
午前7時。ここ数日に比べれば僅かに凌ぎやすい感じはしたけれども、それでも堂内の気温は2℃。凛とした空気のなか、檀家さまのご参詣も戴いて「お大師さま」の御影供を勤修した。(*御影とは絵画や、御尊像の肖像。)
行法については先日の日替わりブログで書いたけれど、今朝の行法内容は「大師法」の御次第により、供養の修法と般若心経秘鍵をお唱えし、新型コロナ感染症の収束や、様々な国難を乗り越えられるように心を込めた。(*般若心経秘鍵は、お大師さまが密教の観点から独自に般若心経を解釈された一大御文章。)
しかし一人の祈りの力は微々たるもので、寺や地域の周辺で何らかの形で神秘は生じているかも知れないけれど、国難を根本から収束させる術は、国家の支援のもと、天地の神々や諸仏の御加護が得られるような法会を営まなければならないと思う。
話題を変える。21日の未明、JNNドキュメンタリー「ザ・フォーカス」(毎月第1・第3日曜深夜放送)という番組があった。タイトルは「震災10年福島 ~非日常を撮り続けて~」制作:TBS
これは、民法公式テレビポータブル「TVer(ティーバー)」というネットで無料配信されているので是非視聴されたい。
勝福寺がかつて、ジャズピアニストの小曽根真さんと、ジャズベーシストの中村健吾さんをお迎えした際に、TBSの「NEWS23」で取り上げて下さり、その時お世話になったディレクターさんが今回のザ・フォーカスを担当されている。番組構成が物凄く深くて、恐らく多くの方の心を揺さぶることだろう。
2011年3月11日に起こった東日本大震災。多くの地域で尊い生命が奪われ、被害の甚大さも桁違いだった。そして、絶対あってはならないし、あってほしくなかった福島の原発事故。
あの日の出来事から、時は流れ10年を迎えようとしている。未だにGikoohの脳裏から映像が消去されることはないけれど、一方で知らないことも多く、現実を垣間見た気がして、心が揺さぶられた。
この番組の特徴は被写体の描写が実にリアルで、強烈なメッセージ性を持っている。
新型コロナウィルス感染症への対応もしかり、原発がかつて次々と誘致・建設された背景もしかり、岡山県においては水島コンビナートの誘致・建設もしかり、自然災害への対応もしかり、政府や各知事の初動が後々に国民に莫大な影響を及ぼすことになるから、先々のことをよく考えて、失敗を正当化しないで欲しいと切に願う。
ところで、今日は「冬至」。、浴槽にゆずを浮かべて、無病息災を祈った。
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