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紫式部の実がたわわなので・・・「源氏物語」に想いを馳せました

 初冬になってきた野山での紅葉はどうなったのでしょう

いまはすっかり紅葉し、もう葉が散りはじめているかもしれません

先月初め、榛名山麓に紅葉を見に行った折、紫式部(=熊葛(くまつづら)科)の実が生っているのを見つけました

この時はまだ葉に青みがあり、ようやく黄葉が始まりはじめていました

紫色になった果実が葉腋から散房花序に沢山生らせていました

紫式部は山地に自生する落葉低木で、樹高は、2~3mに成長し、6月から7月にかけて、淡紫色の小さな花を咲かせ、秋には紫色の果実を付けます

紫色の実の清楚な美しさを、平安朝の才媛・紫式部と重ねて、名付けられたと言われています・・・尚紫色の実を沢山つけることから「紫重実、紫敷き実(むらさきしきみ)」と呼ばれていたものが「式部」に連想転嫁したという説もあります

そんなところからいかにも古典文学に登場すると思われますが、源氏物語をはじめ、王朝文学には植物名としての記述はないのだそうです

 

「紫式部(むらさきしきぶ、生没年不詳)」は、平安時代中期の女性作家でもあり、歌人でもあります

『源氏物語』の作者と考えられ、中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人にされています

『小倉百人一首』にも選歌されており、その歌は 「めぐりあひて  見しやそれとも  わかぬまに  雲がくれにし 夜半の月かな」 です

『源氏物語』は、平安時代中期に成立した「世界最古の長篇小説」といわれています

文献初出ははっきりわかってはいませんが、長保3年(1001年)といわれています

通常54帖からなるとされ、写本・版本により多少の違いはあるものの、おおむね100万文字・22万文節、400字詰め原稿用紙で約2400枚に及ぶ超大作です

登場人物約500名余り、70年余りの出来事が描かれた長編もので、800首弱の和歌を含む典型的な王朝物語です

紫式部の実の紫が、王朝の恋の物語の色合いです

紫式部によく似た小紫は、 紫式部を小さくしたものです

下の画像は、早朝ウォーキングで見つけた小紫です

小紫は、紫式部に比べてやや小型(背が低い)で、実も小さめです

果実のつき方もちがって枝に沿って びっしりかたまるようにつきます

紫式部は花が6~7月なのに、11月5日の誕生花です

きっと実がきれいなのが、その理由かもしれません

尚、紫式部の花言葉は、 「 上品 」  です

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