金沢大学角間キャンパスの創立五十周年館「角間の里」横に湧き水があり、池になっています。モリアオガエルがゲロゲロと勢いよく鳴いていると思ったら、産卵の季節なんですね。けさ(9日)大きな卵を木の枝にぶら提げるようにして産み付けてありました。直径20㌢以上はあるでしょうか。じっとみつめていると、人の心臓にも見え、気のせいか生命の鼓動がかすかに聞こえたようにも感じられました。
昨夜(8日)、金沢大学教授(自然計測応用センター)の中村浩二教授が朝日新聞金沢総局で「里山に学ぶ~金沢大学の実践から~」というテーマで講演しました。以下は要約です。「里山(さとやま)」という言葉は割りと新しく、岩波書店の「広辞苑」で登場したのは1998年の第5版でした。むしろ、「奥山(おくやま)」という言葉の方が古いようです。これは、ひとえに注目度の違いです。奥山は原生的な森であるのに対し、里山はどこにでもある農山村です。ようするに有難味のない風景なのです。その里山が俄然注目を集めたのは、去年、西日本を中心に起きた「クマ騒動」でした。新聞紙面に「里山にクマ出没」「里山になぜクマが」などと見出しが躍りました。里山と奥山の区別がつかないほど里山が荒れ、クマ自身がその領域の見分けがつかず、里山に迷い込んでくるのです。これを人災と見るか、害獣の侵入と理解するかは人間の感性の問題なのかもしれません。
里山がなぜ荒れるのかー。講演会が終了して、講師と聞き手を交えた意見交換がありました。林業として農業として成り立たない、つまり里山に住むことの経済効果が得られない、だから過疎化する、というのは誰もが理解することだと思います。ところが、ヨーロッパ、特にドイツでは「自然療法士」というセラピストがいて、里山をフィールドとした山野草の摘み取りから摂取、森林浴の効果的なノウハウを指導しています。医療分野での里山の利用価値は十分にあるのです。また、子供たちへの教育の場としての里山活用法も紹介されました。
昨夜はサッカー・ワールドカップ・ドイツ大会アジア最終予選「日本VS北朝鮮戦」がバンコクであり、講演と同じ時間帯にテレビ中継(関東地区の視聴率43.4%・ビデオリサーチ調べ)されました。日本がバーレーン戦(6月3日)に勝って、W杯出場の可能性が出た段階で、講演に人は集まるのだろうかと心配していました。ところが、定員50人のセミナールームは満杯でした。こんなに里山に対する関心度が高いのか、と驚いたくらいです。これもクマ騒動が一石を投じてくれたお蔭でしょうか。
⇒9日(木)午後・金沢の天気 晴れ
昨夜(8日)、金沢大学教授(自然計測応用センター)の中村浩二教授が朝日新聞金沢総局で「里山に学ぶ~金沢大学の実践から~」というテーマで講演しました。以下は要約です。「里山(さとやま)」という言葉は割りと新しく、岩波書店の「広辞苑」で登場したのは1998年の第5版でした。むしろ、「奥山(おくやま)」という言葉の方が古いようです。これは、ひとえに注目度の違いです。奥山は原生的な森であるのに対し、里山はどこにでもある農山村です。ようするに有難味のない風景なのです。その里山が俄然注目を集めたのは、去年、西日本を中心に起きた「クマ騒動」でした。新聞紙面に「里山にクマ出没」「里山になぜクマが」などと見出しが躍りました。里山と奥山の区別がつかないほど里山が荒れ、クマ自身がその領域の見分けがつかず、里山に迷い込んでくるのです。これを人災と見るか、害獣の侵入と理解するかは人間の感性の問題なのかもしれません。
里山がなぜ荒れるのかー。講演会が終了して、講師と聞き手を交えた意見交換がありました。林業として農業として成り立たない、つまり里山に住むことの経済効果が得られない、だから過疎化する、というのは誰もが理解することだと思います。ところが、ヨーロッパ、特にドイツでは「自然療法士」というセラピストがいて、里山をフィールドとした山野草の摘み取りから摂取、森林浴の効果的なノウハウを指導しています。医療分野での里山の利用価値は十分にあるのです。また、子供たちへの教育の場としての里山活用法も紹介されました。
昨夜はサッカー・ワールドカップ・ドイツ大会アジア最終予選「日本VS北朝鮮戦」がバンコクであり、講演と同じ時間帯にテレビ中継(関東地区の視聴率43.4%・ビデオリサーチ調べ)されました。日本がバーレーン戦(6月3日)に勝って、W杯出場の可能性が出た段階で、講演に人は集まるのだろうかと心配していました。ところが、定員50人のセミナールームは満杯でした。こんなに里山に対する関心度が高いのか、と驚いたくらいです。これもクマ騒動が一石を投じてくれたお蔭でしょうか。
⇒9日(木)午後・金沢の天気 晴れ