えーちゃんと呼ばれたい、と口走ったのは、ときの宰相、佐藤栄作。嫌われてましたからな、結構。なんで彼がノーベル平和賞とったんだっけ。訳がわかりません。
世の中に「・・・ちゃん」と呼ばれる店は多いが、こと粉もんに関していうと、顔なじみ、フレンドリーな関係で、時間と共にその街に浸透している大事な街を構成する要素の一つである気がします。
さて過日、神戸の美術館へ。だまし絵展というのを見に。
野菜並べて顔を描いたマルチンボルトに、ルネ・マグリット、エッシャー、ダリ、浮世絵まであり、一緒くたにだまし絵でくくられるのは作者としては心外ではないのかな、と思ったりも。
宙に浮かぶ灯台
帰りは途中下車して、住吉のお好み焼き屋へ。
阪神住吉に完全になじむ、下町お好み焼き屋。
すえちゃんは亡くなったが、娘さん二人が(といっても、もう立派なおば、いや、おねえさんだが…)達者なしゃべくりと元気で切りまわす。
たかだかお好み焼きであるが大阪と神戸とはちがう。ぐちゃぐちゃに混ぜて焼く大阪に対し、広島同様重ねていく神戸式。混沌を味わう大阪と、層になった蓄積を味わう神戸。
貝、すじ、油かす、じゃがいも入り。大貝なんてのが入るのも神戸式。これが風味を加える。
水が一番合うのはわかるが、ここはビール。
なかなかつながりにくく、食べているとポロポロになるのもここの特徴。3種のソースのブレンド。そこに激辛ソースを塗る。
ムチャクチャ美味い!
大阪は何でもかんでもマヨネーズだが、あれは悪しき慣習といえる。
タコ入り焼きそば 地元の人間になって、ここの鉄板にもたれかかり、日長うだうだ飲んで「もう、ええから、アンタ帰り!」と言われてみたい。
決してメシの代わりでなく、おやつなんだよな、お好み焼きって。
美味いまずいだけではない、いろんなことを思い出させてくれるお好み焼き屋である。
すえちゃん 東灘区住吉宮町1
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