これまで蕎麦打ちから始まり、
うどん、ピザ、ドブロクといろんな食べ物を作ってきた。
まあ、どれも買う方が安くつくのはわかっているのだが、
普段口に入れているものが、
どんな行程を経て作られるものなのか、
それを知ることは大切なことのように思うのだ。
そこには先人の知恵があり、
大げさに言えば人類の歴史もある。
とまあ、そんなたいそうなものでなくて、
子どもがプラモデル作りをするのに
似たような感覚で
今回挑戦してみたのは、
いただいた梅味噌で冷奴を食べた時に思いついた
豆腐作り
手作り梅味噌を手作り豆腐にかけてみよう
という発想からの挑戦だった。
豆腐作りと言えば本来は
大豆を砕いて煮て豆乳とおからに絞り分けて
といった作業が必要なのだが、
最初からそれではハードルがあまりにも高すぎる。
そこで今回は、まず豆乳からの豆腐作りに挑戦してみたのだ。
これは実に簡単であった。
豆乳を丼鉢にドボドボと入れ、
そこに「にがり」を投入して混ぜ、加熱するだけでよい。
ただ、問題は豆乳に対するにがりの量や加熱時間。
調べればわかるのだろうが、
その時点では何もかもわからないことだらけだし、
果たして手作りで
どこまでのクオリティのものができるのかも未知であった。
さてどうしたものかと考えている時、
たまたま行ったコストコで
セットになっている商品を見つけた。
値段も手ごろだし、それぞれの分量や
手作り感覚を学ぶこともできるだろうと思い、
それを使うことにした。
とりあえずガンダムの精密プラモに挑戦する前に、
雑誌の付録で試してみるみたいな感じだ。
こういう容器に入った豆乳に、
こういうにがりを投入することになっている。
注意すべきなのは、
にがりを入れて撹拌するときに
あまり泡立たないようにすることぐらいである。
この製品の場合、
豆乳300gに投入するにがりの量は10ml。
にがりの成分の濃度によるので、
本格的に作る前には
もう少し厳密に調べておく必要があるかも。
静かに、しかし均一に混ざるように
丁寧によく混ぜて、
それを電子レンジで加熱する。
そのため、もちろん容器は耐熱容器でなければならない。
ラップをして500Wで
2分30秒加熱とあるのでその通りに設定。
「チン」後もそのままレンジ内にしばらく放置し
余熱を加えて、出来上がったのがこれ。
容器と接している部分に熱がよく加わっているので、
縁の部分が固くかたまっているように見える。
そしてここから少しオプションで考えたのが、
よく洗った使用済みの牛乳パックを
半分くらいに切って、そこへ加熱後の製品を入れてみた。
やはりどうせなら
四角い豆腐が食べたいじゃないですか。
そしてその上から同じく牛乳パックの底を
丁度良い大きさに切ったものを
落としぶたにして入れ、
水の入ったコップの重しを乗せる。
これは水分をできるだけ除くための作業である。
それを、そのまま冷蔵庫で半日以上冷やして、
水を切り出来上がったのがこれ。
醤油、ポン酢、梅味噌でいただきました。
固さは少し柔らかめ目ではあるものの、
口当たりは実になめらか。
味の方はというと、
説明書にお好みに応じて
オリゴ糖などをお入れくださいとあったところ、
何も入れなかったので、さっぱりしたものであった。
でも豆腐本来の味がよくわかるように、
トッピングとしてはポン酢が一番いいようです。
こうして、まずは豆腐の試作も成功したところで、
doironキッチン恒例、
造った豆腐に名前を付けることにした。
スーパーで見ていると、
「男前豆腐」や「風に吹かれて・・・」
など奇抜なものも多い。
そこで考えたのが、試作品でとりあえず
「豆腐」と呼ばれるようなものになってほしい、
という製作時の気持ちを反映してつけた名前が
「豆腐へ行きたい」
とまあとりあえず概略はわかったので、
今度は機を見て大豆からの
豆腐作りに挑戦してみようと思っている。
いや、畑で大豆づくりからでもいいかもしれない。
道のりは遠いが「豆腐へいきたい」
の名にふさわしい食品になりそうだ。
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