空をみながら

 地球規模、宇宙規模で考える。死角のない視野の獲得。憲法9条を守ろう。平和のための最高の武器だと思う。

建造物と人間

2012年02月26日 09時24分19秒 | 思考試行

仕事というのは、一瞬にして済むものは、少ない。大抵は、長年の習練が必要であったり、技をみがいて、あるいは、試行錯誤をくりかえしながら、完成をめざしていく。

ヨーロッパの重厚な石造りの建造物や、彫刻などの美術品をみると、特にそのような人間の努力の積み重ねに思いをいたすことになる。ただ、そのなかにいる人間となると、黙って威厳を持った態度でいれば、それらしく見えているとしても、内実は、これらの造形物の水準に、伴わないように思えてしまう。

権威であるとか、衣服であるとか、いろいろ飾り立てても、揺れ動く頼りなさは、蔽うべくもない。仕事の成果は、かくも生身の人間の実態を、明かにし、暴き立てる。感心するよりほかないではないか。

人間をふくめて、自然というのは、まさにあるべくしてあるように見える。人間の営みによるキズを加えながらも、大きな法則のままに、推移していく自然。

舞台となる膨大な時間のなかで、人間の認識世界は広がり、その終末までの見通しまで、たてている。浅薄な科学知識であってもその確からしさは、理解する。そのなかで、今をどう生きるのか。われわれの世界のなかで、個としての認識世界を広げて、生きる喜びの発見のための仕事ができないものか。