今場所は、稀勢の里の進境著しく、白鵬戦までは完璧であった。精神的な落ち着きが見られた。だが、負けてしまった。白鵬の気迫、技術、運動神経、いろんな要素で、まだ及ばないということだろう。
運動神経の素晴らしさは、白鵬の場合は、天性的なものがあるかもしれない。稀勢の里はどう対抗すればいいのだろうか。下半身の徹底的な鍛えと、柔らかさが必要だと思う。少し、体型的に下半身の脆さがあるのではないか。精神的には、なにかを把握した安定感がある。これは、白鵬にはまだないとみる。
であれば、あとは、純粋に作戦面と、体力面である。相撲が遅い、早いというのは、勝機を逃さない、相手を崩す戦術もあるが、いかなる状況にも対応できる順応性が求められる。感としては、もっとも大事なのは、下半身の強化、次に戦法の研究である。力学的な研究もいるだろう。
精神面について、さらなる境地に至れば、これもまた、力になる。実力が完全に劣るとは思えないが、現状はっきりと差がある。だが、その実力はもっとのばせる。その可能性はある。是非伯仲の世界を実現してほしい。