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歩くことが唯一の趣味ですから。

リマ

2016-02-27 | Weblog
最近あまり見なくなった靴磨きがいる。リマはペルーの首都で東京から見ると地球の裏側のようなもの。

遠かった。飛ぶだけで丸一日か、それ以上かかる。時差もある。着いたら夜中で、リマの街の灯を見ると
オレンジ色、ただオレンジ色。



空港に着陸するとき空から見ても思ったが、あの街の灯は家の灯ではなく、道路を照らす街灯らしい。
空から見ると点々と連なり、線になっている。家の灯は漏れないようになっているのか?



地球の裏側から見ると、アジアに遠い憧れを抱くのか、商店がアジアという名前になっていた。
アジアに入ると、コカコーラはともかくインカコーラというペルーの清涼飲料水にも
0キロカロリーの商品が出ていた。



ついでにいうとファンタにも0キロカロリーのものがあった。こちらの人もダイエットに関心が強い。
ジャガイモやトウモロコシが主食だったころは太らなかったのに、スペイン人が米を持ち込んで以来、
太るようになったという。だとしたら500年、肥満と戦っている。



路上に風船売りがいた。なぜ風船? と思ったけど、風船だけじゃない。リマには街中にモノ売りがいて、
道行く人や交差点で停まる車に、さまざまな日用品を掲げてみせて売っている。2月は夏だから、
冷たい飲み物。文房具。洗面用具。お菓子。などなど……



恋人たちの岬だか公園だか、そんな名前の観光スポットに行ってみると、たしかに恋人たちがいた。
こういうところは大体どこも、地元じゃなくて遠くからきたカップルがいちゃいちゃする。

 



ふりかえると大きな橋がある。自殺の名所らしい。ここで思い出を作ったカップルが別れて、
悲観して橋から飛び降りる。なんてわかりやすいんだろう。



飛び降り防止のために柵を取りつける工事をしていた。海のほうを見るとサーフィンやってる。



なにか見慣れない車両が連なってきたと思ったら、アイスクリームを売る三輪車か何かだった。



ペルーはジャガイモの原産地ということで、イモがうまい。高地のジャガイモを低地で育てられる
ようにするために、段々畑を築いて長い時間をかけて慣らし、品種改良してきた。



マチュピチュなど各地で見られる段々畑、耕地確保だけじゃなくて品種改良にも必要だったとは。
ジャガイモは3500種類ぐらいに分かれ、500種類ぐらいがペルーで流通している。



世界中で食べられているジャガイモも、こういう畑でインカの人たちが品種改良したおかげか。
ゴールデン何とかっていう種類は、日本で「インカのめざめ」と呼ばれてるやつ。ペルーでは
キロ40円ぐらい。主食だから安くないと。



このフライドポテトも「インカのめざめ」。鶏肉もおいしいけど、ポテトのおいしさに目がさめる。



これはピスコという、ブドウの蒸留酒に卵白とかレモンを加えたカクテル、ピスコサワー。
けっこう酔っぱらう。



わずか200人だか300人だかのスペイン人に滅ぼされたインカ。普通に戦ったら何万もいる
現地人が負けるわけない。武器だって火縄銃ぐらいしかないんだから。



当時インカは北と南に分かれて争っていたらしい。北の王のところへスペイン人がきたとき、
動物に乗る習慣がなくヒゲも生えないインカの人たちは「ふしぎな生き物がやってきた」
と馬上のスペイン人を迎え入れ、もてなそうとした王があっさり殺されたとか。



よろこんだのは南の皇帝で、よくぞ北の王を退治してくれたと、ヒゲのスペイン人を歓待して
捕えられてしまった。だから、まともな戦いができず、大量の黄金を保釈の代償に提供したにも関わらず
皇帝が殺され、滅ぼされてしまったと。



インカには文字がないから文明がなぞに包まれている。ということになっているけど、じつは
生活のあらゆることを焼き物にして残しており、それが文字の代わりになっているのではないかと
最近いわれている。



コンピューターが便利になったおかげで、焼き物の画像をとりこみ、壁画やタペストリーの画像を
とりこんで、解析すると個々の焼き物の関連が見えてくる。



ナスカの地上絵も、なにが描かれているか以前まったく謎だったけれども、空間を絵で埋め尽くす
志向は焼き物や壁画、タペストリーと共通しているかもしれず、焼き物の研究を通して解明されることが
これからあるかもしれない。



そうはいっても自分が生きているあいだにスッキリものごとが解決するとは思えない。

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