ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[11月16日(金)~18日(日)]

2012-11-20 20:12:53 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 この1週間は映画館に足を運ばずじまい。今ひとつ、いやそれ以上に観たいという気を起こさせる映画が見当たらないというのが大きな理由。
 もう1つの理由は、やっぱり本がおもしろい。川上未映子「ヘヴン」はちょっと期待しすぎたこともあって今ひとつでしたが、パチガルビ「ねじまき少女」は上巻の半分くらいまで読み進んでにわかにその世界に没入。久々の韓国語本、昨年のベストセラー小説鄭裕靜(チョン・ユジョン)「7년의 밤(7年の夜)」も、成長小説であり純文学である以前にミステリー小説なので、読み進むのが苦になりません。(←スラスラ読める、ということでは全然ない。) 韓国小説といえば、具孝書(ク・ヒョソ)「長崎パパ」(クオン)も少しミステリーの味があって、意外と(?)興味深く読めました。(コチラはスイスイ、翻訳書で。)

 今後期待の映画は、と見てみると、さしあたっては「人生の特等席」「ミロクローゼ」あたり。韓国映画では、「プンサンケ」「高地戦」レベルを期待するとなると、12月22日公開の「拝啓、愛しています」まで待つかねー。「王になった男」は来年2月16日か。<シネマコリア>
http://cinemakorea.org/korean_movie/schedule/schedule.htm
には他にもいろいろ載ってますが・・・。今上映中のホン・サンスは悪くはないけど、どれも金太郎飴みたいで、まったりしすぎだし、「リターン・トゥ・ベース」とかは最初からパス。あ、12月3日に韓国文化院で「未熟な犯罪者」の特別上映会がありますね。東京映画祭で観られなかったので、これはぜひ行かなくては・・・。※申込は→コチラ。締切は11月25日ですよ。

          ★★★ Daumの人気順位(11月20日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①Mac Korea(韓国)  9.7(111)
②SEARCHING FOR SUGAR MAN  9.5(73)
③MBの思い出(韓国)  9.4(552)
④おおかみこどもの雨と雪(日本)  9.1(249)
⑤ファースト・ポジション  9.1(23)
⑥バービー(韓国)  9.1(28)
⑦ピエタ(韓国)  8.8(1603)
⑧私が殺人犯だ(韓国)  8.8(1206)
⑨オオカミ少年(韓国)  8.7(2668)
⑩テイク・ディス・ワルツ  8.5(69)\t

 今回も新登場の作品はありません。。

【専門家による順位】

①おおかみこどもの雨と雪(日本)  8.1(6)
②007 スカイフォール  8.0(7)
③ミッドナイト・イン・パリ  7.8(7)
④シュガーマン 奇跡に愛された男  7.7(4)
⑤二つの扉(韓国)  7.6(6)
⑥タッチ(韓国)  7.6(3)
⑦テイク・ディス・ワルツ  7.5(6)
⑧家族シネマ(韓国)  7.5(2)
⑧バービー(韓国)  7.5(2)
⑩光海、王になった男(韓国)  7.2(8)

 新登場は⑧「家族シネマ」だけです。「家族シネマ」というと、柳美里原作小説の映画化(1998年.朴哲洙監督)を思い起こす人もいるでしょうが、これは新作のオムニバス映画。妊娠・出産を主なテーマとした4作構成で、うちシン・スウォン監督「環状線(原題「순환선(循環線)」は、今年のカンヌ国際映画祭批評家週間の中短編コンペティション部門でカナルプリュス賞を受賞した作品。突然の失業と妻の2度目の妊娠でピンチに陥った一人の男、焦って乗り込んだ環状線の車内で、赤ちゃんを負ぶった女が前に立ち、粉ミルク代をめぐんで下さいと・・・。
 その他、出産の問題で不当解雇の危機に瀕した女性職員をめぐって、利己的な職場の同僚たちがたがいに顔色をうかがい始める・・・、というキム・ソンホ監督「イン・グッド・カンパニー」等、このオムニバスのキモは、就職をめぐる社会的状況が厳しい中、妊娠・出産・育児等々の問題すなわち家族のありようの基本が危機に瀕している、ということ。そしてそれが、とくに働く女性にとって大きな負担になっているということ、のようです。実数は少ないとはいえネチズンの評点(→コチラ)
高く、また<OhmyNews>中の関連記事(韓国語)(→コチラ)を読んで、私ヌルボ、これは観てみたいと強く思いました。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[11月16日(金)~18日(日)] ★★★

         「オオカミ少年」が3週連続1位で500万人突破!

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・オオカミ少年(韓国) ・・・・・・・・・・・10/31 ・・・・・・・・・・・・・・・901,841・・・・・・・・5,093,649 ・・・・・・・35,741・・・・・・・678
2(新)・・トワイライト・サーガ・・・・・・・・・・・11/15 ・・・・・・・・・・・・・・・880,690・・・・・・・・1,080,744 ・・・・・・・・7,799・・・・・・・665
        ブレイキング・ドーンPart.2
3(2)・・私が殺人犯だ(韓国)・・・・・・・・・・11/08 ・・・・・・・・・・・・・・・416,075・・・・・・・・1,538,297 ・・・・・・・11,545・・・・・・・388
4(新)・・ジャッカルが来る(韓国)・・・・・・11/08・・・・・・・・・・・・・・・・108,697・・・・・・・・・・140,964・・・・・・・・・・966 ・・・・・・・300
5(4)・・光海、王になった男(韓国)・・・・・・9/13・・・・・・・・・・・・・・・・・98,381・・・・・・・11,933,676 ・・・・・・・86,328・・・・・・・283
6(3)・・007 スカイフォール ・・・・・・・・・・・10/26 ・・・・・・・・・・・・・・・・69,179・・・・・・・・2,285,073・・・・・・・・16,875・・・・・・・239
7(39)・・殺人小説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/15 ・・・・・・・・・・・・・・・・26,386・・・・・・・・・・・33,809 ・・・・・・・・・・251・・・・・・・183
8(5)・・アップサイド・ダウン・・・・・・・・・・・11/08・・・・・・・・・・・・・・・・・11,328・・・・・・・・・・169,384 ・・・・・・・・1,192・・・・・・・107
9(7)・・ジャングル大帝 劇場版(日本)・・11/08・・・・・・・・・・・・・・・・・9,984・・・・・・・・・・・38,984 ・・・・・・・・・・243・・・・・・・・56
10(10)・・メリダとおそろしの森・・・・・・・・・9/27・・・・・・・・・・・・・・・・・・5,424 ・・・・・・・・1,228,678 ・・・・・・・・9,010・・・・・・・・34
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「光海、王になった男」は「王の男」(1230万人)にとどかず、歴代4位にとどまりそうですね。今回も1位の「オオカミ少年」は500万人を超えてまだ勢いがあるようなので7~800万人にはいくかな? しかし、「泥棒たち」(7/25公開)から切れ目なく「光海、王になった男」(9/13公開)「オオカミ少年」(10/31公開)と続いている大ヒット作3本、作品自体のレベルはどうなのかなー? 大鐘賞では「「光海、王になった男」の圧勝でしたが・・・。
 今回の新登場は2・4・7位の3作品です。
 2位「トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーンPart.2」は、人間の少女とヴァンパイアの青年とのラブストーリーの完結編の後編。韓国題は「브레이킹 던 part2」。12月28日日本公開です。あ、この予告編(→コチラ)もう観たぞ。
 4位「ジャッカルが来る」は、JYJのキム・ジェジュン主演ですと? 「伝説の殺し屋」(ソン・ジヒョ)が依頼を受けて、「女心キラー」といわれる人気スター(キム・ジェジュン)を拉致するわけね。助かろうと必死の彼、自分はニセ者だとウソをついたりしてるうちに、っておよそ見当がつくような・・・。要はコメディ映画ってことです。ジェジュン君、束縛されたまま便器の上に座ってオシッコをしたり、よだれを流して気を失う等の「屈辱的」なほどの演技もよどみなくこなしたそうですよ。19歳年上のキム・ソンニョンと濃厚なキスシーンもあるとか・・・。韓国在住でこの映画の日本語字幕試写会を観た方のブログ記事(→コチラ)
によると、「ジェジュンの風呂上がりシーンで日本のおばさまたちが、「あら~」とか「きゃあ~」とか歓声の入り混じったタメ息を漏らしてました」とのこと。ブログ主さん、「映画の内容は・・・よく分からなかった」とも書いていらっしゃいますが・・・。原題は「자칼이 온다」です。
 7位「殺人小説」はアメリカのスリラー。新居の屋根裏で作家はテープを見つけ、そこでかつて一家惨殺事件があったことを知る。そして彼の家族は超常現象に巻き込まれることになる・・・。脚本を書いたロバート・カーギルは、あの中田秀夫監督の「リング」を観て寝たら屋根裏部屋で8mm殺人フィルムを探すという内容の悪夢を見て、それでインスピレーションがわいたそうです。ある記事では「「シャイニング」と「リング」が混ざったような映画」と評してました。韓国題が「살인 소설」で、原題は「Sinister」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・私が告白したら(韓国) ・・・・・・・・・・11/15 ・・・・・・・・・・・・・・2,143・・・・・・・・・・・・・・・3,915 ・・・・・・・・・29・・・・・・・・・・37
2(2)・・テイク・ディス・ワルツ・・・・・・・・・・・・・・9/27 ・・・・・・・・・・・・・・1,976 ・・・・・・・・・・・・・56,711 ・・・・・・・・451 ・・・・・・・・・・5
3(5)・・シュガーマン 奇跡に愛された男・・10/11・・・・・・・・・・・・・・・・846・・・・・・・・・・・・・・18,540 ・・・・・・・・131・・・・・・・・・・・5
4(4)・・MBの思い出(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・10/18 ・・・・・・・・・・・・・・・673 ・・・・・・・・・・・・・13,502 ・・・・・・・・103・・・・・・・・・・11
5(新)・・私たちのバカ兄貴・・・・・・・・・・・・・・・11/29 ・・・・・・・・・・・・・・・521 ・・・・・・・・・・・・・・・・895 ・・・・・・・・・・6・・・・・・・・・・・2

 新登場は1位と5位の2作品です。
 1位「私が告白したら」、<Kstyle>の記事によると「見ると恋愛がしたくなる映画」なのだそうです。江陵が好きな映画監督のソウル男(キム・テウ)と、江陵で自分が所有しているアパートに住みながらもソウルが好きでよく行く看護師(イェ・ジウォン)。どちらも恋愛には興味がないのに、毎週末お互いの家で過ごしたりする。・・・そんな「草食男(チョシンナム)」と「鉄壁女(チョルビョクニョ:周りを鉄壁で囲んだように恋愛を拒んできた女性)が出会って、はたしてどのように物語は展開していくのか、まあ大体読めそうな気がします。原題は「내가 고백을 하면」。
 5位「私たちのバカ兄貴」は、バカ正直で純粋な心をもった兄の面倒を見る羽目になった三姉妹の喜劇を描いたコメディー。で、どんなふうにバカなのかなとちょっと見てみたら、彼が出した露店に制服警官がやってきて「なんと言うか、、吹かすヤツないかな・・・」(マリワナのこと)と軽くひっかけを試みる。その手に乗るもんか、と一度は苦笑してみせた彼ですが、警官が「辛い一週間だったんだよ」と呟いて視線を落とすと、「それじゃあ」とマリワナをを手渡してしまって、あっけなく現行犯逮捕。いかにもアメリカだねー。韓国題は原題「Our Idiot Brother」そのままで「아워 이디엇 브라더」。日本では劇場未公開ですが日本語字幕の無料動画だかDVDだかあるようです。
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