雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

ステップファーザー・ステップ

2008-12-23 20:00:00 | 
宮部みゆき著"ステップファーザー・ステップ"
を読みました。
宮部さんの本は読みにくそうで敬遠していました。
本を選ぶのに何で選ぶかといったら題名、表紙の
デザイン、活字の大きさ、フォント、それに
裏表紙のあらすじです。
なんでだかは自分でもわかりませんが宮部さんの
本は避けていました。
この本は図書館で借りました。

あれっと思う軽さでさらっと読めます。
7編の短編集です。
お父さんとお母さんが同時にそれぞれ駆け落ちして
置き去りにされた中学生の双子の男の子達と、
その隣の家に泥棒に入ろうとして雷に打たれて
屋根から落っこちて怪我をした所を助けられた
泥棒との物語です。
泥棒を助けた代わりに泥棒で稼いだお金を分けて
くれという中学生です。
こう書いてしまうとみんな悪い奴という感じに
なってしまいますが、読んでいるとそんな生活も
あるかなと思わせてしまいます。
双子達はこの泥棒をお父さんと呼んで擬似家族と
して振舞います。いっしょに住んでいるわけでは
ありませんが、何かが起これば助けを求め、
求められれば何で、と言いながらも駆けつける
関係となります。
いつか本当のお父さん、お母さんが帰ってきて
関係が崩れた時のさみしさを想像して距離を
置こうとする泥棒さん。
この本ではお父さん、お母さんは戻ってこないで
その時がきたらその時に考えようみたいに
終わっています。