勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

沈香

2010-01-02 22:38:19 | Weblog
朝から来客の続いた1日になった。その合間は、お正月気分をゆっくりと楽しんだ。

写真は本堂の大壇(祭壇)上に置かれてある香炉、火舎という。毎朝、上質な御香をここで献香して諸々の修法をしている。抹香で火道を作り、その上に沈香を置いてしばらくすると、「ジュヮー」と樹脂が滲み出て至極の香りが堂内に立つ。

近年、気品ある沈香が激減し、香木の老舗ですら最高ランクに位置する香木の輸入が難しくなっているという。最高を求めなければ、まだまだ市場で容易に求めることが可能だが、香りの保証はない。特に最近では、香木が地中に埋まり熟成する以前に製品化してしまう時代だから、確かな勘と経験が求められるのだ。

Gikoohはジャワ島周辺で採れる香木(沈香)の香りが気に入っている。沈香や白檀は毎日使う物だから、最高ランクまでは使えないにしても、勝福寺の出来得る範囲内で良い沈香を焚いている。お香は仏様やご先祖様のご馳走というから、住職の心掛けは大事だと思う。

現在焚いている沈香は、先月12月に京都へ行った際に入手してきた物で、これがGikoohの予想を上回るお気に入りとなっている。いつか機会があれば、勝福寺を会場にして「お香を嗜む会」を開催したいと考えている。
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