例年ならば、全国の人々の多くは何らかの計画を立てて、有意義なお盆を過ごしていたのではなかろうか。しかし、今年のお盆は新型コロナウイルスに加え秋雨前線の影響まで受けて、日常が奪われた方も大勢いらっしゃる。もう何とも心苦しいが、衷心よりお見舞い申し上げたい。
わが町総社市久代地域においても、昨日は前線に伴う避難指示が発令された。勝福寺も土砂災害の危険区域だけれども、届出避難所になっているので昨夕は受け入れの準備をした。お蔭で大きな被害は出ず、避難してこられる人はいなかった。現在は静かな境内になっている。
しかし、昨日の夜9時過ぎは、大気が不安定になってくるのを体感していたので、法衣に着替えて本堂に籠った。御祈祷の際にGikoohは内容を組み立てて臨むのだが、今回の主軸はお大師さまの一大御文章である「般若心経秘鍵」を読誦しながら、分厚い雨雲に語りかけるように、上空に線状降水帯が発生せぬように祈った。恐らく全国の真言宗の寺院においても祈りの誠が捧げられていることを信じたい。加持と祈祷は真言行者の根幹だから。
間もなく波乱だったお盆が過ぎようとしている。勝福寺のことを言えば、お盆の棚経を無事に終えることが出来、檀家の皆様方には感謝の意を表したい。
明日からお盆が明けるけれど、新型コロナに十分注意して慎重に過ごしたい。皆様におかれましても、「一寸先は闇」であることを心に留め置き生活されたい。Gikoohは次の天変地異に備えて、また拝みたいと思う。