マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

06.6.26  トリロー・トレインソング!

2006-06-26 19:36:59 | 音楽
明治33年「鉄道唱歌」は日本初のトレインソングである。なんと66番まであった。そして戦後スピードアップと共に、新たなトレインソングが登場した。それが三木鶏郎率いるトリローグループによる『ボクは特急の機関士で』という歌。湯浅学氏がレコードコレクターズ(92.7月号)にこの歌を、日本のジャンプブルースであるというようなことを書いていらした。鶏郎のヒット曲とルイジョーダンのヒット曲「Choo Choo Ch'Boogie」が似ていることから、Jump Bluesに湯浅氏はすんなり入って行けたと。
まことに卓見、両方を尊敬する私としてはこの附合は実に嬉しきものだった。(いつかやってやるぜ!)

  イントロに鉄道唱歌の一節~
  「十番線から大阪行、特別急行列車、発車いたしまーす!」


       ボクは特急の機関士で  可愛い娘が駅ごとに
       いるけど三分停車では  キッスの暇さえありませぬ
     Ref 東京~京都~大阪  ウウウ…(ハミング)ポッポ~ 

 
       熱海 湯の町恋の町   貫一お宮の昔から
       いとし恋しの二人づれ  闇のトンネル 通りゃんせ
   
 
       右に見えるは富士の山  左に見えるは駿河湾
       仲をとりもつ展望車   沼津食わずの三等車
 
 
       ハモニカ娘は 浜松で  ドレミファソラシド 紅のあと
       これにみとれて浜名湖の ちょいとウナギに 笑われる
    

この後、名古屋、京都、終着駅の大阪へとたどり着くが、歌詞は割愛。停車時間が3分になり、さぞや駅弁売りも慌しくなったことだろう。この辺りから、駅弁売りの姿は減少傾向になり、列車の窓が開かなくなって、その姿は消えた。

歌うは三木鶏郎グループの面々。1950年のコロムビア盤は森繁久弥、丹下キヨ子(映画「どですかでん」の伴淳演じる島さんの女房)、三木鶏郎となっているが、トリローグループの河合坊茶、小野田勇(後年、脚本家に)、千葉信男、三木のり平なども入っているはずだ。(森繁さん以外、写真にいます。解りますか?)別テイクで榎本健一盤もあり、中村メイ子、楠トシエ、古賀さと子らも加わっているはず。

この年、東京~大阪間に「つばめ」が走った。所要時間8時間!食堂車があり、ちょっとしたホテル並みのサービスが行われていたんだぞ。今となってみれば、8時間という時間と距離感があった方が、適当に不便で、東西のちがいがあってそれなりに愉しかっただろうと思う。速いばかりが能ぢゃない。
コメント (2)
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