マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

2・9 千日前で逢いませう

2007-01-15 03:15:35 | 芸能

            

             

 Marvelous Sakurai & His Hot Fiddle Band の07年一発目ライブが
 差し迫ってまいりました。
 貴方と千日前アナザードリームでお会いできりゃ、これ幸い。
 Whats?ウェスタン・スイング?
 ブルース、ジャズ、カントリー、ポルカ、それらが渾然一体となった
 ‘30年代米国中西部の混沌音楽。
 「欧米か!」欧米よぉ、テキサスの生まれだぁ!
 今年はウェスタンスイング元年と勝手にさせていただきます!

 今宵、遊芸の聖地千日前を駆け抜ける、赤丸絶滅危惧バンドを
 見逃すな!! 

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モード和食のインパクト

2007-01-11 01:56:09 | 

神戸MINTにある「モード和食WADA」に。ここは創作料理の若手no1、
和田裕城氏の最も新しい店。あべのHOOPを皮切りに、南堀江、名古屋、西梅田、金沢、神戸と店舗を増やし、このご時勢に快進撃を続けている。ランチメニューの中から、下から二番目に安い「ミントの城」というコースを食す。


前菜は「とろ湯葉」。小さなエッグ型の蓋物で出されスプーンで。

煮物は、広島菜真丈の葛仕立て碗。碗というかパスタ皿の如き。
山水の絵の入った大皿はインパクトと存在感あり。

これがタイトルになる、5種類のミクロ料理テクニカルタワースタイル。
造り、天ぷら、ブリ塩焼き、焚き合せ、生ハムサラダが頓水の如き小皿に乗って、ミント色のアクリルボードをらせん状に重ねたその上に、上へと昇華するが如く乗せられている。確かにおしゃべりに夢中な主婦客も、これが運ばれてくると一瞬会話をやめ、見惚れるだろう。
サプライズありの盛り付けである。

これをどうカメラに収めるかと考えていて、テーブルの湯のみをひっくり返した。浅蜊の炊き込みご飯、赤だし、香の物も運ばれてくる。
どう考えても、このまんまぢゃあ食べにくい。
サービスが「降ろして頂いても結構ですよ」とやってくれるが、小皿が居並ぶ姿は、なんだい、随分と普通ぢゃないか。

デザートのレアチーズケーキ、ラズベリーソース。女性の心をこれでグッと掴もうというところ。
おっさんの心が掴めたかどうか…そこはう~ん微妙ではある。料理はそれぞれ結構真っ当な味付けになっている。
ここをもう少しひねってくれるとありがたいのだけど。1890円では無理も言えないってとこかな。

料理の味でサプライズを持ってくるよりも、プレゼンテーションの仕方で客を驚かせようと考えているようだ。思わず写真を撮りたくなるような(どんどん撮って下さいという)、他の人に喋りたくなるような盛り付けを常に考えているという。そこんとこは非常に結構。「食はエンターテインメント」という和田氏の方向は決して間違っていないと思う。
でも、味でももっとびっくりさせて欲しい。創作的な京料理やフレンチ、イタリアンを震撼させて欲しい。和田さんまだ35歳、彼の作り上げるモード和食はまだ始まったばかりといえるだろう。

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阿倍野へ出たついでに

2007-01-10 00:53:58 | 


 

時々刻々変わり行く街、私には迷走しているように見える街・阿倍野。
そこで一人孤塁を守る酒亭、それが『明治屋』。
こんな店が無くなるようでは、もう大阪も終わりである。
既にまわりは完全に商店がなくなり、今や風前の灯。



この店壊すっていうなら、オレ、立てこもりたい。
松竹海老の清酒を口に含んで「プワァッ!」棒っきれ持った右の腕に
吹きかけると勿体ないので、ゴクッと飲んで、
「強制代執行でもなんでもきやがれ」と仁王立ちするだろう。
今どき、こんな神棚がある店なくしたら、バチ当たるぜぇ~。



あいにく満席で、突き当りの一席しかない小上がりに腰を下ろした。ここはまた特別席。ちょいと招き猫か福助になった気分だ。小さなちゃぶ台挟んで、オッサン二人差し向かう。「鏡餅どけましょうか」「何言ってんの、これがいいのよぉ!」こういうちまちました感じで飲むのが、しみじみ日本人なんだな。何回書いてんだろ、この店のことを。ああ、何回でも書かぁ。



きずし、湯豆腐、しゅうまい…燗酒となんと相性のいいこと、何をかいわんや。たかだか二十数年、それも飛び飛びにしか来てないくせに、
もう戦前から通ってる客みたいな心持ちになってくる。



すぐ側の阿倍野斎場で成仏できぬ魑魅魍魎よ、式神たちよ。
「明治屋」になんかあった時にゃ頼みます。
映画ポルターガイストみたいに、この辺一体の地盤、ぐっちょんぐっちょんにしてやって下さい!
なんて書けば、近所の人から怒られるかぁ?

コメント (8)
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トロ専門店 in南方

2007-01-08 23:39:37 | 

         
         鮪の刺身を食いたくなったと
         人間みたいなことを女房が言った
         言われてみるとついぼくも人間めいて
         鮪の刺身を夢みかけるのだが
         死んでもよければ勝手に食えと
         ぼくは腹だちまぎれに言ったのだ
         女房はぷいと横にむいてしまったのだが
         亭主も女房も互いに鮪なのであって
                (「鮪と鰯」部分 山之口獏)

沖縄の詩人、山之口獏さんの詩で、高田渡が歌っていた。
そういえば母の友人に娘獏さんがいて、エキゾ美人で、昔そこの子供たちに「お兄様」とよばれ、どぎまぎした記憶がある。
鮪というと、ふとこの歌を思い出してしまう。

南方にある鮪のトロ専門店「とろ家」。本鮪が貴重だ、獲れなくなるだのと言われてるのに、こんな店ができるとは、世の中どうなってるのだ。

大トロの冷しゃぶ。薄くスライスしたのをさっと熱湯をくぐらせシモフリ状態にしてレタスと共にドレッシングで食べさせる。上等のハムのよう。

トロつくねステーキ・オリジナルソース。早い話がハンバーグ。醤油ベースのソースにぶちゅっと潰した鶏卵の黄身がこってりしてクセになる。
生なのかな、玉ねぎのシャリッとした歯ざわりもよろし。こういうのが全て居酒屋価格なのだから、トロ好きならば笑いが止まらない。

トロのコロッケ 火を通しすぎると勿体ないでしょ~と言われたが、揚げもんで中がぬるいレアはどうかと思う。ここはアッチッチでお願いしたい。

春巻き パリパリ。これもおおよそ予想できる範囲内の味だ。
鮪のとろなんてものはそもそも下品なものだった。江戸時代は捨てていたし、江戸っ子先輩作家に話を聴くと、ねぎま鍋なんてものはドロドロのトロを使う安直な食い物だったといふ。志賀直哉の「小僧の神様」に出てくる屋台の鮨はあれ、黄色く見えるほど脂の乗った鮪だったな。

戦後、脂っこいものが求められるようになり、トロが成り上がってしまった。アプレゲールであり、バブル期に土建屋が寿司屋で「とろ、とろ、とろ」と注文しまくってた鮨種であり、恨みにも似た思いがとろにはある。ま、いいや。

こだわり五貫にぎり。シメはやっぱり鮨、鮪はやはり鮨だ。本鮪の赤身はヘモグロビンのミネラル分を感じる辺りがいい。中トロあたりが一番旨い。メバチの赤味なんぞを醤油漬けにすると、そこいら辺の本鮪とかインドそこのけの旨さである。

どういうわけか南方には他にも鉄火丼専門店があったりして、鮪人気が高い地域のようだ。
「まだまだ鮪安心してていいんですかい?」と訊くと、店主は不敵な笑いを浮かべたので、まず無くなることは無いのだろう。鯨肉だってどこでどうなってるのか、無くなったという話は聴かないもんな。
『とろ家』 南方、天満橋、垂水にもあり。

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モンロースタイルの名手!

2007-01-04 12:01:08 | カントリー


神戸元町ロッコーマンで昨年師走にあったマイク・コンプトンのライブ写真をUPせねば・・・。マイクもいつしかマンドリン弾きとして尊敬を集める一流プレイヤーになった。喜ばしい。Nashville Bluegrass Bandの初来日の際、お手伝いしたのはもう20年以上昔。爺さんに見えるが、まだ50そこそこ。

前半は間に合わなかったが、一人で弾き、歌ったそうな。二部からだったが、じっくりと彼のプレイを味わうにはいい機会だった。ビル・モンロー(Bill Monrow ブルーグラス音楽の創始者です)が始めたブルーグラス・マンドリンの世界で、マイクは、トラディッショナルなモンロースタイルを固持するミュージシャン。初来日時も実に巧かったが、数段大きなプレイヤーになっている気がした。晩年のジョン・ハートフォードと一緒にプレイするようになり、一層この音楽の深淵に触れたのだろうと推察。

下は日本でのモンロースタイルの第一人者秋元慎くんとマイク。
二人とも名匠ギル・クリストのマンドリン。真ん中に鏡を置いたら全くの左右対称(ヘッドのインレイも)。オーバーオールも洒落で合わせている。

末端のマンドリン弾きとしては、モンロースタイルにこだわって弾きたくなるその醍醐味のようなものが解かった気がした。実に気持ちよさそうではないか。マイクの右手のインパクト、その強弱、そして左手の柔らかいタッチの指使い!つまり両手のバランスが絶妙だった。なんかモンロースタイルって、しかつめらしい気がして縁遠かったが、実はブルーグラス音楽の底流にずっと流れているのは、このモンロースタイルのビートなんだということを改めて知らされた。・・・深いね、どうも。
帰り道、「八島食堂東店」に寄ると、K寺さん、H永さん夫妻、A元夫妻などがゴロゴロとぐろ巻いていた。末席に加わり、葱入り玉子焼きで一杯。
いやぁ~マンドリンも捨てがたい魅力がある。

コメント (2)
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