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秋の花リンドウは、歌や句に、とっても似合ってます

先日榛名山麓に紅葉探索に行っての帰り、途中の山野草園に立ち寄りしてきました

訪れる人が少ないせいか、あまり整備されておらず、植えられた花々もやや少なくちょっと荒れた感じの山野草園ですが、私には野生色溢れて見えかえって良かったです

花らしい花がない中、唯一リンドウの花が咲いていました

 リンドウ(竜胆)とは、リンドウ科リンドウ属の多年生植物で、1変種をさすことが多いのですが、近縁の他品種や他種を含む総称名のこともあります

古くはえやみぐさ(疫病草、)とも呼ばれたそうです

湿った野山に自生し、花期は秋です草丈は50cm程で、葉は細長く対生についています

花は晴天の時だけ開き、ラッパ型で筒形をしきれいな紫色(➝白やピンク色もある)で、茎の先に上向きにいくつも咲かせます

花は雨や曇りの日は閉じたままで、日光を受けると開き、 夜には閉じます

秋の代表花といわれるほど、リンドウの花は秋に似合っています

このため、短歌や俳句に沢山リンドウは詠みこまれています


 今日は私の好きな歌人、俳人が詠んだ歌、句を紹介し、秋を味わう事にしました

  露霜に 色のさびたる 紫の 竜胆の花よ  われ思多し          (左千夫)

  赤城根の 秋の木の間に りんどうは 紫にして  実をはらみたり    (土屋文明)

  りんだうは 実をもちながら  紫の  いよいよ深く  草に交れり     (土屋文明)

  霜ふれば 霜に枯れゆく 山の上に 濃き紫の  りんだうの花       (土屋文明)

  つづらをり はるけき山路 登るとて 路に見てゆく  りんだうの花     (牧水)

  谷寒み 紅葉すがれし 岩が根に  色深みたる  竜胆の花        (赤彦)

  岩が根に 早旦ありける  霜とけて 紫深し  りんだうの花         (赤彦)

  石ばしる 水のかかりの 音立てて 紫冷やき  竜胆のはな        (白秋)

  りんだうの 匂へる山に 入りにけり 二たびを来む 吾ならなくに      茂吉

   竜胆や  風落ち来る    空深し        (龍之介)

   山の声  しきりに迫る   花竜胆        (亞浪)

   山ふところの  ことしもここに  竜胆の花    (山頭火)

   かたはらに 竜胆濃ゆき   清水かな      (風生)

   野に出でて 龍胆愛でし   けふも暮れぬ   (誓子)

沢山詠われていますが、どれも秋がよく味わえます

群生せず、一本ずつ咲く花姿のリンドウの花言葉は、 「 悲しんでいるあなたを愛する 」  です

 

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