doironが水泳を憶えたのは、
近所にある小さなプールだった。
そこのプールは6コースもあるのに
一人で泳いでいるということも
珍しくないほどいつもすいていた。
その時代は
かなりさかのぼって、
トライアスロンに出たいと
思い始めた昭和の終わりころのことだ。
なぜ急に思い出しているのかというと、
当時、そのプールの受付をしていた
I坂さんという女性から
先日珍しくメールがあったからだ。
彼女は今、doironの地元の小学校で
障がい者児童の付き添いの仕事をしているそうで、
その小学校のマラソン大会が、
doironがいつも散歩をしている公園で
今日行われるというメールをいただいたので、
応援に行ってきたのです。
行くと、いつもは高齢者が歩いているだけの
ひっそりした公園と全く様子が違っていた。
懸命に走る大勢の子どもたちと
賑やかに応援している父兄の皆さんで、
公園は活気に満ちていたのだ。
寒い中、汗まみれで走っている子どもというのは
見ているだけで心が弾んでくるもんやね。
カメラを構えていると、
遠くからI坂さんが見つけてくれた。
担当の児童のレースは次のスタートだという。
カメラを連射モードにして
コース脇で構えていると、
来ました来ました。
生徒と仲良く手をつないで走ってきた。
カメラを構えていると
その子が「doironさーん」と
叫びながら走ってくるではないですか。
I坂さんが仕込んでいたのだろう。
こちらも懸命に手を振りつつ、
写真を一杯撮りました。
I坂さんは「意外に早い~」と息を弾ませている。
彼女は昔、トライアスロンにも出たことのある人なんだが、
運動をやめて20年以上経つだけあって、
普通の人になってましたねえ。
でも楽しそうに走っている生徒のその姿は
とってもひたむきで、
彼女はきっとそんな児童に
元気をもらっているんだろうなあと思いました。
レースは三周回するので、
途中アングルを変えて
何か所かで撮影し、
最後はゴールに迎えに行ってやりました。
ゴールした生徒に
思いっきりハイタッチしてやろうと思ったのですが、
ゴールで真っ先にその子に駆け寄ったのは母親でした。
嬉しそうに抱きしめたりしていたので、
こちらは入る余地もなかったな。
きっと今日のゴールはその子にとっては、
忘れられないゴールになったでしょうねえ。
うれしそうな顔を見ながら、
来てよかったとつくづく思いました。
その学年は4年生で、
男子の後に女子の部がスタートした。
こちらは頑張って写真を撮ることもなく、
じっくり観戦させていただいたのだが、
トップは驚くほど速かった。
距離は1500mでトップタイムはなんと5分40秒。
キロ4分よりも十秒以上早いのには驚きました。
最初は連絡もいただいたことだし、
顔見せに行くかと思いながら
現地に行って観戦していたのですが、
どのレースもよかったし、
特に高学年になるにつれ
それはそれは見ごたえにある
レースになっていったのでした。
寒さも忘れて、すっかり見入ってしまいました。
I坂さん、お疲れ様でした。
久しぶりに、ウインドブレーカーの姿を拝見しました。
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