雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

魔法飛行

2010-12-02 22:24:35 | 

加納朋子著"魔法飛行"を読みました。
前に読んだ"ななつのこ"の続編です。
大学生の駒子が小説を書いてみたらと勧められて書きます。
身近で起こった不思議な出来事を書いて瀬尾さんへ送ります。
瀬尾さんに送った駒子の小説、瀬尾さんから送られてきた
その感想となぞ解き、そして誰だかわからない人から
送られてくる、あたかも駒子の話を読んだかのような
不思議な手紙の三つの文章が一つの短編になったものの
連作です。

一、秋、りん、りん、りん
大学で風変わりな女の子に出会います。
教室の前の席に座りました。次の授業でも同じように
前の席です。出席簿が回ってきます。
その女の子の名前はその都度違ったものが書かれています。
学食へいっしょにいこうと誘われいきますが不可解な
行動をします。

二、クロス・ロード
十字路で交通事故で小さな男の子が亡くなります。
お父さんは画家で、逃げた犯人を捜していますが
見つかりません。
事故があった場所の近くの壁に男の子の絵を描いて
どこかへ去ります。
その男の子の絵が段々と骸骨の絵に変っていきます。

三、魔法飛行
学園祭での出来事です。
近所の子供達がやってきます。
U・F・Oを信じている人やテレパシーの話などが
でてきます。

四、ハロー、エンディバー
前の三つの話がなんかしっくりこない、中途半端だなぁと
いう感じがしていました。
最後にきてそれがすべて合わさって一気に噛み合って
すっきりと一本のすじが通りました。

こういう種類の話は結構あります。
最後にびっくりさせようという気持ちはわかりますが
私はこういうタイプの話はあまり好きではありません。
そうか!と満足するより、なあんだ繋がっていたのかと、
うまく言えないのですが不満感が残るのです。