勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

お彼岸の1週間

2020-09-24 16:19:05 | Weblog
3日ぶりの日替わり。檀務も所用も少し落ち着いた間にGikooh自身も充電出来たので、また頑張ろう。

さて、彼岸も25日に明ける。「彼岸」とは向こう岸の意味で、覚り、涅槃など静寂な世界をいう。彼岸に対して迷いの此方の世界を「此岸」という。貪・瞋・痴の三毒や煩悩に喘ぐ娑婆の世界だ。お釈迦さまは、この世に生を受けたすべての人々が此岸から彼岸に到ることが理想とされて、「六波羅蜜」という6つの修行方法をお説きになられている。

般若心経のなかに「波羅蜜」という言葉が何度も出てくるが、波羅蜜は梵語でパーラミターといい、これを訳せば「到彼岸」や「波羅蜜多」となる。今日は、波羅蜜、到彼岸する為に6つの修行方法を書きたい。既にご存知の方も初めての方も、知識として知ることよりも、実践出来ることのほうが大切だから、ご参考頂ければ有難い。

◎六波羅蜜
1、布施(ふ せ)… 施しをする。
2、持戒(じかい)… 戒律を持すること。十善戒なども。
3、忍辱(にんにく)… 堪え忍ぶ。
4、精進(しょうじん)… 努力を続けること。 
5、禅定(ぜんじょう)… 身心を、精神を統一させること、
6、智慧(ちえ)… 真実を観ること。

どれも、表面的には簡単に感じられるかも知れない。けれども、1つ1つの内容は容易ではなくて、日頃の考え方や思いの高低で行動がまったく異なってくる。

彼岸の1週間は、ご先祖供養はもちろんのこと、仏道の実践週間として、現世・未来に福徳を齎す善根功徳の修行を積む機縁になる期間であって欲しいと願う。
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