マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

   中華独り舞台・再訪

2006-09-25 12:02:46 | 

再び『一碗水』へ。最初は「秋刀魚の黒酢煮」これは前回も頂いた。
写真は2皿目から、「牛の胃袋と香菜、ピリ辛の和え物」。ハチノスは茹でこぼし、丁寧に下拵えがしてあるので全くクセがない上品な味。数日前に行った時に豚の胃を3,4時間煮ていたのでそれを言うと、「出しましょうか」と出てきた。だからガツ&ガツという頓馬な続きになってしまった。「豚胃袋とセロリのマスタード和え」。
 
さすがに初回のヤラレタ感はなかったが、こういうので紹興酒を飲んでいると最強である。「ホタテの湯引き」は生のホタテをさっと湯をくぐらせて醤油、熱い葱油を上からジュジュッ…とかけたもの。トッピングの一つに花ニラの塩漬けもある。下右のスープのように見えるのは「河内鴨のレバーすり流し清湯仕立て」。カワチガモ?不明を恥じるが初耳。要は合鴨である。鴨とあひるの交配種。河内國松原でそんな名物があったとは知らなんだ。レバーも淡白、丸鶏のスープとよくマッチする。
  
「金針菜(キンシンサイ)と黄ニラ、ツブ貝の炒め物」(写真は4人分)緑に見えるのが金針菜でユリ科植物のつぼみだそうだ。黄ニラもユリ科。香りがよく精がつくから珍重されたのかな。かの国では高級野菜である。シメジ、エリンギ。独特のアミノ酸系の旨みは蝦醤(アミエビの塩漬け)を使用。黄ニラのシャキシャキ、ツブ貝のブツブツした歯応えが心地いい。
右は「加茂茄子、豚肉、子持ち鮎のハンバーグ仕立て」上に咸魚の薄切りを重ね、上湯(金華ハム、鶏、などでとる上質のスープ)を流し込んである。つくね煮のような感じ、淡白な塩も控えめにしたつくねを、咸魚の旨みと上品な上湯で食べさせる力作。
  
さぁ今回、再来の目的がここからの二品。月替わりの料理の中、この二品だけはレギュラーメニューとして時知らずで生き残っている。「黒酢酢豚」は豚肉のみ。ここにチョコレートのようなコクのある甘酢あんがからむ。肩ロースを拍子木に切り、調理時間の短縮を計っている。美味いが個人的にはさらに豚肉をカリッとさせ、内部に火を通した方が好き。茅台酒を所望。53度の強い酒だが、こういうキッツイのがしつこい油や濃い味を洗い流してくれる。
            
「四川麻婆豆腐」。これだけはご飯を添えて乗っけて食べてもらうという。ご飯にかけて丁度いい辛さだ。かつて麻婆豆腐の父陳建民を訪ね倅建一に作ってもらったが、本場四川の麻婆はかなり山椒が入る。現在の流布される麻婆は日本人向きにアレンジしたもの。その時の味に似ている。レンゲを持つ手も止まらないが汗も止まらない。食べながら痩せて行きそうな勢いだ…。南さん、気合入って、中国産花山椒をきかけてくれたので、辛味とえぐみがかなり立った。飯がスースーした。そこをしょっぴくと美味いにちがいない。
           
ひりひりした後に、デザートの「ココナッツミルクの天ぷら」はアッサリして快適。「黒米餅、オレンジで煮たサツマイモ包み」も好評。これはお薄でもいける。
  
ホントに南さん一人でどうなっていくのだろう。これからまだまだ一碗水の料理は変化して行くにちがいない。期待を持って眺めようっと。


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