」か「北むら」か、神戸「大井肉店」か伊賀「金谷」、松坂「和田金」「牛銀」いっぺん食べてみて頂戴。
銀座のすき焼き屋「田能久」の親爺、有島一郎は悔しがって泣くだろう。飯田蝶子も加山雄三も黙っちゃいない。(若大将シリーズみてね)

百歩譲って、牛肉の煮つけ。いや味は悪くないのです、甘いだけで。
伝統は伝統としてですな、客をぎゃふんと言わせるには、まだまだ研究できそうです。




キュウリのキムチ

キムチは食事が始まってから最後まであるのが、韓国式の食事だという。

そして、いよいよシメは・・・




漢方サンゲタン (参鶏湯)

若鶏にニンニクや高麗人参、ナツメなどを詰め物をしてグツグツ煮込んだ
夏場予防のための栄養食。結構ですな、このシメは。
欲をいえば、グツグツ沸き立ってるところを取り分けてもらえたら、どんなにシズル感があるか。アツアツをフーフーいいながら汗ダクダクで食わせていただきたい。
高麗人参ももう少し太ったのを使ってもらいたい、値上げしていいから。


デザートはオレンジ。 
韓国かき氷のパッピンスとは言わないまでも、ここは韓国で突っ走ってほしかったな。
韓国産オレンジかもしれないけど、なんか韓流スイーツの方がいいでしょう。


全体的に上品な宮廷料理のような韓国料理に出会えます。
私はスラッカンに勤めておりました…と言われたらそのまま信じるような、
まじめな女官タイプのオモニが料理を担当いたします。
そこへもう少しパンチのある料理を求めるのは酷というものでしょうか。
一階と我々のいる二階への階段を、料理を持って何回往復なすったのか、それを考えると贅沢など言えるはずもないのですがね。
どうかしっかり儲けて、細々でもいいから長続きしてくださいましね。



        キムチ工房 土爛土爛    大阪府堺市西区家原寺町  実家の近所 (知るかいな…)




コメント (2)
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