見沼田んぼ福祉農園では農村景観・自然環境再生パイロット事業を
2009年・2010年にわたり実施してきた。
農村景観・自然環境保全再生パイロット事業とは?
【事業の目的】
人の心にやすらぎを与える農村景観を維持するため
1)農村特有の良好な景観形成の促進、
2)農村の豊かな自然環境の保全再生の推進、
に向けて、地域密着で活動するNPO等を支援すること。
【担当省庁・部局】 :農林水産省農村振興局整備部農地資源課
土壌分析の目的
「見沼田圃公有地化推進事業」の10年間の成果を検証し、
有効な保全・活用策と持続可能性を検討すること。
■2009年度調査
「福祉農園の土作りの成果と課題」
「見沼田んぼ福祉農園」周辺 55検体
農地 :34
非農地 :21
■2010年度調査
「土地利用の違いと土壌組成の関係性」
「見沼田んぼ」全域 112検体
農地 (公有地) :107
斜面林(台地部) :3
河川敷 :2
土壌調査のまとめ
化学肥料を用いず、
馬糞・剪定材など堆肥を用いた福祉農園の10年の土作りの成果、極めて顕著。
福祉農園は、
公有地の景観保全のみならず、農地の生産力を再生し、新たな価値を生産。
除草・景観作物の管理は、
景観維持に有効でも、
農地の保全・活用としては、低いレベルにある。
地力回復には、10年スケールでの継続的な実践が不可欠である。
“相互連動性”の視点から 「保全」と「活用」を問う!
見沼は「酸性土壌」
見沼の土壌に対する先入観がある。
帰化植物が生い茂る荒廃地化が広がる見沼田んぼ。
【前提】セイタカアワダチソウ等の帰化植物は、
アルカリ性、富栄養の土壌の場所に広がる。
セイタカアワダチソウ(帰化植物) |
【仮説】河川敷や公有地に放置された建築残土のセメント、
コンクリからアルカリが容脱。 ⇒見沼田圃のアルカリ化が進行!
帰化植物の駆逐は、
除草(事後対応)でなく土作り・物質循環の視点から問い直す!
見沼田んぼ福祉農園通信