遅いことは猫でもやる

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なんだかなあ

2015-10-04 14:43:34 | 


百田尚樹「大放言」新潮新書 2015年8月刊

何かと話題になる百田尚樹の、言ってみれば自身の放言についての言い訳書。(そうではない項目もあるが)とはいえかなり本音で書いている。論旨がわかりやすく一種痛快である。9項目にわかれた主張について、私は5項目については同感であるが、後の4項目については少し意見を事にする。
◯なんでも「コスパ」で考えるな。◯地方議員はボランティアでやれ◯日本は韓国に謝罪せよ(これは逆説的皮肉で綴られている)◯刑法を変えろ◯図書館は新刊本を(一年間)入れるな△原爆慰霊碑の碑文を書き直せ△少数意見はどこまでか△本当に格差社会なのか△炎上発言の真意。特に最後の項目では、言い訳に聞こえる。プライベートな場面の発言を聞きとがめられたというが、(沖縄新報、タイムズの2紙は潰さなあかん、という発言)冗談ならはっきり冗談といえばいいのだが、冗談というより本音だととられるのは、公的な立場についている者にとっては、配慮が少し足りなかったのでは?

思慮深く、哲学的な深みには欠けるが一種言いたい放題の爽快感はある。であるからして、どうしても私にはこれでいいのかなあと思われることが4項目にわたってあった。そういう意味では格好の議論書といっていいのではないか。