正直は、みていて気持ちがいい。タテマエの言い方、一応説明できている格好にはなっているが、真相は誰にもバレてしまっている言い方は、実に気持ちが悪い。
出世が一番という価値観ならば、自分の人事権を持っている「モノ」を主人として、気に入られるように尽力する、それが当然だと思っているのだろう。
だが、事実は、人間の感情に影響を与える。表情に現れるのではないだろうか。本当に正しいことを話すのではなく、作為があったりすれば、それが表情にあらわれる。
感情を押し殺して、ものをいえば、そのような表情になる。人を馬鹿にしたり、眼中にないとすれば、そんな態度となる。
うそかそうでないか、見る目があれば、たちどころにバレバレとなる。そのようになっているのではないか。人間社会の実態は、実はシンプルであり、見ている人には、すべてお見通しの世界ではないだろうか。恥ずかしい生き方は、しないようにしたいものだ。
正直に、真っ当に話をしている人の話は、聞いていて心地よい。心地のよくない話ばかり聞かされると、特にそう思う。元文科省事務次官の前川さんの話は、まさに、心地よい。表情、声、これが正直な人の見事なサンプルである。