マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

かんぺう大事にする店美味い店

2009-07-05 01:00:19 | 

老松町あたり、都心ながらちょっと雰囲気のある街。
画廊ギャラリー多く、料理屋なども落ち着いた佇まい。
そんな中に溶け合う犬矢来のある鮨屋。知らねば近付き難い。
来店時間から逆算して竈にかけた羽釜で寿司飯を炊き上げる。


まずはビール。城下鰈でくるりと肝を巻いた、つまみから。
非常に繊細、言い方変えれば淡白なので、同行の方々のつかみは
OKとは言い難く、あれれ・・・と一瞬思った。



ところが続くカツオですぐ挽回。合わせ醤油、岩海苔。
和辛子または山葵で。この海苔醤油がコクがあり、美味。



シマアジ(神津島)炙り



とり貝 (舞鶴) 試験的に入った大ぶりなもの。ときに生を自慢しながら磯臭いのを出す店があるが、ここのはクセなく、肉厚で香りが濃く甘みあり。山葵醤油、酒が進む!

まな板にパーンと叩き付けて委縮させるような、こけおどしな店も勘弁。客が口に入れようという魚を投げつけるたぁ、何と心得るか。(エラそう?) 



とこぶし(津軽・女川) この貝のでかさにも驚く。アワビより高価というから、とこぶし舐めてはいけない。味はまさにアワビ。



ウニ(徳島) 淡路由良産はまだ解禁前。
トコブシのかけらにウニをからめて食べると、ちびりそうに美味い。
熱燗。いつまでも呑んでいたいが、そうもいかぬ。握りに。



ホンマグロ(宮崎油津) 赤身のうまさ。
この小さな握りは師匠の等々力「あら輝」譲り。



中とろ  初手から鮪でグイグイ押してくるのは、あら輝、しいては
その師匠「きよ田」新津武昭氏の進め方。 



小肌  新子がまだということで片身を開いた、面白い造り方。



太刀魚 (千葉)  小さな丼ふうに出る



真烏賊 (北海道)



シマアジ 腹身



クルマエビ (愛知知多)  この完璧な色、シェープ。勝手に握り鮨の女王だと確信。



アオヤギ(北海道)  こんな色の青柳、なかなか見ない。 



タカベ (式根島)  初めてかもしれない



蒸し穴子  皮目が上に握る理由も明瞭に答えてくれた。

 

婦人画報に、今年一年で閉めるとあった。その後は、おそらく東京に行く。現在も「あら輝」の通いの弟子。ほとんどすべて築地のネタなので、客としては残念だが、東京に出て勝負するもいいだろう。
かんぺう(干瓢)はもちろん自家製、かんぺうに手を抜かない店はいい店、まちがいなし。



昔から鉄火巻は6ツ切、干瓢巻は4ツ切と決まっている。このサイズを変えられると、気持の悪いものになる。
かんぺうは単なるシメではない。鯛や平目の舞い踊りから現実社会に戻るためのいわば結界のような役目があると思う。



美味かった・・・夢見る時間は過ぎてしまう。 
さぁ、働かねば!



              鮨 嘉瑞    大阪市北区西天満4



生まれた子は小学生

2009-07-04 12:55:01 | Weblog
過日、まだ明るい時間帯にお邪魔。記念日なのでひっきりなしに
電話が鳴る。うまくカウンターの端に座らせてもらえたが、やはり予約は入れとかねばいけません。京橋からしっかり歩いて店に到着して、入れなければ悲劇なので。



見事な造り盛り合わせ。
小さな血玉も見逃さず麺棒で除去するなど、丁寧な仕事は
味に反映されます。



パリパリッと皮をつまんでの冷たいビール、こたえられません。




雲竜菜(熊本)も、さっと炙って。ツルムラサキの仲間。
食感が楽しい。ミネラルが豊富で、わかめを食べているよう。




つくね きめの細かいパン粉を打ってある。
カリッとして独特なうまさ。




看板商品のうずら。
フレンチをやっていた宮本っちゃんが、うずらを料理していて、
シンプルに焼いて食べた方が絶対に美味いと思ったのがキッカケで、この店の開店となった。
手でガブッとかぶりつく美味さ。うずら、鳩、比内地鶏などが美味。



店内は狭いが、この狭さがいい。肩を並べて食べるうまさ。
言葉は交わさなくとも、なんとなくの連帯感。
このアトモスフィアがいい。
カッコつけずに美味いものにありつく感がいいのだ。




7年を迎えた「うずら屋」。7年で押しも押されもせぬ店に成長。
店前に花があふれ、戸口に祝儀袋が貼っつけられてました。
いつまでも、ここにあって欲しい店でありますなー。


          うずら屋   都島区都島中通3



豚のリエット

2009-07-01 14:50:43 | 

最初に付きだしで出てきた一皿。



肉を長時間ラードで煮て、細かく切るか、すり潰して小鉢に入れ、
保存する。(ラルース仏料理小事典)
リエットは保存のきく常備菜、お通しとしても気が利いている。
パンにべっとり塗ってバリボリ、冷たいビールか冷えた白ワイン。

寡聞にして知らなかったが、新町界隈の人気店らしい。
前は通れど、おしゃれすぎて見落としていた。
開店すぐのタイミングに、カウンター席に。


「活鱧と夏野菜のサラダゆずこしょう風味」  だったかな。


思わず溜息出そうに・・・。
女性ならば「キャァ~可愛い~!」の騒ぎだろう。
炙った鱧、そこにトマト、ウニ、イクラ、じゅんさいにコンソメジュレ。

大口開けて、異なるテクスチュアのものを一口で頬張る。
口中で季節の味が弾けて踊り出す。




次はこの店のスペシャリティの一つ。

「キャベツのステーキ・ゴルゴンゾーラ・oribe焼き」



ゴルゴンゾーラが溶けて、キャベツの甘みと絡み合う。
シェフは和食をふり出しに、フレンチを体験して、この発想。
原料はキャベツだが、ちゃ~んとお金の取れる料理になっている。



屋号は織部焼からの命名。左上の皿が織部っぽい。
高級そうだが、岩手県白金豚の豚玉などもある。
でも今日のメインは焼きそばを拝見、試食することにあった。

ここは釜揚げ、パスタのようにいちいち茹でてから鉄板で炒める。
麺の弾力がちがう。


「アサリ、宮崎産ハーブ牛の釜あげ塩やきそば」


野菜がいっぱいで女性は喜ぶだろうが、もうちょっとガツンとした
強さが欲しい。

で、ソース焼きそばをお願いする。


「ハーブ牛と野菜いっぱいのソース焼きそば」



もうちょい、ニンニクをきかせた方がいいかな。
風味とうまみが加わえたい。しかし、きれいだなぁ。




もちろんペロリといかせて頂きました!

                鉄板焼きORIBE     西区新町1